転生とらぶる
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機動戦艦ナデシコ
1326話
それぞれ、どうグループに分けるかを決めた翌日。
早速ではあるが、俺達は行動を開始する事にした。
本来であればもう少し時間を掛けたかったのだが、下手にこれ以上時間を掛ければナデシコがさっさと自分達だけで地球に帰るかもしれないという懸念があった為だ。
いや、これからのシャドウミラーとネルガルの関係を考えれば、普通ならそんな事はしないと思う。思うんだが……
それでも何となくそんな事をしそうだと思ってしまうのは、俺がナデシコをよく知っているからだろうか。
何だかんだと、ノリで動いたりもするしな。
それに、このままだと俺達の方でもダラダラと動くのを躊躇ってしまいそうになってしまうかもしれないというのがあった。
尚、最終的なグループは以下の通りとなる。
地球へと交渉の為に向かうグループは、シャドウミラー代表として俺。政治班からエザリア、あやか、千鶴。ニヴルヘイムの指揮官としてマリュー、シロガネの指揮官としてナタル。いざという時の戦闘要員はスレイ、ムウ、イザーク、オウカ。円と美砂も生身での戦闘要員兼シロガネのブリッジクルーとしてこちらだ。
レオンがこの中に入っていないのは、ホワイトスターの方にも何かあった時の交渉要員を残しておく必要がある為だ。
他の世界との交渉とかもしないといけないしな。
火星にいる木星蜥蜴を駆逐するグループは、コーネリア、ギルフォード、スティング、アウル、レイ、ムラタ。
そしてゲートやネルガルの研究所を守るのはレモン、エキドナ、精霊の卵となっている。
ただ、ゲートを守るのは基本的に精霊の卵だけで、レモンやエキドナはホワイトスターの方におり、もし攻めて来たら出撃する事になっていた。
何でも技術班の方で例の追加武装の開発がピークを迎えているらしい。
本来ならマリューも連れて行かれたくはなかったらしいが、ニヴルヘイムは地球と交渉する上でこっちの戦力を知らせる鍵だしな。
ああ、それと芸能活動で急がしいシェリルもホワイトスターに残る事になっているので、分類的にはゲートの守備って扱いになるのか?
そして結局木星についての先行偵察については行われない事になった。
エザリアからの要望を採り入れた形だ。
何人かからは反対意見が出たし、賛成した者の中にも大々的にではなくてもいいから、メギロート辺りに偵察をさせてみては? という意見もあったが、それは却下された。
メギロートはバリアの類がないので、木星蜥蜴の攻撃を防げない。
偵察に向かわせても逆に破壊されて、寧ろメギロートの技術を木星蜥蜴に奪われかねない懸念があった為だ。
ならバリアがある量産型Wでも……という意見があったが、量産型Wはメギロートやイルメヤと違って生きている。つまり呼吸とかが必要な訳で、火星から木星まで行って偵察をして戻ってくるという真似は出来ない。
どうしても偵察をするのであれば、システムXNを使えるニーズヘッグ、シロガネ、ニヴルヘイム辺りしかないんだよな。
そうなると結果的に大々的な偵察となる。
まぁ、シロガネやニヴルヘイムはともかく、ニーズヘッグは他のPTに比べれば小型機だし、ASRSやミラージュコロイドといったステルス装置もある。
つまりやろうと思えば偵察出来るんだろうが……それは全員一致で却下されてしまった。
理由としては、俺が偵察に向かえば絶対、確実、100%騒ぎが起きるというのが理由であり、全員がその意見に賛成した為だ。
正直、俺としても色々と思うところがない訳ではなかったが、これまでの自分の実績を考えろと言われてしまっては素直に頷くしかない。
……一応俺ってシャドウミラーの代表で一番偉いって扱いの筈なんだけどな。
「アクセル、準備はいい?」
マリューの言葉に頷きを返す。
現在俺がいるのは、ナデシコ世界の火星。その中でもネルガルの研究所から少し離れた場所にある荒野だ。
そして少し離れた場所にはナデシコも既に準備万端で整っている。
そう、今から俺達は地球へ帰還するのだ。
それぞれのグループを決めてから数日、ようやく今日俺達シャドウミラーはナデシコと共に向かう事になっていた。
で、現在そのナデシコと共に地球へと向かうシロガネとニヴルヘイムの準備をしていた訳で……
結局ゲートの周辺は研究所の建物とかが多い為、ニヴルヘイムはともかくシロガネも転移させる事が出来ないんだよな。
