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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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一誠SOS
  神殺しの毒×エリクサー

 
前書き
元はアクマのカクランだと風邪を引いて、グレモリー眷属が交代で看病しますが完全オリジナルとなっています。 

 
それは冥界の危機が去ってからの事だったが、俺ら黒神は次元の狭間本家に戻ってから次の日は学校なので人間界本家に戻った俺達。ヴァーリ、シーグヴァイラ、イリナ、レイヴェル、ソーナは早めに寝るので風呂に入ってから各部屋で寝た者達だったが一人だけ体に違和感を感じた者がいた。

「さてと俺らも寝ないとな・・・・明日から学校だしー」

『相棒の活躍により、冥界の危機が去った訳だからな』

『私は一緒に寝たかったけど、今回はしょうがないわね』

『寧ろ僕らもある程度活躍したからいいんじゃないのかなー』

と言う事で明日から学校なので、寝ようとしたら何やら冷や汗が止まらない俺となっていた。寒気も感じたので、一瞬悪寒か?と思ったが気にしないで寝た俺であった。そんで次の日になると謎の違和感に気付いたのは、意外にもサマエルであったので主よりも一緒にいるドライグとティアに告げたのだった。

『ねぇねぇドライグにティアマット』

『んー、何だサマエル。まだ相棒は寝ているぞ』

『起こすつもりはなかったんだけど、何か違和感を感じてたんだけどその正体が分かった気がするんだー』

『確かに一誠は寒気やら悪寒を感じていたらしいけど、ただの風邪じゃないの?』

と俺らの中にいたドラゴン達が話し合っている時、俺の体はゆっくりと蝕んで行くのでそれに気付いたのは違和感を感じていた本人だった。本来だと朝早く起きて鍛錬をする時間なのだが、いつまで経っても起きないのか時既に遅しと気付いたドライグだった。

『相棒、起きろ!』

「・・・・何だドライグ、体が熱いし何だか体に違和感を感じるが気の所為か?」

『遅かったようだわ!一誠、貴方は神殺しの毒によって体が蝕んでいるようなのよ!』

「神殺しの毒だと・・・・ガハッ!・・・・これは血反吐か?立ち上がった瞬間にコレと言う事は、本当のようだな」

『今僕の力によって抑えられていたけど、ウィルスのように媒介しているから間に合わなかったようだよ!』

「ま、マズイぞ。このままではまた死んでしまうが・・・・その前にメイドに伝えない・・・・と」

『相棒!』

立ち上がった瞬間に体がフラフラするので、内線がある電話を取ろうとしたら口から血を吐いた事で体に起きている事が危篤状態となった事に気付いたが既に遅かった。メイドに伝えるべく電話をしようとしても、体力がなかったのか倒れたまま目を閉じた。しかも血が口から出まくりの状態となったが、ドライグ達は相棒が気絶した事で目を覚まそうと呼んでいた。

『このままでは相棒はヤバいが、俺らには何も痛くも感じないが』

『それはそうだよ、神殺しの毒だから僕らには効果ないもん』

『でも何故神殺しの毒があったのかしら?私達は一誠の許可無しでは外に出れないから、どうやって外の者達に伝えようかしら?』

ドライグとサマエルとティアが唸っていた頃、ダイニングルームに学校組であるヴァーリとシーグヴァイラとイリナとレイヴェルとソーナは未だに来ない一誠に疑問が起こった。本来だと朝早くの鍛錬で挨拶をするはずが、来なかったのでメイド達も不思議に思っていたが珍しく寝坊なのか?と思っていた所だった。

「なあ、一誠はどうしたんだ?」

「朝鍛錬でも見かけませんでしたが、もしかして今日はお休みなのでしょうか?」

「もし蒼い翼関連だったとしても、朝鍛錬をしてから行くと言ってましたから休みではないはずですよ」

「一誠君、昨日の夜は何かと具合悪かったよね?」

「何かあればすぐ連絡が来るはずですが・・・・しょうがないのでメイドに行かせて私達は学校へ行く準備をしましょうか」

メイドである結衣に一誠の様子を見てきてと指示を出された事で、結衣はすぐにエレベーターで主である部屋に行ってから寝室前のドアまで来てから何やら血のような匂いがした事でノックをしてから入った結衣。するとベッドの横にて倒れている一誠を発見し、すぐに起こそうとすると大量の血溜まりを見てすぐに館内放送で医療班を集結させる指示を飛ばす。

