ガンダムビルドファイターズ ~orbit~
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閑話①
前書き
…………言い訳をさせてください。決して放置をしていたのではないのです。ただ単に詰んでいたんです。物語展開が思い浮かばず、詰んでいたんです。これでも毎日書いていたのです。ただ、物語展開が気に入らず書き直しをしまくったり、思いきって全部書き直しもしていたんです。
とりあえず前書きはここまでにし、一ヶ月以上ぶりの更新です。これからは詰まないように出来るだけ気を付けるので、今後ともよろしくお願いいたします。
「さーて。じゃあ早速俺ん家に行くか」
「ここから遠いのかな? 」
「そんなに遠くはねーッスよ」
「けど、二十分以上は歩くって言ってたじゃない」
「距離があるのなら、自転車通学にしたらどうだ?ヒメラギ トウヤ」
「それが、俺ん家から学園までギリギリ2kmないんスよ」
「ソレで、キョウはナニをするノ? 」
「それは着いてからの楽しみだぜ」
練習試合からの翌日、日曜日。俺達は集合場所の天之川学園からヒメラギの家へと向かっている。何故ヒメラギの家に向かっているかと言うと、昨日の部活終了後で…………
ーーー――
「皆、明日予定とかねーんだったら俺ん家に来ねーか? 」
「はっ?なんでだよ? 」
「私は特にないわ」
「ワタシも」
「同じくだ」
「俺も特にないよ」
「じゃあ決定だな。明日の十二時に学園の前で集合な」
ーーー――
「んで、なんのためにヒメラギの家に行くんだよ? 」
「ん?そりゃー、親好を深めるためだぜ?俺らはまだ出来立てのチームだし、仲間の事を知っておくのも大切だろ」
「親好を深めるつったって、何をすんだよ? 」
「そりゃー着いてからの楽しみだぜ」
それだけ言うと黙りこみ、そのまま俺達はヒメラギの後に続いた。
天之川学園から三十分近く歩き、ようやくヒメラギの家に着いた。見た目はどこにでもあるような二階建ての家だ。
「さあ着いたぜ。中に入ってくれ」
「「「お邪魔します」」」
「おジャマしまス」
家へと上がり、居間へと案内される。
「遠慮せずくつろいでくれよ。今飲み物とか持ってくっから、何かリクエストあっか? 」
「コーラ」
「オレンジ」
「ドクペ」
「アイスココア」
「ミルクティー」
「統一せいねーな!?てか誰だ!?ドクペなんてマイナーな物を要求したのは!?俺ん家にドクペなんて置いてねーよ! 」
結果、全員コーラかオレンジということになり、菓子等も運ばれてきた。
「んでヒメラギ。結局なんのために集めたんだよ?親好を深めるっつったけど、具体的にどうすんだよ? 」
「ん?そりゃー遊ぶに決まってんだろ?下らない話をしたり、ゲームとかしたりさ」
テレビを付けて、ゲームの準備をしながら言う。
「お互いの事を知っておくのも、今後の為にもなんだろ?仲間がどういう意図で行動してるのか、どうしてほしいのか。そういうのとか分かってた方がいいだろ」
「まあ……一理あるわね」
「そういうことなら、今日ははめを外して楽しんだ方がいいな」
「ふむ。了承した」
「ナニをするノ? 」
「まずはゲームからやろーぜ。フルブのゲームも買ったばっかで、まだやってねーんだよ」
ーーー――
『人の心を知るものなら、ガンダム!俺に力を貸せ! 』
『やっつけなきゃ…怖いものは全部! 』
「くらえサクラっ! 」
「やらせんっ! 」
全員操作方法が分からないということで、コントローラーを二つを数週回して操作方法を覚えた。そこで二つの班に別れて負け抜け制で対戦をしており、今はアキザワのユニコーンガンダムvsサクラのガイアガンダムだ。
「負けたー! 」
「ふん。私の勝ちだな」
「くっ……セシリアちゃん。俺の仇を取ってくれ」
「ワカった」
アキザワからセシリアへとコントローラーが渡り、サクラは引き続きガイアガンダムで、セシリアはリボーンズガンダムを選んだ。
「セシリアちゃんよ。手加減はしないぞ? 」
「ウン……ワタシも」
そうして対戦が始まり、二人の対戦が始まった。
ーーー――
