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『Break Square』

作者:零那
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『強さ』



『逆境の時こそ強い』
昔、貴女は僕に
そう言ってくれた

『其の強さが羨ましい』
淋しそうに俯く貴女
零れ落ちるセリフに僕は
静かに首を横に振る

単なる強がりでしかない
其れを強さだと言われ
情けなくなったりもした

どんなに辛くても
踏んばり続ける
倒れない
負けたくないから
間違っても
流されて生きるのは
嫌だったから

でも思ったんだ
貴女を見て
前へ進めるなら
流されてみるのも
悪くないのかもって

必死に足掻いてるのに
沈んでくのは何で?
チカラを抜けばいいって
言ってくるけど
チカラを抜けば一気に
沈んでくんだよ?

だからチカラ無く軽く
漂い浮遊してる
海月が羨ましいんだ

人間って虚しいだけ
生きてく年月が
過ぎ去れば其れだけ
虚しさが募ってく

哀れな憎しみや
醜い感情が
噴き出しそうなのを
堪える事に必死

『逆境の時こそ強い』
貴女からの其の言葉を
事実(ホントウ)にしたい


 
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