『結衣、相棒はかなりヤバい状態となっている。恐らく神殺しの毒によってな』

「見れば分かりますが、昨日からご主人様が具合悪くしていたのでもしかして?と思ってましたが」

『幸い、ドラゴンには効果のない毒だから僕らはこのまま何とか蝕む毒を遅延させているからね!』

「助かります・・・・ですがエリクサーも無い状態では治療方法もないはずです」

ノック音が聞こえた事で、入室許可を出した結衣は一誠の口を拭いてからバイタルチェックをし簡単な検査をしていた所でヴァーリ達は学校へ行こうとしていた所だった。館内放送にて、自分らの名前を呼ばれた事でヴァーリ達は一誠の部屋に行く途中でアルビオンから簡単に聞いていた。

『ヴァーリ、ドライグから緊急に来てくれと何度も呼びかけられていたようだ』

「館内放送聞けば、緊急性だと分かるが何かあったのだろうか?」

「一誠の状態を見てから判断するのは遅いから、私達は今日学校を休むと沙紀に言っといたわ」

「流石大公の娘だが、一誠の身に何が起きているやら」

エレベーターの扉が開いた瞬間、何やら鉄か血のような匂いをした事で一誠の部屋には緊急性だと感じ取ったヴァーリ達。部屋前に到着後、待っていたのは結衣であり現状報告の為に待っていたようだ。

「結衣!一誠に何かあったのか?」

「ご主人様の寝室へ入るとそこにいたのは、血を吐いて倒れていたご主人様を発見致しました。現在ご主人様の部屋内にて、医療班が検査をしております」

すると中にいた医療班の一人である桜花が外に出て来たが、手には血染めされたハンカチが握られていた。

「桜花、一誠は?」

「吐血による事なので、簡単な検査をしましたが原因不明です。中にいるドライグ達を呼ぼうにも反応がなく、本来ならば人間界の大きな病院へ運ぶのですが幸いにも蒼い翼から救急隊を派遣してくれるそうなのです」

「一誠は神だから、普通の病院でも原因不明となる訳か。だが冥界のシトリー領にある病院に行かせた方がいいのではないのか?」

「お忘れですか?ご主人様は蒼い翼CEO零達也でもありますし、何かあればすぐに蒼い翼専用病院へ搬送されるのですよ」

「そうだったが、私達も入ってもいいか?シーグヴァイラは次元の狭間本家と大公へ連絡を頼む」

「分かりました。すぐにお父様とルシファー様に連絡を取ります」

桜花が頷いた事で入室許可の元、入った瞬間吐血の痕があったが大出血のようだと悟った。そしてベッドにて口から血が流れていたので、メイドらは口から出る血を拭いてから医療機器を操作していた。ベッドには意識の無い一誠がいたが、まるで仮死状態のようだったので絶望したヴァーリ達。すると左手の甲からドライグの声が聞こえた。

『全員よく聞け!サマエルが調査した結果、神殺しの毒にて身体中を蝕んでいるそうだ。弱らせてから、やがて死に向かうだろう』

「何だと!神殺しの毒は、一誠が消滅したと同時に消えたはずでは?」

『昨日の夜から違和感を感じていた相棒だったが、どうやら相棒も気付かぬ内に蝕んでいたようだった。俺達はサマエルに聞かされて、やっと気付いた事だが遅かった』

「お父様とルシファー様に連絡出来ましたが、続きは病院で話しましょう。救急隊員が来ました」

ここで蒼い翼専用病院にいる救急隊員が到着後、こちらの部屋に来た事ですぐに気付いた様子だ。

「失礼します、兵藤一誠様がヤバいとの状況なので飛んできましたが現状は?」

「神殺しの毒により、全身を蝕んでいる状態となっています。すぐに運んで下さい」

「それは危篤じゃないですか!すぐに病院へ連絡しながら、延命処置をします。織斑様、貴方様を死なす訳にはいかないのでね」

救急隊はすぐに一誠をストレッチャーに乗せて、人間界本家に待機していた救急車に乗せた。全員では乗れないので、代表としてシーグヴァイラとソーナが一緒に乗って行った。ヴァーリ達も送迎車から緊急車両としてトランスフォームしたゼロに乗ったが、救急車と緊急車両一台は空間切断により都会にある一番デカい病院へ運ばれた。

