英雄伝説~焔の軌跡~ リメイク
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第72話
~紅蓮の塔・屋上~
「こいつに耐えられるかあっ!?破滅のグランヴァニッシュ!!」
「散れっ!!」
戦闘開始早々バルバトスが手を地面に叩きつけると同時にリオンが警告すると、エステル達の地面から広範囲の衝撃波が発生した瞬間エステル達は散開して回避し
「ヴァリアブルトリガー!!」
「聖なる光よ――――セイクリッドアロー!!」
「それっ!!」
レンとアーシア、キリカはそれぞれ遠距離から攻撃を放ち
「ぶるあああっ!!」
しかしバルバトスは斧を地面に叩きつけて自分の周囲に衝撃波を発生させて自分に襲い掛かる遠距離攻撃を防いだ。
「幻影刃!そこだっ!!」
「絶影!!」
「ぬうっ!?」
そこにリオンとヨシュアが電光石火の速さで奇襲するクラフトを叩き込んでダメージを与え
「シェルスロー!!」
二人に続くようにソフィは跳躍してバルバトスの頭上から光子の短剣の雨を降り注がせて追撃した。
「空破!絶風撃!!」
「瞬迅爪!!」
「ぬるい!」
左右から同時に襲いかかって来たルークとエステルに対してバルバトスは斧による薙ぎ払い攻撃で対抗し、バルバトスの剛腕によって振るわれた事で凄まじい威力となった薙ぎ払い攻撃によって二人はふっ飛ばされた。
「せぇぇぇい!!」
その時二人が攻撃している間にジンは正面からバルバトスに突撃してクラフト―――月華掌を放ったが
「屑がぁ!その程度か!なら死ぬかぁ!」
ジンの攻撃を斧でガードしたバルバトスはクラフト―――轟炎斬で反撃し
「!!」
ジンは間一髪後ろに跳躍して回避した。
「スカラーガンナー!!」
「そこ!―――アークフェンサー!!
「ブラッディブレイズ!!」
その時ソフィとアーシア、レンが遠距離攻撃でバルバトスに攻撃を命中させたが
「いつまで遠距離攻撃に頼るか、弱虫共が!憤怒のヴォルカニックレイ!!」
「……!」
「「キャッ!?」」
バルバトスは遠距離攻撃に対するカウンターとして足元から溶岩を噴出させ、さらに火成岩を降り注がせる昌術―――ヴォルカニックレイで二人にダメージを与えた。
「えいっ!ダークマター!!」
「せいっ!ダークマター!!」
「ぬうっ!?」
その時オーブメントの駆動を終えたエステルとヨシュアが同時に同じアーツを放ち、動きを封じ込められるアーツを2重に受けたバルバトスは動けなくなり
「雷神剣!連撃、受けな!斬魔飛影斬!!」
「月閃光!まだだっ!粉塵裂破衝!!」
「ふうぅぅぅぅっ……せいやっ!!」
「ガハッ!?」
「光よ集え、全治の輝きを持ちて、彼の者を救え!キュア!!」
「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉ………養命功!!」
その隙を逃さないかのようにルークとリオンはそれぞれ技を連携させて攻撃を叩き込んでいる中、キリカは零距離で寸勁を放つクラフト―――零頸でバルバトスを怯ませ、その間にソフィとジンは術や気功でレンとアーシアの傷を回復した。
「受けろ雷撃!襲爪雷斬!! 」
「塵も残さん!奥義!浄破滅焼闇!!」
そしてクラフトによって上空へと跳躍したルークはそのままバルバトスの頭上から落雷を落とすと共に斬り下ろし、リオンは暗黒の炎を纏った剣と小剣を同時に振り下ろして追撃した。
「ぶるあああぁぁっ!!」
「ぐっ!?」
「チッ!?」
「くっ!?」
しかしダークマターによる動きの制限が解除されたバルバトスは斧をぶんまわしてルーク達にダメージを与えると共にふっ飛ばし
「引き裂いてやろうか!殺・魔神剣!!」
「「「!!」」」
続けて一か所に固まっているレンやアーシア、ジンに巨大な衝撃波を走らせ、襲い掛かる衝撃波に気づいた3人は散開して回避した。
「カタストロフィ!!」
「ぐっ!?」
その時ソフィが超高速での襲撃を行ってバルバトスの背後を取り
「俺の背後に……立つんじゃねぇ!!」
背後を取られたバルバトスはすぐに振り向いて斧を振り上げた!
