ドリトル先生北海道に行く
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第三幕その一
第三幕 函館の街で
先生達はまずは函館の街に出ました、そして。
ホテルに一直線に向かってそこに荷物を置きました、それから五稜郭に向かうのですが。
こkで、です。動物の皆は函館の街を見回してこんなことを言いました。
「何かね」
「この函館の街ってね」
「今季節は夏だけれど」
「妙に冬の気配が強いよね」
「そうよね」
「確かにそうだね」
先生も皆のその言葉に頷きます。
「この街はね」
「冬が長いからかな」
「街の作り方も冬を強く意識してて」
「雪が積もっても大乗な様にね」
「ビルも道路もね」
「そうした造りになってるね」
「そうだね、この街はね」
先生も街を見回し言います。
「冬の街だね」
「長い冬を意識して」
「そして造った」
「そうした街だね」
「それに」
さらにというのでした、動物の皆は。
「大きな駅があるけれど」
「港からはじまってる感じだね」
「何か港を第一として」
「そこから街が広がっている」
「そんな風だね」
「漁港だからね」
何故港から広がっているのかもです、先生はお話しました。
「この街は」
「だからなんだ」
「港から広がっている感じなんだね」
「漁港の街だから」
「それでなんだ」
「そうだね、冬のね」
まさにその季節のです。
「港町だね」
「そう言うと独特なんだね」
「この街は」
「その函館に来たから」
「だから」
「うん、五稜郭の後はね」
まさにと言うのでした。
「食べよう」
「是非共」
「そうするんだね」
「その港町の海の幸」
「それを食べるんだね」
「そうしよう」
是非にというのでした、そうしたお話をしながらです。
皆でまずは五稜郭に行きました、五稜郭は上から見ると星型ですが横からはそうは見えません。ですがその外と中をじっくりと見て回ってです。
先生はしみじみとしてです、こう言いました。
「いや、ここに幕府軍が篭ってだね」
「そしてだね」
「最後の戦いを行った」
「降伏するその時まで」
「そうだよ、そしてこの五稜郭でね」
まさにこの場所でというのです。
「土方歳三が戦死したんだ」
「あの新選組の」
「鬼の副長と言われた人がなんだ」
「この五稜郭で戦死したんだね」
「最後の最後の戦いで」
「そうなったんだ」
緑も多いその街を見ての言葉です。
「武士として華々しく死んだんだよ」
「名誉の戦死をしたんだ」
「この五稜郭で」
「確かあの辺りでだよ」
先生は五稜郭のある場所を指差して皆にお話しました。
「馬に乗って敵に果敢に突撃してね」
「それでなんだね」
「戦死したんだね」
「そうなんだよ」
先生は皆に感慨を込めてお話します。
「新選組の服じゃなくて軍服を着てね」
「そしてなんだね」
「馬に乗って敵軍に突撃して」
「最後はどう思ったのかな」
先生は土方歳三に思いを馳せました、その人が最期の時を迎えたその場所の方をしみじみと眺めながら。
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