すぐに集中治療室へ運ばれたが、流石の医師達でもヤバいと悟ったのか命を繋がせる為に一生懸命治療していた。ヴァーリ達は集中治療室の外で待機中。

一方次元の狭間本家では全員朝食を摂っていたが、アスモデウスは食事中にも関わらず電話とパソコンを開いていた。何やら緊急性を感じていたが、アグニ達がしばらく見ているとアスモデウスが告げた。

「アグニ達は私と一緒に、人間界にある病院へ行くわよ!」

「その顔と声で分かるが何やら緊急性のようだが?」

「今は早く病院へ行った方がいいから、話は後程詳しく話すわ!ルシファー達も来ていいけど、他の者は連絡があるまで待機しといて!」

アスモデウス先導の元、人間界にある大都会東京にある一番大きな病院に向かった。で、集中治療室前にいたヴァーリ達がいたが何やら重体がいると察した。

「ヴァーリ!何があった?」

「一誠が意識不明で瀕死となっていて、発見時には吐血していたそうだ。何よりも原因は神殺しの毒により蝕まれていると、ドライグから聞いたよ」

「な、何だと!」

すると集中治療室にいた先生が出て来たが、俺らとルシファー達の事を知っているので簡潔に話した。

「先生、一誠は?」

「残念ながら回復する見込みがありませんが、我々は織斑様が倒れられたと聞いてすぐに治療をしていました。ですが聞いた所によると神殺しの毒によって、全身蝕まれている状態なので正直言って回復方法が不明であります」

「そんなー!じゃあ一誠君は死んじゃうの?」

「残念ながら分かりませんが、何時心拍停止になっても可笑しくない状態なのです。どうやらドライグ達によって毒の効果を遅延させているようですが、普通の人間なら即死ですが織斑様は必至に毒に対して戦っています。このまま毒を浄化させたとしても、弱った身体をどうやって回復かは意識回復した織斑様次第となります」

皆無言になってしまったが、イリナ達は昨日まで元気な姿だったはずなのにこんな事になってしまうとは。冥界の危機を救った英雄でもあるが、ここで瀕死状態のまま保っても回復する見込みがない事は同じだ。するとシャルロットが閃いた事で、無菌状態の集中治療室に入る事となった。ここにいる全員分の力を結集させれば回復出来るのでは?とね。

「全員の力を一つにして、一誠を救いたいと思え。我らの主を救う為に」

『了解』

皆の手を重ねてから力を結束させて、回復魔法をルフェイとゲオルグが行う事で力を一つに集めた。そして一誠に捧ぐ事で治療室は光に包み込まれたが、注いだ結果として回復したかは一誠の意識回復次第。アグニ達が人間界で力を注いでいる時、駒王学園ではいつもと変わらない雰囲気だったがアーシアとゼノヴィアはいつも通りに来る一誠達が居ない事に心配をしていた。

「あー兵藤は家の事情により、しばらく休むと家から連絡来た。それと同時にルシファー、アガレス、紫藤も今日は休みとする。詳細は言えんが、四人共出席扱いとしてあるのでな。そんじゃホームルームをするが・・・・」

「皆さんどうされたのでしょうか?」

「私にも分からんが、きっと大丈夫だろう。最近になって家の事情と言う事は、アザゼル先生も知っていると思う」

駒王学園はいつも通りな感じだったが、教員室ではアザゼルがウィンターを経由させて本当の事情を知った時に無言となってしまった。そして理事長室で会う事となったので、アザゼルはグレモリー眷属を召集させた。学内放送にて呼ばれた為なのか、事情がよく分かってない者が多いようだがアザゼルもその内の一人だ。

