能力者たちが事件を起こしたり解決したりするようです
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第七話 本日2度目の
1通りの情報交換が終わり、沈黙が続く
その沈黙を破ったのは、霊遥葵の携帯電話の着信音だった
霊遥葵は連絡先を確認すると即座に席を立ち
「すみません、用事ができたので席を外します」
席を外し扉に手をかける
「雄大!」
と、大声で呼ばれ霊遥葵は振り返る
そこへライターが投げ渡される、投げたのは成美の母であり霊遥葵の姉である風雪成姫だった
「ありがとよ...」
と一言礼をいって霊遥葵は出て行った
そして出て行くと同時にマルチがワンとひと吠えする
「どうしたの、マルチちゃん?」
もう二回マルチは吠える
「星雅さん、速水さん、吹河さん...敵です」
「またかよ...今日で三度目じゃないか...」
と、呆れ気味に速水がため息をつく
「敵は二人、一人は霊遥葵さんが向かっているようです。
もうひとりの方...今日警察を襲撃した人物だそうです、匂いが同じ...と言ってます」
姫月がマルチの言葉を翻訳してくれる
「またあいつか...タフなやつだな」
星雅もまた呆れ気味にため息をつく
「すまんな星雅、速水できるのなら私が行くのだが...」
「大丈夫ですよ、吹河さんが戦うと周囲が焦土と化しますからね」
速水は笑いながら話す、ただしその笑顔は少しだけひきつっていた
「速水さん、今回は俺一人で行ってもいいですか?」
「ん、なんでだ?」
「リベンジ...ですよ」
青筋を立てながら拳を握り締める
「おぉそうか、ならそれでいいんじゃないか?」
「ありがとうございます」
そう言ってドアを開けて出ていく
◆
警察署の瓦礫は既になくなっており、更地になっている
そしてそこには一人の男が立っていた、ボタンを外した学ランを着ており背中にはこの前とは違う、一本の刀を背負っていた
「よう、ここにいりゃ来ると思ってたぜ...」
「そうかよ、こっちは仕事が増えて迷惑なんだ、とっとと帰ってくれ」
「その割には既に臨戦態勢じゃねーか」
「この前は不意をつかれて脇腹に穴あけられたからな、借りは返すぞ...」
「おもしれぇ、来いよ...!」
武槌は背負っていた刀を鞘から抜き中段に構える
「こちとら全然面白くないんだよ!!」
そう言って星雅は武槌のほうへ思い切り跳躍する、いつの間にか手首から伸びていた血液を相手の首に伸ばす、武槌はそれを上手く刀でいなそうとするが、血液は刀の方に絡まる
電撃を刀にまとわせる間も無く、星雅は刀を引っ張り武槌の体勢を崩す、体勢を崩した瞬間に顔に膝蹴りをお見舞いする、蹴りと同時に血液を刀から解き後ろへ飛び退く
「借りは返した、んじゃあやろうか」
「しゃらくせえッ!」
次の瞬間、武槌の体は星雅のすぐ前まで迫っていた、そして刀の切っ先を思い切り突き出してきた
星雅は間一髪でそれを躱す
「お前そんなに動き早かったっけ、反射神経は凄かったかと思うが」
「ネタばらししたところで変わらねぇだろうが一応させろ。ま、単純な話だ、筋肉に電気を流して身体を強化してんだよ」
「便利な能力だなッ!!」
星雅が刀を蹴りあげようとすると武槌は後ろに飛び退く
それに合わせて星雅は手を大きく振り血飛沫を飛ばす
その血飛沫は空中でいくつかの刃を形作り武槌に襲いかかる
それをいくつかは刀で去なし他をギリギリで避ける
その間に星雅は武槌に接近しストレートを顔面に喰らわせる
モロに入ったのか少しよろける、ここぞとばかりに拳を二発喰らわせる
そして顎にアッパーを当て、最後に回し蹴りを横腹に叩き込む
「ハハハハハ、少し耐久が弱いんじゃねぇのかァ、武槌くんよォ!!!」
「ケッ、てめぇそんな喋り方だったかぁ?」
「オラ、まだまだ行くぞォ!!」
先ほどのように大きく笑いながら突撃し首に掴みかかろうとする
それを体を反らして回避する
「攻撃が大雑把になってるぞ!」
その瞬間、星雅は腕から溢れていた血を目に吹きかける
「だからって油断してんじゃねぇ!!」
星雅はもう一度首に掴みかかろうとする
武槌はそれを避けようとするが、間一髪捕まってしまう
それと同時に手に持っていた刀を落としてしまう
「クソッ...」
「降参するかぁ?」
「誰がするかよ、バーカ!」
そう言いながら武槌は刀を蹴り上げる
それは深々と右腕に突き刺さり激痛により星雅は手を離してしまう
「ざまぁ見やがれってんだ、くそったれ!」
「でももう武器は無くなっちまったぞ?」
星雅はもう片方の手でズブズブと抜いていく
「俺はむしろ拳闘の方がやりやすい」
「あっそ!」
星雅は腹部に拳を食らわせようとするが、武槌はそれを簡単に受け止めてしまう
だが、星雅は掴まれた拳を振りほどこうとはせず、むしろ血液で絡めとり離そうとしても離せないように手を拘束する
そしてそのまま力任せに振り上げ地面に叩きつける、それと同時に星雅の肩からゴキッと鈍い音がした
背中から叩きつけられた武槌は口から大きく血を吐いて倒れる、そして星雅は血の拘束を解き手を振りほどく
(肩が外れたか、まあいいや)
そう考えながら肩の関節をはめ直す
「どうだ、やっと意識不明か?」
「意識不明じゃねーが、指一本たりとも動かせねーよ、俺の負けだクソッタレ」
最後まで悪態をつき武槌は敗北を認める
「んじゃ、拘束させてもらうぞ、答えは聞かないけどな」
「勝手にしやがれ...俺はもうリタイアだ。」
そう言って武槌は目を瞑り、意識を失う
「戦闘終了、っと」
そう言いながら血液で武槌の体を捕縛する
「吹河さんに連絡しなきゃな...」
ポケットに手をいれ携帯電話を取り出し吹河さんに連絡を入れる
「吹河さん、今終わりました」
後書き
星雅は戦闘になるテンションがハイになります、目もなんだかキメてる目になります
ナンバーズ解説
ナンバーズ9
武槌 雷命
性別:男
年齢:16
髪:金髪
目の色:黒
身長180
カヴァー:高校生
ワークス:ナンバーズ9
異能名『武御雷』
ランクD
体とか触れているものとかに電流を流す
ナンバーズの一人一番弱い担当、のはず
剣道を嗜んでおり学校では成績も優秀
なぜ金髪になった
あと、中学の頃まで相撲をやってた、異能を使わずとも負けなし
プロにも勝ったことある
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