「見切った!行くよ!旋幻舞!錬気轟縮!!」
「ぬうっ!?」
しかしソフィは自分に襲い掛かって来た反撃を受け流した後拳を叩き込んで続けて技を連携してバルバトスを怯ませ
「アーツ発動―――ダークマター!!」
「逃がすか!ネガティブゲイト!まだだっ!イービルスフィア!!」
「グッ……!?」
ソフィによる連携攻撃の間にオーブメントの駆動や術発動の為のチャージを終えたアーシアとリオンがそれぞれ動きを封じ込めるアーツや術でバルバトスの動きを封じ込めた!
「!今だ!レン、行くぞ!」
「了解、お兄様!」
動きを封じ込められたバルバトスを見たルークに呼びかけられたレンは武器を双剣に変えた後ルークと共にバルバトスに詰め寄って電光石火の速さで次々と攻撃を加えた後最後に十字架を刻み込んで駆け抜けた!
「「奥義!破邪七支星!!」」
「エステル、行くよ!」
「うん!」
「そこだっ!!」
「たぁぁぁぁぁ……!」
「「奥義!太極無双撃―――――!!」」
「ぐおおおおっ!?」
二人に続くようにヨシュアとエステルも協力技による攻撃を叩き込んでバルバトスを怯ませ
「こおぉぉぉぉ、泰斗流奥義―――――雷神掌!!」
「さぁ、行くわよっ!はっ!はああああっ………ふんっ!泰斗流奥義――――双龍螺旋撃!!」
その隙を逃さないジンが闘気を溜めこんだ巨大な闘気の球体を解き放つと同時にキリカは空高くへと跳躍して投擲した偃月輪を回転する双龍の姿に変化させて敵に叩き込むSクラフト―――双龍螺旋撃をバルバトスに叩き込んだ!
「ぐああああっ!?クク……面白くなってきたじゃねぇか!フン!!」
度重なるダメージによって普通なら倒れてもおかしくないダメージを受けていたバルバトスだったが、自身に与えられたダメージを楽しむかのように狂気の笑みを浮かべてジンとキリカに膨大な闘気を纏って突撃するクラフト―――イビルチャージで反撃し
「「!!」」
突撃してくるバルバトスを二人は左右に散開して回避した。
「引き裂いてやろうか!」
「わわっ!?」
「!」
続けてバルバトスはエステルとヨシュアにクラフト―――殺・魔神剣を放って、二人は紙一重で回避し
「微塵に砕けろッ!!」
更にルークとレンには闘気を溜めこんだ斧から巨大な波動を放つ奥義―――ジェノサイドブレイバーを放った!
「あぶねっ!?」
「うふふ、確かに威力は強力だけど武器に闘気を溜めこんでいたから予想できるわね♪」
解き放たれた波動を二人はそれぞれ左右に大きく跳躍して回避した。
「聖なる刃よ、邪悪なる者達に裁きを!」
「ぬ………っ!?」
するとその時法剣を構えて聖句を唱え終えたアーシアは法剣から光を纏った刃を飛び回らせ、飛び回る光の刃はバルバトスに次々と襲い掛かりながらバルバトスの周囲に光の竜巻を発生させた!
