とある3人のデート・ア・ライブ
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第十章 仮想世界
第2話 現れた謎の少女
前書き
先週また投稿出来なかった……
あと、このシリーズのメインキャラが登場します。
士道達が連れてこられた場所は、変わったイスが数個あり、イスの上には何やら怪しげな機械が備え付けられている変な部屋だった。
士道「なんか、仰々しい部屋ですね」
令音「『マイ・リトル・ジドー2』のために作られた部屋だからね」
しかし、ゲームをするのは士道だけらしい。何でも士道の萌え萌えする顔をみんなに見せて欲しいからとか何とか。
士道は令音の指示のままに椅子に座り、大きなゴーグルらしきものを装着させた。
少し時間が経って、士道は仮想世界へとダイブした。
令音「………?なんだ?」
琴里「ん?どうしたの?」
令音「……何かノイズが聞こえた気がしたのだが、正常に動いてるし多分気のせいだろう……」
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士道「……あれ?俺寝てた?ここ、家だよな……」
どうやら自分はソファに寝ていたらしく、身体を上げると腰が痛かった。
士道「夢、だったのか……?」
琴里『なに寝ぼけたこと言ってんのよ』
突然どこからか琴里の声が聞こえたが姿が見えない。
士道「なんだこれ、どこからか声がして……通信機もつけてないのに」
少し沈黙があって。
琴里『士道の意識に直接話しかけてるのよ』
琴里が言うもどこか信じられなかった。ソファやテーブルの感触も自分の肌の感触も……全く変わらなかった。
琴里『五感は全て再現されているわ。言ったでしょ。これはスーパーシミュレイテッドリアリティ。ここでのあなたも世界も現実となんら変わりないわ』
士道「これが……すごいな」
琴里『正確には全てデータ化されてるわけじゃないけどね。士道の記憶から再現してるから』
士道「記憶……」
琴里『あといつもより反応遅いからそれだけ頭に入れておいてね』
士道「え?何でだ?」
琴里『そっちでは体感時間がずっと早いの。そっちで一日過ごしても、現実では数十分……みたいな感じね。会話する時はこっちで調整してるから違和感なく話せてるけど』
士道「分かったような分からないような……あ、俺はなにをすればいい?」
琴里『まずは外に出てみれば?慣れるためにもね』
琴里のアドバイスを受けて士道は玄関の方へと向かった。
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外に出てみると、やっぱり違和感が全く無く、完全にいつもの光景だ。
〈ラタトスク〉の技術ってどうなってるんだ……?学園都市の先をいってそうな気がするんだけど。
街を歩いていると色んな人が歩いていた。これもデータらしく、ゲームでいうNPCだ。まあ記憶は再現されていないが、話しかけることは可能らしい。
商店街も同じだ。かなり長い道のりなのに再現度……というか、この世界が現実だと言われたら何も疑問も持たないだろう。
それぐらい、似ていた。
と、商店街を通っていたからか、どこからか十香の声がした。
十香『む、夕飯の買い物だと?夕飯は何にするのだジドー』
夕飯の買い物をしていると勘違いされたらしい。けどここで買い物しても意味ないし……
士道「今日は佐天さんがカレーを作ってくれてるよ」
十香『そ、そうなのか!?』
佐天『はい。だから早く帰りたいんですけど……』
十香『あとどれくらいで出来るのだ?』
佐天『これから煮込むのでかなり時間がかかりますよ?』
十香『む〜……じゃあまだ食べれないのか……』
佐天『じゃあ少し腹ごしらえします?前菜みたく何か作りますよ?』
十香『ほ、本当か!?』
佐天『もちろんです!』
もう佐天さん主婦公認でいいんじゃない?と、思う士道であった。
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あくまでここはギャルゲーだ。
もう一度言う。
あくまでここはギャルゲーだ。
そう。だからイベントは付き物だ。
例えば曲がり角でぶつかった女の子と目が合ってしまい一目惚れされたとか、いきなり学校の同級生に買い物に誘われたとか……キュンキュンするシチュエーションが王道だ。
邪道なことでも何かと女の子とのアクションがあるのが普通であり、ギャルゲーである以上それが無いとゲームの意に反する。
そうなのだ。
ならば。
これもイベントなのか?
「五河士道……貴方に問います。……愛とは、何ですか?」
″見知らぬ″少女に士道はそう言われた。
令音さん曰く、ここには士道の知らないNPCはいない。なんせ士道の記憶から再現されており、士道が会ってない人物は現れない設定なのだ。
先ほど確認したが、あんなNPCはいないと言っていた。
じゃあ……士道自身が忘れてるとか?
人は記憶を忘れることはない。思い出せないだけなのだ。だからその可能性も無いとは言えない。
でもあんな独特な服装や、一方通行よりも綺麗な白髪でロングの女の子、中々忘れることは出来ないだろう。
それに士道の記憶から再現されているのだ。先ほども言ったが記憶を忘れる事はない。だから士道が思い出せなくてもNPCとして出てきてもおかしくはないのだが、令音はあんなNPC見たことないと言った。
加えて彼女は現にこちらに話しかけている。何らかのエラーで外見だけが残ってしまったのだろうと思われたが……。
士道の名前を知っている。
だけど、そんな曖昧な存在が士道の事を知っているはずがない。
じゃあ、君は……誰だ?
ザーッザーッザッ!!
突然モニターにノイズが走ったかと思えば、プツンという音と共にモニターは黒色に染まっていた。
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