結論から言うと、サクラの惨敗だった。セシリアの直感プレイは、的確にガイアガンダムのブースト切れを狙い撃ち、なおかつ相手の接近を許さないかの如くに戦っていた。リボーンズガンダム強すぎんだろ。
「うーし。じゃあ次は俺だな」
「くっ……後は頼んだ」
ヒメラギはコントローラを受け取り、機体をFAユニコーンガンダムを選択した。
「おいたはここまでだぜ、セシリアちゃん」
「……マケない」
ーーー――
二人の対戦はなかなか決着がつかなかった。お互い相討ちとなり、残り一回の出撃となった。FAユニコーンガンダムが武装を全て撃ちきり、リボーンズガンダムはリボーンズキャノンに変形して、大型フィンファングの連続射撃で実弾を全て撃ち落とした。
大型、小型のフィンファングを飛ばしてFAユニコーンガンダムに攻撃するも、ブースターを射出すると同時にユニコーンガンダムは左へと横回転して回避する。
リボーンズキャノンはブースターの直撃を避けるため、リボーンズガンダムに変形してブースターを撃ち落とす。そのままビームは爆風を貫いてFAユニコーンガンダムへと向かったが、普通にかわされてしまった。
「…………トランザム」
『トランザムっ! 』
「ならっ! 」
『俺の声に応えろっ!ユニコーンっ!』
リボーンズガンダムがエクストリームバーストを発動させると、それに対抗してユニコーンガンダムはサイコフレームを虹色へと変色して覚醒した。
…………というか。
「お前らガチ過ぎだろ」
「なかなか終わらないものだ」
「むしろ二人のゲームセンスは異常ね」
「時間がかかりそうだし、トランプでもしようか」
アキザワがトランプを用意している間、ヒメラギとセシリアに視線を向けると、どうやらゲームに熱中し過ぎてこちらに気づいてないようだ。
この調子ならトランプをやっててもバレないだろう。
ーーー――
「ムーー……まけタ」
「ヨッシャーーーっ!! 」
「おー。やっと終わったか」
二回目のババ抜きを丁度終えると、ヒメラギが勝利の雄叫びをあげた。
「さあ。次はカグラが相手だな…………ってトランプやってんじゃねーよ! 」
「時間かかりすぎて暇だったんだよ。セシリア、コントローラーを貸してくれ」
「ムーー……」
もう一度やりたそうにしているセシリアからコントローラーを受け取り、機体をウイングガンダムゼロを選択する。ヒメラギは引き続きFAユニコーンガンダムを選択。
「手加減しねーぜカグラ」
「こっちのセリフだ」
対戦が始まると、開始早々にFAユニコーンガンダムは全ての武装を使いきり、すぐに大型ブースターを射出してきた。
ツインバスターライフルのチャージ射撃でほとんどを撃ち落とし、ゼロシステムを発動させて相手の攻撃の追尾を無力化してその場から離れる。
マシンキャノンで牽制しながらFAユニコーンガンダムとの距離を縮めていき、ある程度のところで接近戦へと切り替える。
ビームサーベルでFAユニコーンガンダムを攻撃し、体力を大きく削っていく。
「このやろー! 」
「ワンパターンなんだよお前は」
FAユニコーンガンダムがバズーカで攻撃した来たが、俺は反撃でローリングしながらツインバスターライフルを放ち、バズーカの攻撃ごとFAユニコーンガンダムを凪ぎ払った。
FAユニコーンガンダムはすぐに体勢を整え、武装をパージしてサイコフレームが虹色へと変色した。
「なかなかやるじゃねーかカグラっ!けど勝負はこっからだぜ! 」
「望むところだ」
「いやアンタも本気過ぎよ」
アマネからのツッコミをよそに、俺とヒメラギは対戦に熱中してしまった。まあセシリアほど時間はかからなかったけど。
「負けたーっ! 」
「実力だ実力」
「ちっくしょー!アマネ、仇をとってくれ」
「はいはい」
ーーー――
「はっ。俺の勝ちだな、アマネ」
アマネはウイングガンダムゼロ(WE)を選択し、俺は引き続きウイングガンダムゼロを選択し、ウイングガンダム対決となってしまった。
「……もう一回よ。アンタに負けると無性に腹が立つわ」
「あ?どういう意味だよ?いいぜ。乗ってやるよ」
「いや交代しろよお前らっ! 」
