英雄伝説~光と闇の軌跡~(SC篇)
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第83話
ヨシュアと共に格納庫に向かったエステルは飛行艇がある奥の格納庫まで来た。
~グロリアス・格納庫~
「うふふ……。遅かったじゃないか。」
エステル達が奥の格納庫に着くと、カンパネルラが現れた。
「あ、あんた……!?」
「……カンパネルラか。」
「つれないなぁ、ヨシュア。レーヴェとだけ話して僕には何の挨拶もなしかい?」
カンパネルラの登場にエステルは驚き、ヨシュアはカンパネルラを睨み、カンパネルラはからかうような口調で尋ねた。
「君が船に残っているとは思わなかったからね……。僕の動きを読んでいたのか?」
「あはは、僕はこれでも『計画』の見届け役だからね。他の連中よりも色々と気付くことが多いだけさ。」
「………………………………」
「ふふ、それにしても……。5年ぶりに会ったら君もずいぶん変わったねぇ。なかなか男前になったじゃない?」
黙っているヨシュアにカンパネルラは楽しそうな表情で言った。
「そういう君は全く変わっていないんだな。その外見のまま歳を取っていないみたいだ」
「うふふ、お肌の手入れは毎日欠かしていないからねぇ。君もよく女装するらしいし、いい化粧品を紹介しようか?」
「………………………………」
「あーもう、じれったいわね。ここで待ってたってことはあたし達と戦うつもりでしょ!?さっさと構えなさいよ!」
カンパネルラの様子を黙って見ていられなかったエステルは叫んだ後、剣を鞘から抜いて構えて、言った。
「あはは、威勢のいい女の子だな。ヨシュアの彼女っていうからどんな子かと思ってたけど……なかなかお似合いなんじゃない?」
「か、彼女って……」
カンパネルラの言葉にエステルは照れたが
「おっと、彼女というのは空賊の女の子なのかな?モテモテだね、ヨシュアきゅん♪」
「………………………………」
さらにカンパネルラの話を聞き、ジト目でヨシュアを睨んだ。
「……戯言はそのくらいにしてほしいな。どうしてジョゼットのことまで知っているのかしらないけど……」
一方ヨシュアは静かな口調で答えた後、双剣を構えた!
「君の戦闘力は僕と同じくらいのはずだ。それでもやり合うつもりかい?」
「あはは、そんなつもりはないよ。さっきも言ったように、僕は『計画』の見届け役でね。積極的に君たちを捕まえる義務はないんだ。」
「………………………………」
「ふーん、そうなんだ。だったらどうしてこんな所で待ってたわけ?」
楽しそうな表情で語るカンパネルラの言葉を聞いたヨシュアは油断なく双剣を構えてカンパネルラを睨み、エステルは首を傾げて尋ねた。
「うふふ、そりゃあ勿論、君たちに挨拶するためさ。でも、ただサヨナラじゃああまりにも芸がないからねぇ。君たちの脱出劇を少しばかり盛り上げてあげようと思ったんだ。」
そしてカンパネルラは指を鳴らした!すると何かが飛んで来る音がした後、エステル達の足元に銃弾が放たれた!そして目の前に大型の機械兵器達が5体現れた!
「な、な、な!?」
「高機動飛行人形、”ペイルアバッシュ”!もうロールアウトしていたのか!」
大型の機械兵器達の登場にエステルは信じられない表情をし、ヨシュアは真剣な表情で言った。そしてカンパネルラはお芝居をするような口調で言った!
「かくして再会した2人の前に新たな障害が立ち塞がるのでした。ああ、少年少女の運命やいかに!」
そしてエステル達は戦闘を開始した!
「「「「「……………………」」」」」
機械兵器――ペイルアバッシュ達はエステルとヨシュアに向かって一斉射撃をした。
「クッ………エステル!パズモ達を呼んで!僕達だけじゃ、とても手が足りない!」
敵の一斉攻撃を回避しながらヨシュアは同じように回避しているエステルに指示した。
「わかっているわ!パズモ、永恒、テトリ、ニル!力を貸して!」
ヨシュアの指示に頷いたエステルはパズモ達を召喚した!
「さすがに相手が相手だからこうなったら、総力戦よ!クーちゃん!貴方も出てきて!」
「クー!」
そしてエステルはさらにクーも召喚し
「カファルー!今こそ貴方の力の見せどころよ!」
「グオオオオオオオオ――――ッ!!」
最後にカファルーを召喚した!