ゲートを設置する場所をミスった……としか言えない。
完全に俺のミスだ。
ゲートを移す事も考えたけど、研究所を……正確にはそこに住む事になっている避難民を守るという意味では、現状が最適なのは間違いないし、難しいところだ。
ともあれ、そんな理由で現在俺はシロガネとニヴルヘイムを運ぶ役目をさせられている訳だ。
視線をマリューの方へと向けると、その後ろにはナタルを含めてシロガネ、ニヴルヘイムの両方を動かす人材が揃っている。
で、当然そんな状況ではこっちは無防備に近いので、一緒に地球へと行く面子がそれぞれの機体に乗って護衛をしている訳だ。
ああ、それとナデシコとエステバリス隊も同様に。
「じゃあ、取り出すぞ」
そう告げ、脳裏の中の空間倉庫のリストから最初にシロガネを、次にニヴルヘイムを取り出す。
その様子に、ナデシコの乗員が驚いているのが目に浮かぶ。
まぁ、無理もない。シロガネに関しては一応納得出来ないでもないだろうが、ニヴルヘイムは思い切り空に浮かぶ城だしな。
機動要塞……なんて、この世界に概念とかならともかく、実際には存在してないだろうし。
「さて、じゃあ全員それぞれ配置につけ!」
ナタルの言葉に従い、シロガネのクルーがそれぞれ艦へと乗っていく。
そしてマリューを始めとしたニヴルヘイムのメンバーは俺の方へと向かってくる。
当然だろう。シロガネと比べてニヴルヘイムを動かすのに必要な人数は100人を超えているのだから。
他にもエザリアやあやか、千鶴といった面子もいる。
それだけのメンバーがわざわざ自力でニヴルヘイムに搭乗するよりは、俺の影のゲートを使って全員で一気にニヴルヘイムに乗り込んだ方が早い。
足下に影が広がっていく感覚。
だがシャドウミラーの面子はこの感覚に驚く様子もなく、黙って受け入れる。
何度か影のゲートを経験している者もいれば、魔法というものに慣れているというのもあるだろう。
量産型Wは自我の類がないので、驚くような事はないし。
そうして、次の瞬間に俺達の姿はニヴルヘイムの中でも大きな運動場の中にあった。
普通の戦艦……それこそシロガネとかナデシコとかハガネとかヒリュウ改とかアークエンジェルといった戦艦には運動場のような物は……あ、ナデシコには一応あったか。さすが民間企業。
ともあれ、普通であればそこまで広い運動場を艦の中に用意するような真似は出来ない。
だが、このニヴルヘイムは違う。そもそもこのニヴルヘイムは戦艦ではなく機動要塞という区分だ。
その広さもさる事ながら、高さの方もニヴルヘイムの原型となったダモクレスとそう変わらない……どころか、寧ろダモクレスよりも大きい。
それだけに広さは十分なので、今俺達が姿を現した運動場のような場所を作るのも容易い事だった。
正直、規模は少し小さいがこのダモクレスの中には街がそのまま入っているようなものだと考えてもいいだろう。
それ程の広さを持つ。……まぁ、それでもホワイトスターには到底及ばないのだが。
「では、皆。早速自分の配置について頂戴」
運動場の中にマリューの声が響くと、それを聞いた皆はそれぞれ散っていく。
呼び掛けるという意味では先程のナタルと同じだが、向こうが命令形なのに対してマリューはどこか優しい雰囲気を持つ。
この辺が性格の違いだろうな。
量産型Wが散っていったのを見ていると、最終的に運動場に残ったのは俺、マリュー、スレイ、エザリア、あやか、千鶴の6人のみ。
ムウ、イザーク、オウカの3人はシロガネに乗ってるし、元々シロガネのブリッジクルーの円と美砂の2人は言うまでもなく向こうだ。
「じゃ、そろそろ私達もブリッジに行きましょうか。……政治班はどうするの? 部屋で休んでいてもいいけど」
エザリアに視線を向けて尋ねるマリュー。
だが、エザリアはそんなマリューに対して首を横に振る。
「転移した先で何があるか分からないし、一応ブリッジにいるわ。いいわね?」
「分かりましたわ」
「はい、分かりました」
それぞれに返事をし、結局この場にいる全員がブリッジへと向かう事になる。
「アクセル、お願いね」
マリューの言葉に従い、再び影のゲートを展開。身体を沈めていき……俺達はニヴルヘイムのブリッジへと姿を現す。
周囲に量産型Wの姿はまだない。
いや、運動場のある位置を考えれば、影のゲートを使った俺達の方が早いのは当然だろうけど。
それから10分程すると、量産型Wが走ってブリッジへと到着し、ニヴルヘイムの操作を開始する。
元々起動した状態で、すぐにでも移動出来るようにしてから空間倉庫の中に入ってたから最初から起動する必要がないんだよな。
