英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~(閃Ⅱ篇)
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第173話
~ウルスラ病院~
「秘技―――裏疾風!!」
「!!」
リィンの先制攻撃をロイドはトンファーで防御し
「ハアアアアッ!!」
「させるかっ!」
更に自身の背後から放ってきたリィンの斬撃波をも素早く背後へと向き直ってトンファーで防御した。
「うおおおお……ハアッ!!」
「ッ!」
反撃に放ったロイドのクラフト―――ブレイブスマッシュに対し、リィンは太刀で受け流し
「うおおおお……!」
「この技は……!」
「喰らえっ!!」
「!!」
更にクラフト―――レイジングスピンで自身を引き寄せた後放ったロイドの回転攻撃をも太刀で防御した。
「そこだっ!セイッ!!」
「クッ!?」
ロイドの攻撃を防御したリィンはクラフト―――紅葉切りで反撃してロイドから距離を取り
「ハァァァァ……セイヤッ!!」
続けてクラフト―――弧影斬で追撃した。
「……っ!今度はこっちの番だ!オォォォ……!」
リィンが放った斬撃波をトンファーで防御したロイドはトンファーに暗黒の魔力を溜め込み
「ダークブレイク!!」
一気にリィンに詰め寄ってトンファーを叩きつけた!
「クッ……!グッ!?」
ロイドの攻撃を咄嗟に太刀で防御したリィンだったが暗黒の爆発に巻き込まれてダメージを受け
「そこだ!――――ゼロブレイク!!」
「!!」
ロイドが零距離での追撃をした時間一髪で後ろに跳躍して回避した。
「燐の型――――沙綾紅燐剣!!」
「クッ!?これはセリカさんと同じ剣技……!まさか君も習得していたなんて……!」
そしてロイドはリィンが放った飛燕剣をその身に受けて怯み
「二の型―――大雪斬!!」
その隙を狙ったリィンが高く跳躍してロイド目掛けて太刀を振り下ろした。
「なっ!?」
しかしリィンの太刀はロイドのトンファーによって受け止められた。
「さあ、一気に行くぞ!だぁぁぁぁぁぁ……っ!!」
「……ッ!!」
反撃に放たれたロイドの猛ラッシュ攻撃を太刀で全て防ぎ
「タイガー………チャージ!!」
「朧!!」
「な――――グッ!?」
虎の闘気を纏って突撃したロイドの背後に一瞬で現れて無防備な背中に居合い斬りを叩き込み、ロイドにダメージを与えた。
「秘技―――裏紅蓮剣!!」
リィンは続けて電光石火の速さでロイドの背後から斬撃を叩きこんでロイドの正面へと移動して炎の斬撃波を放った。
「斬!!」
「そこだっ!!」
「な――――クッ!?」
しかしリィンが斬撃波を放った瞬間ロイドがクラフト―――ブレイブスマッシュで襲い掛かる斬撃波を打ち消してリィンに攻撃を叩き込んだ。
「光よ!ハッ、セイッ、ヤアッ!!」
「クッ……!?」
光の魔力を纏ったトンファーによる連続攻撃―――ホーリーラッシュをリィンは太刀で防いでいたが
「セイクリッド――――クロスッ!!」
「グアッ!?」
連続攻撃の後に連携して放たれたトンファーで十字を刻み込んだ瞬間裂帛の気合とともに放たれた光と闘気の爆発をその身に受けて吹っ飛ばされ
「そこだっ!スタンブレイク!!」
「!!」
トンファーに電撃を流し込んだロイドの追撃を後ろへ跳躍して回避した。
「おいおい………嘘だろ?あの状態になったリィンと互角だと……?」
「奴は本当にただの捜査官なのか!?」
「……さすがは”槍の聖女”やアリオスさんを始めとした多くの猛者達を退けただけはあるわね……」
「ロイドさんの強さは今まで戦った多くの”格上”の相手との戦闘によって培われたのでしょうね……」
二人の互角の戦いを見守っていたトヴァルとユーシスは信じられない表情をし、サラ教官とメサイアは厳しい表情で呟き
「兄様……」
「エリス、今私達にできるのはリィンの勝利を信じる事だけよ……!」
「アリサさん……はい……!」
エリスとアリサはリィンの勝利を心から祈りながら二人の戦いを見守っていた。
「何だぁ!?あのリア充野郎、八葉の剣技どころかヨシュアやセリカの技まで使っているじゃねえか!?」
「……もしかしたらティオちゃんやレンちゃんと似たような”力”のお蔭かしら?」
「……わかりません。リィンさんはわたしやレンさんと違って”グノーシス”を投与された訳でもありませんし……」
リィンの技を見たランディが驚いている中、エリィの推測を聞いたティオは複雑そうな表情で答えた。
「ダーク――――ハンマー!!」
「燃え盛れ……滅!!」
「「グッ!?」」
互いに強烈な一撃を放った二人は同時に吹っ飛ばされた。
「驚いたな……特別模擬戦の時とは比べ物にならないくらい強くなっているよ。」
「ロイドさんこそさすがですね。アリオスさんを始めとした多くの猛者達を退けただけあって凄まじい強さです。」
「俺一人の力じゃない。エリィ達――――みんなの協力があったからだ。それは君も同じなんだろう?」
リィンの言葉に対して静かな表情で答えたロイドはリィンに問いかけた。
「はい。だからこそ俺を信じているみんなの為にも貴方に負ける訳にはいかない……!」
「俺こそ、勝負をするからには手加減はできないし、情けや同情の為だけに今までお世話になった局長が依頼した”支援要請”に手を抜く訳にはいかない……!」
そして二人は互いに決意の表情になって互いを見つめた後それぞれ身体能力を更に上昇させるクラフトを発動した!