「なっ!?その水竜はあの時の………!それにエステル、あれからまた使い魔を増やしたのか……それも今までとは比べ物にならないくらいの強さの………しかも今までとは違う大型タイプと契約するなんて………けど、これなら………行ける。」
「わーお…………妖精、狐、天使、竜に大型の獣………フフ、本当に異種族に好かれる娘だね♪油断していたら、愛しい彼女を彼らに取られちゃうよ?ヨシュアきゅん♪」
クーやカファルーを見たヨシュアは驚いたが、すぐに戦力分析をして冷静な表情をし、カンパネルラは驚いた後、からかうような表情でヨシュアを見て言った。
「パズモ、永恒、テトリ、ニル!あなた達は協力して1体をお願い!」
(わかったわ!)
「はい!エステルさん達も気を付けて下さい!」
「フフ………今こそ守護天使の本領を見せてあげますわ!」
(行くぞ!)
エステルの指示に頷いたパズモ達は1体の敵に集中攻撃をした!
(行けっ!連続光弾!!)
「ヤアッ!精密射撃!!」
(燃えよっ!)
「たぁっ!!」
パズモは魔術を、テトリは弓技を、サエラブは炎の玉を、ニルはクラフト――連接剣伸長を放って1体の敵にダメージを与えた!
「………………」
ダメージを与えられた敵は標的をエステル達からパズモ達に変えた!
「クーちゃん!貴方は1体をお願い!カファルー!あなたは”魔神”なんだから2体、相手にしなさい!それぐらい、できるでしょ!?」
「クー!」
「グオッ!!」
そしてエステルはさらにクーやカファルーにも指示をし、指示をされたクーとカファルーはそれぞれ攻撃した!
「クー!!」
クーはすざましい水圧のブレス――アクアブレスを1体の敵に放ち
「グオオオッ!!」
カファルーは2体の敵にクラフト――爆炎スマッシュを放った!
「「「……………………」」」
クーとカファルーの攻撃を受けた敵達はエステル達からそれぞれ自分達を攻撃したクーとカファルーに標的を変えた!
「エステル!僕達は残りの1体を破壊するよ!」
「うん!」
それを見たヨシュアはエステルと共に残りの1体に向かって行った!
「……………………」
パズモ達に標的を変えた敵はパズモ達に自分についている機銃を連射して攻撃した!
(させない!)
「させてたまるものですか!」
しかしパズモとニルが結界を展開して、銃弾を防いだ!
(喰らえっ!)
「行きます!3連射撃!!」
そしてサエラブは炎の玉を、テトリはクラフトを機銃の部分に向かって放った!サエラブとテトリの攻撃により、敵に付いている機銃は破壊された!
「…………………」
機銃を破壊された敵は突進して来た!
(っと!)
(フッ!)
「わわっ!」
「ハッ!」
しかしパズモ達は回避し、そして!
(轟け、猛りの雷よ!轟雷!!)
パズモが魔術を放ち、パズモの雷の魔術によってショートした敵は地面に落ちた!
「やぁ!制圧射撃!!」
「光よ!降り注げ!爆裂光弾!!」
テトリとニルが放った矢と魔術による光の玉が地面に落ちた敵に雨のように降り注ぎ、大ダメージを与え、一部が破壊され、そこから油が流れた所を
(オォォォォォォ……………獄炎の大渦!!)
サエラブはすざましい炎を吐いた!サエラブの炎によって敵にダメージを与えるとともに敵の周りや敵からこぼれている油に引火させ、敵の周りに大爆発を起こした!爆発が晴れると、敵はバラバラになっていた!
「………………」
一方クーが相手している敵はパズモ達と同じように機銃を連射してクーに放った!しかし竜でもあるクーの身体に付いている鱗の影響でクーの防御力は高く、クーは攻撃を受けても平気の様子でいた。そして!
「クー!」
反撃にクラフト――アクアブレスを放った!
「………………」
クーの攻撃によってダメージを受けると共に吹っ飛ばされた敵だったが、クーに突進して来た!
「クー!」
しかし突進して来た敵をクーは巨大な体で受け止め、そして!
「クー!!」
全てを噛み砕くかのように鋭い牙で攻撃するクラフト――極突刺の氷牙で攻撃し、敵のプロペラが付いている部分を噛み砕いた!プロペラがなくなった敵は地面に落ちた!