「全員集まったな・・・・ところでレイヴェルはどうした?」

「・・・・レイヴェルさんは家の事情と言う事で、今日は休みと言ってました」

「何でも一誠先輩ら人間界本家組全員休んでいるそうですよ、私も何か嫌な感じがありますが」

「先程までいつものアザゼル先生だったのですが、冥界から通信が入った直後にずっと誰かを心配していたそうですよ」

詳細は理事長室で話すと言った事で、アザゼルとグレモリー眷属全員は理事長室に入った。そこにいたのは冥界にいるはずの現魔王サーゼクス・ルシファーとメイドであるグレイフィア、そして大型スクリーンに映っているのはアガレス家現当主であるウィンターだった。

「全員集まったようだが、どうやらアザゼルは知っている様子だね」

「まあな・・・・俺らの盟友が毒と戦っていると聞いたからな」

「どう言う事ですか?お兄様」

「詳細はウィンターより私が答えよう、先程一誠君達人間界本家組が休みだと聞いているね?家の事情と言う事は嘘であり、実は一誠君が瀕死状態らしいとウィンターの娘であるシーグヴァイラから連絡があったそうだよ」

サーゼクスが話した事で、理解したが今人間界にある医療機関に運ばれた所だと聞いたリアス達。病院場所に関してはここから遥か都会である東京のとある病院で、蒼い翼関連で働いている者や家族限定の医療施設。神殺しの毒により、冥界の医療やCBの医療でも治せないので毒を浄化する為に調査開始。

「私達冥界のスタッフは、すぐに神殺しの毒に対抗策を考えたが何に効くか分からず仕舞いとなっている。なので私ら全員で一誠君がいる病院に行こうと思っているが、地下にある転移魔法陣専用スペースがあるらしいのでね」

「俺達堕天使の医療でも治せないのであれば、残りとしてCBに頼るしかないと思っていたがそこもダメとはな。だが諦める訳ではない、何か対抗策がないか病院に向かったシャルロット達と話し合う事となった」

「今度は私達が救う番のようね・・・・心配ではあるけど私も諦めませんわ」

「はい!絶対に一誠さんを救ってみせます!」

そう言っている間、シャルロット達が集めた力を回復魔法をする二人に託して全力で注いだが結果として遅延させるだけとなった。吐血は治まったが、高熱と意識が朦朧としているので会話不能である。ドライグらもサマエルに力を託した事で眠ってしまったが、サマエルは毒に対抗するワクチン開発をしていた所だ。今の所大丈夫だが、何時心拍停止となるかが不明。

『一応言っとくけど、皆の回復魔法は確かに毒へと向かったけどそれは一誠の体力を回復しただけに過ぎない。でも体力が回復された事で、免疫力が極端にアップした事だから対抗策を練る時間を確保されたと言う感じだよー』

「サマエルがまともに喋っているのは初めてかも」

「と言う事で織斑様を集中治療室から個室へ移動させますので、皆様も一緒に来て下さい。後程、現魔王様らがこちらへ来ると思いますので」

「一誠・・・・頑張って」

ストレッチャーで個室と言うより、VIP専門の病室に向かった一誠を後ろで見ていたがアスモデウスやレイヴェルはパソコンが使えるフロアにて必死に情報収集をしていた。神殺しの毒に効く薬を探したり毒の分析をしていたし、ベッド周辺にはレヴィアタンが額にやるタオルを何度も凍らせて冷やしてた。助かる見込みは無いが、奏らもこちらに向っていると言う事なのでCBは過去にあったデータを照らし合わせていた。

「レヴィアタン、熱は下がりそうか?」

「何度もやっているけど、あの時とは大違いな程の高熱よ。だから私が何度も凍らせて冷やすしか方法が無い以上、私も信じているからね」

「一誠、皆の心は一つとなっている。必ず救い出すぞ」

「アスモデウスとレイヴェルで、様々な毒や効果のある薬を照合中だが間に合うのか?」

ルシファー達がそう言っても意識は相変わらず回復しない一誠だったが、あれから数時間は経過した。面会謝絶となっていたが、ここでサーゼクス一同が来た事を知ったシーグヴァイラ先導の元案内されていた。グレモリー眷属の顔は心配と涙で目を赤くしていた者達で、扉前に警備員が配置されていたがシーグヴァイラによって通された。

