英雄伝説~光と闇の軌跡~(3rd篇)
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第33話
~ル=ロックル訓練場~
「熱き炎よ、我等に加護を!メルティライズ!!」
「セリカ様………私達に御加護を!黙示録の恩寵!!」
「我等に魔の加護を!魔法領域の付術!!」
戦闘が開始されるとリタは一時的に闘気を自動治癒させるアーツ――メルティライズを自分を含めた味方全員にかけ、シュリとプリネが魔術で味方全員の能力を上げた!
「…………」
一方敵は戦斧を振り上げて攻撃したが
「――――!!」
パラスケヴァスが巨大な槌を振るって、相殺した!
「…………………」
パラスケヴァスの攻撃によって自分の攻撃を防がれた敵は自分の配下を自分に続く道を防ぐかのように8体もの配下を一度に召喚した!召喚された敵達はそれぞれ行動に移ろうとしたが
「おぉぉぉ!!」
「ハァァァァ………ヤアッ!!」
ヨシュアが放ったクラフト―――魔眼とミントが放ったカシウス直伝の技――裂甲断によって、ダメージを受けると共に動きを止められた!そしてそこにすざましい何かの力を纏ったケビンがSクラフトを放った!
「千の棘をもってその身に絶望を刻み、塵となって無明の闇に消えるがいい…………砕け、時の魔槍!!」
ケビンが放った聖痕の力を解放し、時の魔槍として無限界に放つSクラフト――魔槍ロアはアスタルテを含めた敵達に襲い掛かり、アスタルテにはダメージを、アスタルテの配下達を次々と貫き、そして爆発を起こして、配下達を一掃した!
「…………………」
一方アスタルテは何かを溜める動作をし始めた!
「フェヒテンイング!!」
「させないよ!ヤアッ!!」
敵の行動を見たプリネとミントはそれぞれ行動を中断させるクラフト――フェヒテンイングとインパルスドライブを放って攻撃し
「――――!!」
パラスケヴァスもすざましい衝撃波を放つ事によって敵の行動を中断させるクラフト――スーパーソニックを放って行動を中断させようとしたが、敵は行動を中断させず空へと舞い上がり、巨大な戦斧をケビン達の目の前に投擲した!投擲された戦斧は大爆発を起こした!
「うっ!?」
「くはっ!?」
「やん!?」
「あうっ!?」
「ん!?」
「きゃあっ!?」
「!?」
敵が放ったクラフト―――魔槍アシュターによって、ケビン達は大ダメージを受け、敵はさらに詠唱を開始した!
「癒しの光よ!我等に慈悲を!癒しの風!!」
シュリが魔術を放って味方全員の傷を回復した!しかし敵は詠唱を終えて、自らに仇名す者達を煉獄の槍で貫くアーツ―――獄槍スンラスーアをケビン達に放った!
「うっ!?」
「くはっ!?」
「やん!?」
「あうっ!?」
「ん!?」
「きゃあっ!?」
「!?」
敵の放ったアーツにより、ケビン達は再びダメージを受けた!
「今、助けたる!そらっ!!」
「聖なる風よ、我等に癒しを!ホーリーブレス!!」
しかしケビンとリタがそれぞれクラフトとアーツを放って、再び受けた傷を回復した!
「さっきはよくもやったな~!異界の円環に呑みこまれよ!ダークエクストリーム!!」
一方ミントはオキサイドリングの強化魔術であり、攻撃範囲内の敵を暗黒の結界に閉じ込め、暗黒の爆発で攻撃する魔術――ダークエクストリームで反撃をし
「浄化の焔に呑まれなさいっ!贖罪の光焔!!」
「闇に呑まれよっ!ティルワンの闇界!!」
ミントに続くようにシュリとプリネも魔術を放って攻撃し
「ハァァァ……紅燐剣!!」
「――――!!」
ヨシュアはクラフト――紅燐剣を、パラスケヴァスはクラフト―――水流スマッシュを放って追撃した!
「…………」
一方敵は戦斧にすざましい雷を溜め、それを解き放つクラフト―――雷招メ・ベルデをケビン達に放った!
