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ドリトル先生北海道に行く

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第九幕その九

「北海道でもお米が採れる」
「そちらも楽しみね」
「いや、それじゃあ」
「今晩は海の幸を楽しむんだね」
 オシツオサレツはここでも二つの頭でお話します。
「先生達は」
「そして僕達もだね」
「僕達はアルファルファ」
 老馬達の前にはそれがあります。
「こちらも楽しみだね」
「全部楽しんでね」
 そしてと言うのでした。
「皆で」
「よし、それじゃあね」
「皆で食べようね」
「これからね」
 こうしてでした、先生達は皆ででした。
 その晩御飯を楽しむのでした、その海の幸はといいますと。先生はまずは鮭のお刺身を食べてにこりとなりました。
「最高に美味しいよ」
「北海道の鮭だよ」
 王子は白ワインを飲みながら先生に応えます。
「その鮭はね」
「やっぱりそうだよね」
「新鮮な鮭をね」
「お刺身にしたんだね」
「そうだよ」
 その通りだというのです。
「一匹を丸ごとお刺身にしたんだ」
「それも何匹もだね」
「お刺身にしたんだ」
 皆が食べるからそれだけの量を用意したのです。
「皮と内蔵は焼いて頭はお吸いものにしたよ」
「全部使ってるんだね」
「そうなんだ、日本人はお魚の頭捨てないよね」
「お吸いものにするね」
「だからシェフもなんだ」
 王子お抱えのこの人もです。
「そうしてくれたんだ」
「鮭のお吸いものだね」
「人参と大根もね」
 今そのお吸いものが出てきましたが実際にそうしたものも入っています、勿論鮭のその頭もお椀の中にあります。
「あるからね」
「お野菜もあるんだね」
「そうだよ」
 その通りというのです。
「そちらも楽しんでね」
「わかったよ」
「白ワインもね」
 王子はそうしたものと一緒にワインも楽しみつつ言います。
「いいからね」
「小樽のワインはやっぱりいいね」
「飲みやすいね」
「どんどん飲めるね」
「日本のワインはね」
 そのワインのこともお話した王子でした。
「フランスやイタリアのワインもいいけれど」
「王子はだね」
「こちらも好きなんだ」
 そうだというのです。
「山梨のワインも好きだよ」
「甲州ワインだね」
「あのワインもいいよね」
「王子はすっかり日本のワインが好きになったね」
「先生もだよね」
「うん、僕もね」
 先生もというのです。
「日本のワインが好きになったよ」
「そうなんだね」
「日本酒もね」
 先生はこちらも好きなのです。 
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