「クー!」
そしてクーは尻尾を振るって、敵を吹っ飛ばし
「………………………」
大きく息を吸い、そして!
「……………クー!!」
アクアブレスの威力をさらにうわまる水圧によって何でも破壊するかのようなすざましい威力を持つブレス――ハイアクアブレスを放った!クーが放った攻撃により、敵の中心部分に大きな穴が開き、やがて敵は大爆発をして、バラバラになった!
「「…………………」」
一方2体の敵はカファルーに機銃を放って攻撃した!
「グオッ!!」
しかしカファルーは機銃の攻撃を喰らっても平気の様子で、翼に炎を纏わせ、そして突進した!
「グオオオッ!!」
カファルーのクラフト――紅蓮の翼によって、敵達は大ダメージを受けた!
「「…………………」」
そして敵達は配下らしき機械兵器達を召喚したが
「グオッ!!」
カファルーが放ったクラフト――爆炎スマッシュによって召喚された機械兵器達は踏みつぶされた!
「「…………………………」」
その一方敵達は主砲らしき場所にエネルギーをチャージした!
「…………………」
それを見たカファルーは口にすざましい炎を溜めた!
「「…………………………」」
チャージを終えた敵達はカファルーに向かってすざましいエネルギーを放った!
「グオオオオオオオオッ!!」
しかしカファルーが放ったすざましい炎のブレス――獄熱ブレスによってエネルギーは呑み込まれ、敵達に全てを焼き尽くす炎のブレスが命中し、全てを焼き尽くすかのような灼熱の炎を受けた敵達は空中で大爆発をして、バラバラになった!
「……………………」
一方エステルとヨシュアが相手にしている敵は2人に向かって機銃を連射して攻撃した!」
「っと!」
「!!」
敵の攻撃を回避した2人はそれぞれオーブメントを駆動させ、続けて自分達に突進してくる敵に攻撃を放った!
「絶影!!」
ヨシュアは神速の速さで駆け抜けて攻撃し
「ブラッシュ!!」
エステルは突進を回避した後、剣を振るって衝撃波を放ってダメージを与えた!そして2人のオーブメントの駆動が終わり、それぞれのアーツが発動した!
「時の牢獄に囚われろ!………クロックダウン!!」
ヨシュアのアーツは敵の動きを遅くし
「時よ!かの物にさらなる加護を!クロックアップ改!!」
エステルのアーツはヨシュアの身体能力をあげ、ただでさえ素早いヨシュアのスピードをより上げた!
「朧!!殲綱斬!!」
スピードが上がったヨシュアはすざましい速さで連続でクラフトを放った!ヨシュアが放ったクラフト――殲綱斬によって敵の装甲の一部ははげた!
「行くわよ~!フェヒテンイング!!」
さらにそこにエステルが剣で連続で突きを放つクラフトで一点集中攻撃をし
「さあ、行くわよ!まだまだまだまだまだまだぁっ!」
そしてクラフト――剣技・八葉滅殺を放った!
「双連撃!!行くよ!蓬妖舞!!」
さらにヨシュアも続けて連続でクラフトを放って、エステルと共に敵に大ダメ―ジを与えた!
「…………………………」
エステルとヨシュアに集中攻撃された敵は主砲にエネルギーをチャージした!
「「!!」」
それを見たエステルとヨシュアは散開した!
「……………………」
2人が散開すると同時にチャージされたエネルギーは放たれた!しかし、2人は散開していた為、敵の攻撃は命中しなかった!
「エステル!行くよ!」
「うん!任せて!」
ヨシュアの呼びかけにエステルは頷いて剣を鞘に収めて棒を構え、エステルの答えを聞いたヨシュアは
「そこだっ!!」
神速の速さで敵を駆け抜けると共に攻撃し
「はぁぁぁぁぁぁぁぁ………!」
続けてエステルは敵に近づいて、棒で強烈な連打を放って一端後退し、いつの間にか3人に分身したヨシュアと一緒に武器を構え、同時に攻撃を放った!その技は剣術と棒術が完全に同調した事により繰り出される連携奥義!その名は………!
「「奥義!太極無双撃!!」」
分身したヨシュアが一人に戻ると同時に放った滅多斬りとエステルの強烈な一撃が命中した敵はエステルの攻撃によって床から吹き上がったすざましい衝撃波によって天井へと打ち上げられ、そして大爆発を起こしてバラバラになった……………!
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