再戦しようとしたところでヒメラギのストップが入り、アマネはサクラにコントローラーを渡した。
そうして俺達は、午前は全てゲームに時間を費やし、午後はジャンルを変えて人生ゲームやボードゲーム、トランプ等の様々なゲームをした。
「さーて。そろそろ遊ぶことも尽きてきたころだし、皆何かやりてーことはあるか? 」
「では王さm……「いや駄目だろそれ」
「冗談だ」
「じゃあ脱衣……「いやそれこそ駄目だろ」
「…………だよね」
「ヤミn……「二度とやってたまるか」
「ムーー……」
「うーし。じゃあいっそのこと全部やr……「死ね」
「俺だけツッコミが酷くねーかっ!? 」
「じゃあ原点回帰でまたゲームでもしたら? 」
「…………まともな意見はそれしかねぇし、そうすっか。ヒメラギ、準備してくれ」
「了解っと」
ヒメラギは午前中にやっていたゲームをPS3に入れ準備を整え、早速ゲームが始まった。今回は対戦ではなく、二人での協力プレイのアーケードモードでやった。
ーーー――
「ちょっ!?カグラオメー!ローリングバスターライフル放つんだったら先に言えよっ!巻き込まれただろーが! 」
「お前こそミサイルとか弾幕張るんだったら先に言えよっ!地味に俺も巻き込まれてんだよっ! 」
俺はウイングガンダムゼロ。ヒメラギはFAユニコーンガンダムでプレイをしているが、まあ聞いての通り散々である。
「どっちもどっちだな」
「そうだね」
「てか何で二人共3000コストの機体を選んでんのよ? 」
「お前もう武装パージしろよっ!巻き込まれまくってしょうがねぇんだよっ! 」
「だったらやってやんよっ────あっ」
「…………ヒメラギ。お前わざとやってんのか? 」
「…………まけチャッタ」
FAユニコーンガンダムが大型ブースターを射出すると、その大型ブースターは見事に俺の操作するウイングガンダムゼロへと直撃した。
爆風で吹き飛ばされたのを見逃さないように、相手機体のビームがウイングガンダムゼロを貫き、ゲームオーバーとなった。
「次は俺とサクラだね」
「アキザワ セイヤ。足を引っ張るのではないぞ」
ーーー――
ここで突然ですけど、時刻を遡って午前十一時。OBメンバーの話をぶちこみます。
「…………」
「…………」
「二人してなんで無言で始めてるのよ?何かあったの? 」
「…………昨日帰りが遅くなる連絡を入れるのを忘れて怒られた。しかもそれが無言の圧力でもあるため、余計つらい」
「お前の場合は自業自得だろうがバーロー」
「じゃあそういう君はなんなのさっ!? 」
「俺は突然の呼び出しくらって眠いんだよ……」
「やーいやー……ギブギブギブギブっ! 」
腹が立ったので、いつもみたいにトウイの首を腕で絞める。さっきから腕にタップされているが、全くもって離す気はない。
「む、無慈悲っ!てか元気じゃないかいヒロヤ君よっ! 」
「お前はまだ余裕らしいな」
腕に力をより込めると、次第に腕にタップするペースが落ちてきて、ついには動かなくなった。ふぅ……これで今日一日は平和だな。
「ふっふっふっ。甘いねヒロヤ君。まさかまんまとやられたふりに騙さ……ギャアアアアッ!! 」
起き上がった直後を狙い、顔面目掛けて飛び蹴りを放つといい感じに吹っ飛んでいった。
「二人共。いい年してなにやってるのよ。少しは回りの目も気にしなさい」
「へいへい……」
「はーい……」
俺達はそれから少し歩き、近くの店に入って昼食にした。
「まったく。いつまでたっても子供なんだから」
「コイツがな」
「後輩相手に手加減しない君もどうかと思うけどね」
「ちゃんと手加減はしてるぞ。そういうお前だってそうだろうが」
「僕も手加減してまーす」
「はいはい。それでも二人共は大人げないわよ」
「お前もなシノ」
「シノさんもね」
「…………何か言ったかしら? 」
「「ナンモイッテナイデース」」
シノから視線を逸らし、二人揃って棒読みで弁明する。棒読みなのは、決して後が怖いわけではない。決して。決してだ。
「そういえば、来週の土曜も試合するのか? 」
話題を逸らすという目的も兼ねて、トウイに聞いてみる。大切なことだからもう一度言うが、決して怖いわけではない。
