ドリトル先生北海道に行く
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第七幕その八
「先生気付かなかったんだね」
「女の人のことにはね」
「女の人は確かに外見や運動神経を見る人いるけれど」
「そうした人ばかりじゃないって」
実は先生も外見よりもまず相手の人柄を見る人です。外見に惑わされる様なドリトル先生ではありません。
「ちゃんと人柄見る人いるよ」
「しっかりとね」
「先生凄くいい人だから」
「真面目で公平で優しくてね」
「しかも紳士でね」
「こんないい人いないよ」
それこそ誰が見てもです。
「学者としても凄いし」
「立派な人だよ」
「そんないい人がもてないとかね」
「絶対にないんだよ」
このことは皆が言います。
「だからね」
「それでだよね」
「日笠さんもそうだし」
「絶対先生が子供の頃から好きな人いたよ」
「先生を好きな人はね」
「先生が気付かなかっただけで」
「先生ってこうしたことはね」
とても残念そうに言うのでした、皆。
「疎いからね」
「そうそう、スポーツ以上にね」
「恋愛のことは駄目だよね」
「恋愛小説は読んでいて源氏物語とかの論文を書いていても」
「自分の恋愛のことはね」
「もう全然駄目」
「何のセンスもないっていうか」
それこそというのです。
「鈍感過ぎるよ」
「どうしようもない位に」
「そこが問題なんだよね」
「どうしてもね」
「先生の場合は」
「どうしたものか」
「何を皆で話してるのかな」
先生はその皆にお声をかけました。
「一体」
「あっ、ちょっとね」
「お昼御飯は何かって思って」
「それでお話していたんだ」
「ここでね」
「そうなんだ、ここではジンギスカンと喫茶店のお店があるよ」
この二つのお店がというのです。
「どちらも美味しいものが食べられるそうだよ」
「ジンギスカンなんだ」
「それと喫茶店だね」
「じゃあジンギスカンも食べて」
「後は喫茶店だね」
「そのコースだね」
「ジンギスカンは札幌でも食べたけれど」
それでもと言う先生でした。
「ここではホルモンや牛肉、鳥肉もあるそうだから」
「じゃあそっちだね」
「前は羊だったから今日はそういうのを食べて」
「それで楽しめばいいね」
「そうしよう、それとビールもあるけれど」
それでもというのです。
「今日はミルクを飲もう」
「よし、それじゃあね」
「今日はミルクを飲んで」
「あとは喫茶店でもだね」
「楽しむんだね」
「そうしよう」
こうしてでした、先生達は皆でジンギスカン鍋を食べに行きました。そしてまずは鳥肉や牛肉、沢山のお野菜を食べてです。
それをおかずにして御飯も食べました、その御飯を食べてです。
先生はしみじみとしてです、笑顔で言いました。
「いや、こうしてお肉とかで御飯を食べると美味しいね」
「最高ですね」
「凄い美味しさだよね」
トミーと王子も言います、動物の皆も先生と一緒に楽しんでいます。
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