「奥義―――ホーリーストーム!!」
「解放します!宿れ拳神!轟け鼓動!インフィニティアソウル!!」
「ぐおおおおおっ!?」
アーシアのSクラフトが終わると同時にソフィもSクラフトを叩き込んでバルバトスを怯ませた。
「逃がさん!魔人滅殺闇!!」
その隙を逃さないかのようにリオンはクラフトによってバルバトスの地面から発生した暗黒の鎖でバルバトスを拘束した後Sクラフトを叩き込んだ!
「交わらざりし命に、今もたらされん刹那の奇跡!」
チガチヲコバム ココロガココロヲクダク
「時を経て………ここに融合せし未来への胎動!」
キセキハオトズレナイ ユメナド… ソコニハソンザイシナイノダカラ……
「義聖剣ッ!!」
アラガウカ!
リオンが両手持ちにした光の剣をバルバトスに叩き込んだその時、真空の刃が発生してバルバトスを切り刻み
「僕は……過去を断ち切る。散れ、真神煉獄刹!!」
止めとばかりにリオンは小剣でバルバトスを斬り上げた後強烈な突きをバルバトスの身体に叩きこんだ!
「ガアアアアアアアアアアアアッ!?こ、こいつらぁ………!」
リオンのSクラフトによって斬られた部分から大量の血を噴出したバルバトスは悲鳴を上げて地面に跪いた!
「はあ、はあ……か、勝ったの……?」
「ええ……何とか戦闘不能にまで追い込めたようね………」
「さすがにレンも今回の戦いは危なかったわ……」
「話には聞いていたけど、あいつ自身滅茶苦茶強い癖に、何であんな理不尽なカウンターをするんだよ……」
「前回の倍以上の戦力で挑んだにも関わらず、互角かそれ以上に戦うなんて………(下手をしたらレーヴェすら足元に及ばない”結社最強”と称されている”鋼の聖女”や”劫炎”と互角かもしれないな……)」
バルバトスが地面に跪くのを見たエステルやアーシア、レンとルークは疲れた表情で呟き、ヨシュアは真剣な表情でバルバトスを見つめた。
「フン、以前”雑魚”扱いした連中もいた事で油断していたようだな?その慢心に溺れてそのまま死ね!」
「覚悟、バルバトス!」
その時リオンとソフィが同時にバルバトスに襲い掛かったが何とバルバトスは後ろに跳躍して二人の攻撃を回避した。
「ククク……ハハ……ハハハハハハッ!我が飢えを満たす相手が増えるとはな……次に戦う日を楽しみにしているぞ……」
そしてバルバトスは狂気の笑みを浮かべてエステル達を見つめながら暗黒に包まれてその場から消えた。
「き、消えた……」
「退いたか……」
「また逃げられた……」
「チッ、相変わらず逃げ足も速い奴だ。」
「撃破する絶好の機会を逃したのは惜しかったけど……ああいう相手は追い詰め過ぎたら、何をするかわからない上”四輪の塔”の調査もまだ残っているのだから、こちらの疲弊を最小限に抑えて撃退できただけでも上出来と思った方がいいでしょうね。」
バルバトスが消える様子をエステルは呆けた表情で見つめ、ジンは安堵の表情で呟き、ソフィとリオンがバルバトスを討伐できなかった事に悔しさを感じている中、キリカは静かな表情で呟いた。
「キリカさん、さっきは手伝ってくれてありがとう!」
「正直、キリカさんの加勢は助かりました。」
「フフ、さすが”飛燕紅児”ね。」
「ったく、そんなに強い癖に遊撃士をやらないなんて、勿体なくねぇか?」
「うふふ、今から遊撃士に転職した方がキリカお姉さんの能力を存分に発揮できるのじゃないかしら?」
「ふふ、褒め言葉として受け取っておくわ。さて、私用も済ませたし、私はそろそろツァイスに帰るわ。……武運を。次の塔でも気を付けなさい。」
アーシアやルーク、レンの言葉を謙遜した様子で受け取ったキリカは気を取り直してエステル達に応援の言葉をかけた。
「キリカさん……」
「ああ……分かってる。」
そしてキリカと別れたエステル達はアルセイユに戻った。
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