「その予定だよ。初心者が三人もいるんだし、出来るだけ経験をつけたいからね。まあなにも収穫を得れないんじゃ意味ないけど」
「それなら大丈夫じゃないかしら?戦うたんびに少しずつは良くなってるし、休憩時間は自主的にミーティングしてるし」
「まっ、まだまだだけどな」
「けど、始めたての頃で比べれば君よりも大分上だけどね」
「うるせい。俺あの時はまだ一年生だぞ? 」
「接近戦はヒロヤが上だけど、総合的に言えばそうね」
「そして、いまだに射撃はそこそこだしね」
「うるせい。これでも十発中四発は動く相手に当てれるようになったんだよ」
「せめて半分はいきなよ~」
「そういうお前はどうなんだよ? 」
「僕?相手にもよるけど、レイ君達のレベルなら十発中七、八発かな」
「私は全弾命中ね」
「お前はスナイパーだから当たり前だろ」
「スナイパーだって外すことはあるわよ」
「それもそうか」
「品物、失礼します」
ちょうど話に区切りがついたところで、注文していた品がテーブルへと運ばれてきた。
「そういえば、昨日解散した後部室に残っていたようだけど、いったい何をしていたのかしら? 」
「特訓だよ」
「特訓?誰が? 」
「カグラ」
「あー、あのぶっきらぼうのね。どうしてそんなことをしたのかしら? 」
「他の奴と比べると、アイツは突出した分野がないんだよ。それに夢弓学園の話を聞いた限りでは、相手は剣と盾のみのエースがいるらしいし、その対策として接近戦を叩き込んでた」
「大人げなかった~ヒロヤ君」
「お前もだバーロー」
「へー。それでどうだったの? 」
「イマイチだったかな~」
「なんか途中で体調……ていうか、頭痛が酷くなりだしたようなんだ。無理させるわけにはいかないし、昨日はそこで解散した」
「あの苦しみようは普通じゃなかったね。オーバーリアクションってわけでもなさそうだったし、車で家に送ったよ」
「たくっ。体調管理ぐらいしっかりしろよな」
飯を食べ終え、少しゆっくりしてから店を後にする。
「それで、この後どうするんだよ? 」
「未定now」
「OK。お前を海に沈めるんだな」
「なんでさ!? 」
「お前なんのために俺達の呼び出したんだよ?せっかくの休みを棒に振る気かコラ? 」
「アハハハハ。まあ冗談だけどね。ちょっと買い物に付き合って欲しいな~って」
あと、機嫌直す用に何か良いもの買って帰らないとね……っと、小さくトウイは言ったような気がしたが、俺には関係ないのでスルーした。
「買い物だったら私は別に構わないわよ。ちょうど近いうちにする予定だったし」
「それじゃあ、早速あのデパートへと向かおっか。行くよ荷物m……ゴホンゴホン!ヒロヤ君よ」
「お前今、荷物持ちって言いかけたよな?三回死んで二回生き返れよ」
「それじゃ一回足りないよ~」
ーーー――
「まさか一日で全ルート行けるとは思わなかったぜ」
「主に部長と生徒会長のコンビが、難易度の高いルートをやってくれたおかげね」
「レンケイがスゴいデキてた」
「アキザワ セイヤ。貴様にしてはよくサポートしてくれたな」
「サクラこそ、相手のヘイトを自分に向けていたじゃないか」
やることが本格的に無くなってきたところで時計を見ると、時刻は六時になろうとしていた。
「時間も時間だし、今日はもう解散するか。飯の支度もしなきゃいけねぇし」
「じゃあ私達も帰りましょうか」
「そうすっか。また今度ウチで遊ぼーぜ」
「ウン……」
「また明日部室で会おう」
「じゃあ、お邪魔したよ」
俺達はその場で解散し、それぞれの帰路へとついた。
後書き
前書きの方で作者が物語展開が気に入らず書き直したとありますが、正直今回の話もそうなんですよ。苦肉の策でしたね。物語展開が出来なかったので。ただ、やけくそでOBメンバーをぶちこんだら三倍の速さで執筆出来ましたね。やはり前作から書き続けてるだけあって、思い入れが強いんですね。
次回の更新は出来るだけ早くしたいと思うので、よろしくお願いいたします!
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