そもそも移動要塞のニヴルヘイムの場合、停止している状態から動かすのにかなり時間が掛かるし。……1つの小さい街だと考えれば、それ程おかしな話でもないけど。
「ナタル、そっちの準備はどう?」
『こちらは問題ありません。ニヴルヘイムと違ってそこまで複雑ではないので。それに量産型Wも手際はいいですから』
『えー……私達は?』
『ちょっ、美砂。大人しくしてなさいったら。今は艦長が話してるんだから』
ナタルの声と一緒に円と美砂の声が聞こえてくる。
色々と言ってるけど、手際はいいんだよな。
その証拠に、ナタルも微かに眉を顰めてはいるが注意はしていない。
アットホームな職場ですって奴か。
いや、元々シャドウミラーは上下関係はそれ程厳しくないというのもあるか。
SEED世界のザフトと同じような組織だったりする。
違うのは別にナチュラルを……一般人を見下したりはしていないって事か。
そもそも、コーディネイター以上の能力を持っているナチュラルがシャドウミラーには多過ぎるし。
神楽坂だってコーディネイターと生身の戦いをやってもまず間違いなく勝てる。
寧ろ、ジン程度なら生身でどうにか……うん、なりそうな気がするな。咸卦法とか使えば。
「アクセル、シロガネの方も問題ないらしいから、そろそろナデシコに連絡するわよ?」
「任せる」
「一応アクセルは私の側にいてね」
『あ、マリューがドサクサに紛れてアクセル君とイチャついてる』
「……美砂、そろそろ口は閉じた方がいいわよ?」
笑みを浮かべているのに、妙に迫力があるように感じられるのは俺の気のせい……という訳ではない筈だ。
普段大人しい人に限って怒ると怖いという話を良く聞くけど、マリューの場合は普段もそれなりに怖いんだけど、怒るともっと怖いんだよな。
色々な意味で怖い女って感じか?
「アクセル、何か妙な事を考えてない?」
「いや、別に何も」
相変わらず鋭い勘に驚くが、俺だって誤魔化す方法くらいは心得ている。
「ふーん。……ま、そういう事にしておきましょうか」
……多分。
「とにかく、ナデシコに連絡を入れるからアクセルも側にいてね。向こうの艦長とは何度か話してるけど、やっぱりアクセルがいた方がいいでしょうし」
そう、艦長は……いや、もうナデシコに雇われている訳じゃないんだし、艦長呼ばわりはしない方がいいか。
この数日、ミスマルは何度かマリューやナタルと話をしている。
その結果、ミスマルは見事なまでにナタルに対して苦手意識を抱くようになってしまった。
最大の原因が、ナデシコでユートピアコロニーに向かった事。
しかもその理由がテンカワに会いたいからというものだった訳で……うん、それは怒られても仕方がないよな。
とにかくその件で散々怒られてしまい、ナタルに対して怖い艦長というイメージを持ってしまったらしい。
マリューがそれとなくフォローしてたから、マリューの方に関してはそこまで苦手意識を抱いてはいないらしいが。
見事なまでに飴と鞭だな。
「ミスマル艦長、聞こえてますか? こちらニヴルヘイムの指揮官マリュー・ラミアスです」
『は、はい! 聞こえてます! 凄いですねその……ニヴルヘイム、ですか。大きさとか』
「ええ。シャドウミラーの象徴の1つですから。それより、そちらの準備は大丈夫ですか?」
『はい! 準備と言ってもニヴルヘイムの側に移動すればいいだけですから』
「そう、じゃあ移動をお願いします」
『ハルカさん、お願い』
『はいはい』
そう告げ、ナデシコがニヴルヘイムの近くへとやって来る。
シロガネの方は俺が空間倉庫から出した時点でニヴルヘイムの側にいるので問題はなし。
そうして……
「システムXN、起動。転移座標入力」
マリューの言葉に従い、量産型Wが素早く機器を操作していく。
「転移フィールド展開」
その言葉と共にニヴルヘイムを中心に光の繭のような転移フィールドが展開されていく。
側のシロガネやナデシコをも包み込む、巨大な光の繭。
そして……
「転移」
その言葉と共に、ニヴルヘイム、シロガネ、ナデシコは火星から姿を消すのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:405
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1188
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