大刀
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第二章
「武挙にも挑みたい」
「そして万全に、ですか」
「武挙に及第される」
「そうお考えですか」
「そうじゃ、わしに最も馴染む武器を手にしてな」
これが李江の考えだった、そしてだった。
彼は鍛錬を積み兵法書も学びつつだった、彼に合う武器を探していた。その中でだった。
彼は賊を退治しに家の者達を連れて河南のある山に向かった、そこで。
賊達の隠れ家を見付けるとだ、すぐに家の者達に言った。
「よいか、夜になればな」
「はい、あの隠れ家にですな」
「夜襲を仕掛けますか」
「そうされますか」
「そうじゃ、今賊達は警戒しておる」
それでというのだ。
「今は攻めずにな」
「夜にですな」
「敵が休んでいるその時に」
「攻めるのですな」
「一人が正面から銅鑼を思いきり鳴らしてじゃ」
そしてというのだった。
「そのうえで周りも大軍が来た様に叫び回り」
「そして、ですな」
「そのうえで」
「回りから一斉に攻め込む」
「そうされますか」
「夜に攻め込むから目印としてじゃ」
李江は家の者達にさらに言った。
「頭に白い布を巻くのじゃ」
「ですな、夜でも白は目立ちます」
「それが頭にあれば」
「それですぐにわかりますな」
「だからですな」
「それも付けてな」
その白い布をだ。
「攻めるぞ」
「わかりました」
「では夜までは、ですな」
「我等は」
「隠れて飯を食いじゃ」
李江は昼のことも話した。
「寝てな」
「英気を養うのですな
「夜に備えて」
「今のうちに」
「そうじゃ、夜じゃ」
まさにその時にというのだ。
「攻めるからな」
「はい、では」
「今は休みましょう」
「じっくりと」
「そうせよ」
こうしてだった、彼等は昼は休み夜になってだった。
隠れ家に近付いてだ、そのうえで。
李江の采配通りに攻めた、すると。
賊達は乱れまさにだった、烏合の衆となり。
李江達に次々と倒されていった、李江はその中でだった。
今はとりあえず選んだ武器である大剣を手に戦っていた、それで敵を倒していっていたが何人も斬っているうちにだ。
剣に血糊が付いてだ、斬るより叩く様になって。
遂に折れた、それを見てだった。
すぐに周りに武器を探したがだ、倒した敵の一人が槍に斧が付いた大斧を見付け。
それを手にして戦った、すると。
剣よりしっくりいってだ、さらによく戦えた。
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