「紅き炎よ………俺に力を!オォォォォ……ハアッ!!」
リィンは自身に紅き炎の闘志を宿して自身を強化するクラフト―――紅蓮覇気によって紅きオーラを身に纏い
「うおおおおおおおおお……………ハアッ!!」
ロイドは勇気の闘志で自身を強化するクラフト―――ブレイブハートによって蒼きオーラを身に纏い、それぞれ攻撃をした!
「二の型――――洸破斬!!」
「うおおおおおおお……喰らえっ!!」
「グッ!?」
リィンが放った神速の抜刀による衝撃波を上昇した身体能力で側面へと跳躍して回避したロイドはクラフト―――レイジングスピンでリィンを引き寄せて反撃し
「妖の型――――沙綾身妖舞!!」
「うあっ!?」
ロイドに反撃されたリィンは無数の斬撃を高速で振るってロイドにダメージを与えると共にロイドから距離を取った。
「光と闇よ……今こそ俺に力を!ハァァァァ……ッ!!」
するとその時ロイドは左右のトンファーにそれぞれ光と闇の魔力を纏わせ
「だぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「クッ……!?」
光と闇の魔力を纏わせた猛ラッシュをリィンに叩きつけ、リィンは太刀で猛ラッシュをさばいていた。
「おおおおおっ……!」
「グッ!?」
攻撃を捌き続けていたリィンだったが猛ラッシュの後に放たれたロイドの高速回転攻撃により空へと打ち上げられ、回転攻撃によって空へと跳躍したロイドはトンファーによる渾身の一撃をリィンに叩きつけた!
「スパイラル――――ネメシス!!」
「!!クッ!?――――カハッ!?」
ロイドが渾身の一撃をリィンに叩きつける瞬間、リィンは太刀で防御したが地面に叩きつけられた!
「クッ、今度はこっちの番だ……!―――これで決める!うおおおおぉぉッ! 俺に力を貸してくれ、劫炎の剣!」
「グッ!?」
太刀に業火を宿したリィンは”大雪斬”で地面に着地したロイドに叩きつけると共に広範囲の炎の衝撃波を発生させ
「その身に焼き付けろ!奥義!業魔!」
続けて業火を纏わせた太刀で2度の”疾風”による往復攻撃でロイドに炎の斬撃を2度叩きこみ
「灰燼剣!!」
最後の一撃に”龍炎撃”を叩きつけ、猛烈な火柱を発生させ、ロイドに襲わせた!リィンが放った自身の”八葉一刀流”に魔法効果を付与した魔法剣をフル活用したSクラフト―――業魔灰燼剣を受けた事によって大ダメージを受けたロイドは戦闘不能になったかと思われたが――――
「ハア……ハア……クッ!?……ハア……ハア……!」
「なっ!?どうしてただの捜査官なのに、そこまで……」
自身の奥義に耐えきったロイドに驚いたリィンは信じられない表情でロイドを見つめた。
「あいにく家系的にしぶといのが取得でね……君こそ、凄まじい強さだ。正直”剣聖”と言ってもおかしくないんじゃないのかい?」
「……まだまだ修行中の身。”剣聖”には程遠いです。それにこの”力”を使わなければアリオスさんどころか、エリゼにも…………」
「――――エリゼさんか。君と”帝国解放戦線”のリーダーの事情をレン達から聞いたけど、後から考えて見ればオルディーネに引導を渡した彼女こそが君が超えるべき”真の壁”だと俺は思ったよ。」
「え……それは一体どういう意味ですか!?」
ロイドの言葉を聞いたリィンは血相を変えてロイドに尋ねたが
「―――おしゃべりはここまでだ。うおおおおおおおおおおっ!!―――――全力全開ッ!!」
「…………!!」
ロイドが全身から膨大な闘気と魔力を同時に解放して空高くへと跳躍するのを見て表情を引き締めた。
「スターライト………ブレイカー―――――――――――――ッ!!」
「!!」
ロイドは身体を回転させながら巨大な闘気と魔力の塊と化し、闘気と魔力による光の軌跡を残しながらリィン目掛けて突撃した!そしてリィンが後ろへと跳躍して回避する瞬間ロイドが地面に突撃したその時、闘気と魔力によるドーム型の光の大爆発を起こした!
「うあああああああっ……!?」
爆発に巻き込まれたリィンは悲鳴を上げながら大ダメージを受け、爆発の煙が消えると元の姿に戻り、疲弊した様子のリィンが息を切らせながらも太刀を構えなおし。そして!
「ハア、ハア……俺を信じているみんなの為に………そしてクロウ達を助ける為にも絶対に負けられないんだぁッ!この剣は……未来へ託す永劫の剣(つるぎ)だ!」
「!!来い……!」
自身が持つ太刀に残り全ての闘気と魔力を注ぎ込んで光輝かせ、リィンの行動を見たロイドは防御態勢に入っていた。
「斬!空!」
「クッ……うあっ!?」
そしてロイドに一気に詰め寄ったリィンは大ぶりな斬り下ろし、斬り上げで防御態勢に入っていたロイドの態勢を崩し
「天!翔!」
「グッ!?」
更に斬り上げでロイドを宙へと浮かせ、そこに回転払いで追撃し
「け―――――――んッ!!」
止めに大きく飛び上がると共に斬り上げた!
「うあああああっ!?クッ……!ここまで……か…………」
多くの人々の希望と自分達が目指す未来を神剣アイドスに託し、リィン自身が編み出した剣技にして絶技――――斬空天翔剣をその身に受けたロイドは地面に叩きつけられた後立ち上がりかけたが、ついに地面に膝をつき、戦闘不能になった!
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