「させない!白露の鎌撃!!」
しかしリタが自分達の目の前にすざましい衝撃波を発生させて、敵の攻撃を相殺した!
「もう、しまいにしよか……………滅!!」
そしてケビンが強襲して、敵にさらにダメージを与えた!
「………………」
ダメージを受けた敵は反撃に”第一星層”の悪魔―――ベヌウが放ったクラフト―――冥界波をケビン達に放った!
「うっ!?」
「くはっ!?」
「やん!?」
「あうっ!?」
「きゃあっ!?」
「!?」
敵の攻撃によって、リタ以外の味方が全員ダメージを受けた!
「飛んで!死角の投槍!!」
一方ダメージを受けなかったリタはクラフトを放って攻撃し、ダメージを与え
「出でよ!鋼輝の陣!イオ=ルーン!!」
「せいっ!ホワイトヘゲナ!!」
さらにプリネとヨシュアが魔術とアーツを放って追撃をした!リタ達の攻撃が終わると目を閉じて強く祈りを捧げていたシュリが目を開いて、ある技を放った!
「無垢な魂よ、癒しの庭に集え…………煌めけ! イノセント・ガーデン!!」
シュリが放った強き祈りを捧げて、味方全員の傷を完全回復し、さらに敵にダメージを与えるSクラフト―――イノセント・ガーデンによってケビン達の傷は完全に回復し、さらにアスタルテにはダメージを与えた!
「ハァァァァァァ………!グオオオオオオオオオ――――――――――ッ!!」
そしてミントは全身に魔力を纏わせた後、竜化して雄たけびをあげ
「…………………」
口にすざましいエネルギーを溜め始めた!
「…………………」
それを見たアスタルテはミントを脅威に思ったのか、クラフト―――雷招メ・ベルデをミントに放とうとした!
「――――!!」
しかしその時パラスケヴァスがクラフト―――アクアブレスを放って、アスタルテが持っている戦斧を弾き飛ばした!
「巨大太陽嵐撃――――――――ッ!!」
そしてすざましいエネルギーを溜め終わったミントはすざましい無のエネルギーのブレス―――巨大太陽嵐撃を放って、敵に大ダメージを与えた!
「………そろそろ終わりにしよか。リタちゃん、君の”魔槍”の力を使わさせてもらっていいか?」
「………構いませんが、”人間”のあなたには扱うどころか、下手をすれば”魔槍”に憑りつかれますよ?」
「クク、そこの所は安心してええわ。………………おおおおおおおおおおおおッ!!」
リタの警告に冷たい微笑みを浮かべて答えたケビンは自分の背中に発現している紋章―――”聖痕”の力をさらに高め、そして全身にすざましい負の気を纏って、ボウガンを構え詠唱を開始した!それを見たリタは魔槍に憑りつき、リタがいた場所には魔槍だけが浮いていた。
「煉獄に住まう万魔よ、千の棘に宿りて咎人を喰らい、その魂を煉獄へと鎖し永劫の業苦を与えよ…………」
ケビンが詠唱をすると、ケビンの背後に無数の”ロアの魔槍”が現れ、ケビンのボウガンにも装着されていた”ロアの魔槍”に”魔槍ドラブナ”が吸収された!
「!嘘!?ドラブナの呪いを受けていないどころか自分の力にしている!?」
”魔槍ドラブナ”に憑りついていたリタは驚いていた。そしてケビンは背後の魔槍達とボウガンに装着されてある”魔槍ドラブナ”の力を取り込んだ”ロアの魔槍”を放った!その技は”聖痕”が他の魔槍の力をとりこむ事により変化した魔槍ロアにして、協力技!!その技の名は………!
「「呪い侵せ!昏き呪槍!!」」
ケビンとリタが放ったコンビクラフト―――”昏き呪槍”イドはアスタルテを無数のロアの魔槍で刺し、さらに”魔槍ドラブナ”の力を取り込んだ”ロアの魔槍”は巨大な闇の柱となって、アスタルテを襲い、アスタルテの巨体に大きな風穴を空けた後、巨大な死霊が地面から現れてアスタルテに刺さった魔槍と共に大爆発を起こした!ケビン達の攻撃によってアスタルテはダ断末魔を上げながら、消滅した!
