ドリトル先生北海道に行く
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第五幕その九
「そうだったしね」
「あの話は今から見るとおかしいよね」
「それでも当時はなんだ」
「それが定説だったんだね」
「完全にね」
「成程ね」
「そのことを思うと」
本当にというのです。
「僕も思うんだ」
「学問には新しいアイディアを入れるべきなんだね」
「そうした考えていったり研究していったりするべきなんだ」
「そうなんだね」
「そう、その時に試行錯誤をしてもいいんだ」
「間違えても」
「最後に正解に辿り着ければいいからね」
これが先生の考えでした。
「そうね」
「ううん、時間がかかりそうだね」
「時間がかかってもいいんだ」
「学問には」
「そうしてもいいんだ」
「時間も必要なんだね、学問は」
「試行錯誤する時間がね」
まさにそれがというのです。
「じっくりと時間をかけて間違えて戻って」
「それを繰り返して」
「そうして進んでいくものなんだ」
「ううん、成程ね」
「だからだよ」
さらに言う先生でした。
「僕もそうしていっているよ」
「成程ね」
「この電車みたいなものに辿り着けるのなら」
それならとも言う先生でした。
「いいと思うよ」
「そういうことなんだね」
「うん、じゃあ北海道の道庁も見よう」
先生は笑顔で皆に言いました。
「あちらもね」
「あの建物もいいですよね」
「西洋の趣を取り入れていてね」
こうトミーにもお話します。
「奇麗な建物だよ」
「だからですね」
「あそこにも行こうね」
「わかりました」
トミーは先生の言葉ににこりとして頷きました。
「それじゃああそこにも行きましょう」
「そうしようね」
「何か行く場所が多いですね」
「札幌の街を歩きながらね」
「そして夜は」
「うん、ホテルに入る前に晩御飯だね」
それだというのです。
「蟹だね」
「そうですね、お楽しみの」
「そうそう、蟹ね」
動物の皆もここで言います。
「北海道の名物の一つのね」
「今度は皆で食べられるし」
「蟹楽しみだよ」
「蟹を食べてね」
「皆で楽しもうね」
「是非ね」
こう皆で言うのでした。
「毛蟹もタラバガニもね」
「どっちも食べよう」
「今日はどっちかを食べて」
「明日はもう一方だね」
「そうなるね、僕はイギリスではオマール海老を食べていたけれど」
ロブスターともいいます。
「あれも美味しいんだよね」
「そうそう、どっちの蟹もね」
「大阪でも有名だけれどね」
「蟹道楽ね」
「あの動く大きな看板面白いけれど」
「北海道の蟹は本場だから」
「余計に楽しみよ」
本当に心からうきうきしている皆です、そして。
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