「………………………」
敵の消滅を確認したケビンは仲間達と共に真剣な表情で武器を収めた。
「ケ、ケビン………」
「ケビンさん………」
「ケビンさん、あなたは一体何者ですか?」
黙り込んでいるケビンをリースは戸惑った表情で、ヨシュアは真剣な表情で見つめ、またコンビクラフトを放ち終わった後、”ロアの魔槍”から離れ、”魔槍ドラブナ”と共に姿を現したリタは困惑した表情で呟いた。するとケビンの目の前に2つの封印石が現れ、ケビンはそれらを回収した。
「あ………」
「フン………今のヤツが持ってたんか。」
ケビンの行動をヨシュアは呆けて見つめ、ケビンが鼻を鳴らしたその時
「フフ……上出来だ、ケビン・グラハム。」
なんと影の王が転位陣の前に現れた!
「貴様………」
「あの変な仮面とマントを着た人が”影の王”………!」
ケビンは影の王を油断なく睨みつけ、ミントは仲間達から聞いた影の王の特徴を思い出して真剣な表情で呟いた。
「『―――次なるは獣の道。新たな供物を喰らい、汝が印を発現させるがいい。さすれば煉獄の炎はさらに猛り、我が王国は真の完成に近づく―――』クク、中途半端ではあったがまさに伝えた通りであろう?」
「…………………お前………何者や………?その悪趣味な仮面……いいかげん外したらどうなんや?」
不気味に笑っている影の王にケビンは静かに問いかけた。
「フフ、お望みとあらば。しかしケビン・グラハム………本当にそなたはそれを望んでいるのかな………?」
「え…………」
しかし影の王の問いかけにケビンは驚いて呆けた。
「そなたが望むのなら私はいつでも仮面を取ろう。どうかな、ケビン・グラハム。そなたは本当に………私の素顔を知りたいのかな?」
「……………………オレ…………は…………」
「ケビン…………」
影の王の問いかけに考え込んでいるケビンをリースは心配そうな表情で見つめた後、起きあげって、ケビンをかばうように法剣を構えて、影の王を睨んだ。
「影の王………!戯言はそれぐらいにして………!何があるのか知らないけどケビンを惑わすのは許さない………!」
「フフ………私が惑わせているのではない。彼自身が惑うことを選び続けているだけのことさ。」
「…………っ……………」
「クク………これで”太陽の娘”と、”冒険家”が解き放たれる。そちらの駒もある程度揃い、ようやく本格的な遊戯盤が用意できるというものだ。」
影の王は不気味に笑った後、詠唱を開始した。
「あ………」
「くっ………!」
「待ってください!ご主人様達は………セリカ様とエクリア様はどこにいるのですか!?」
影の王の行動を見たリースは驚き、ヨシュアは唇を噛み、シュリは懇願するような表情で叫んだ。
「フフ、心配せずとも最後の”使徒”に関しては次なる道にて解き放たれる。”神殺し”は解き放たれる前の”試練”として面白い”試練”を用意してあるから、その時を楽しみにしているがいい。――――次なるは夢魔の道………光と影の狭間を渡りながら白と黒の駒を揃えるがいい。さすれば闇を照らす聖なる妃も揃い、新たな盤上へと進めるであろう。」
そして影の王は転移をしてその場から消えた。
「…………………」
「ケビン、あの………」
黙り続けているケビンをリースは心配そうな表情で見つめて話しかけたが
「ま、色々あると思うけど………とりあえず話は後にしとこう。」
「………え…………」
ケビンの言葉を聞いて驚いて呆けた。そしてケビン達は仲間達に振り向い封印石を取り出した。
「あ………」
「『太陽の娘』………みんなお待ちかねの大本命や。『冒険家』っちゅう奴はどんな奴かわからんけど、まずは2人を解放して………細かい話はそれからにしようや。」
「ケビンさん………」
「ありがとう、ケビンさん!」
ケビンの提案にヨシュアとミントはそれぞれ感謝した様子で見つめ
「フフ、そうですね。」
「よかった………これで………」
リタはケビンの提案に頷き、プリネは安心した様子で呟いた。
その後ケビン達は封印石を解放する為に庭園に戻った……………
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