「イリナ、一誠さんの様子は?」

「目を開けてくれないけど、幸いまだ毒に対抗しようと一誠君は戦っているとサマエルから聞いたわ」

「そこまで重傷なのか・・・・俺らも面会出来るのか?」

「本来ですと面会謝絶となりますが、関係者なら面会出来ますが皆さんお静かにお願いします」

駒王学園に行っているはずのグレモリーとシトリー眷属も来ていた事で、ソーナが驚くがここは病室なので静かにしていた。そんで病室に入ると全員入れる程な広さだったので、リアスと朱乃が心配そうに見ていたがここで主治医も来た事で今後についてを話し合う場ともなった。

「現在、織斑様の意識回復までの見込みはありません。毒に対抗する為、白血球が通常よりも倍になっています。神殺しの毒による吐血と全身に毒が回っているのに、心拍停止しないだけでも幸運でしょうな」

「それでは助かる方法はないと?」

「私ら蒼い翼はCBと繋がっているので、これまで織斑様がここに来ては体調やら病気になっては回復させました。ですが今回は初のケースとなっていますので、回復するかどうかは分かりません」

「一ちゃん・・・・冥界での危機を救ってくれたが今度は俺達が救ってやるぜ。俺はアスモデウスの所に行き、神殺しの毒を解析したと思うからデータを見てみるとする。俺ら流で何か役に立つ事があると思うしな」

アザゼルはアスモデウスの所に向かい、サーゼクスは妹であるリアスらと一緒にいる事となった。未だに眠っている師を黙って見ているだけでもいいが、傍には額にタオルを交換していたのでソーナも水や氷系統が使えるのでレヴィアタンと一緒にやっていた。

オーフィスは反対側で手を握っていたが、今の所は大丈夫だけど何時急変するか分からないからな。するとドライグが起きたのか、全員集めてくれと指示の元アザゼルらを呼び戻した。

「それで?話とは何だドライグ」

『一つだけ相棒を救う方法があると言ったら?』

「一誠を救う手があると言うの?教えてドライグ、それは何?」

『落ち着け、今から言うが信じる信じないはそちらで任せるが・・・・エリクサーだ。相棒が一度死にかけた時に使った薬でな、それを飲んだら一瞬にして神殺しの毒を浄化させた』

「エリクサーだと!それは確かに幻やら伝説とも言われたブツだが、それを一ちゃんが持っていたとでも言うのか?」

「錬金術の粋を集めた奇跡の霊薬で、別名『生命の水』製法不明で実在さえ確認出来ていない伝説級の秘薬。死者さえも蘇えらせる事が出来る薬をどうして一誠君が持っていたんだ?」

『そこまでは分からんが、相棒の手には確かに持っていた。だが今はどこにあるか分からんからな、秘薬を隠しているとするなら本人に聞くしかないが絶望的だな』

時間は経つ一方で、少しずつ熱が下がって行くが意識は回復しないまま夜になった。サーゼクスらは一度冥界へ戻って、何か対抗策と共に錬金術でエリクサーを作れないか考えていた。アザゼルもだが、リアスらも残っていたが今後の事を考えて黒神以外の者らを帰らせた。何かあったら連絡すると言ったが、ヴァーリ達は病室に戻って見ていた所で奏が到着した。

「智君の容体はどうなのですか?」

「奏さん、一誠は神殺しの毒によって蝕まれていますが手掛かりはエリクサーだそうです」

「エリクサー・・・・もしかしてコレの事かしら、看護師さん。これを点滴と一緒に投与して下さい」

「畏まりました・・・・織斑様の容体が回復していきました!」

看護師が投与した結果、高熱と毒が一気に浄化されたのを見た看護師とルシファー達だったからなのか。一誠の身体が光輝くと神殺しの毒を浄化されたのか、一誠の意識が回復するまでになったので皆を代表してシャルロットが質問した。

「奏さん、一体何を投与したのですか?」

「エリクサーですよ・・・・大きな声で起きてしまうので静かにお願いします」

皆が叫ぼうとしたら優斗が静かにと、ジェスチャーしてから奏の手にある小瓶を皆に見せた。これはエリクサーの瓶であって、もし何かあった場合のみ使う事が出来る奇跡の薬とも言われている。

「一体エリクサーをどこで手に入れたのですか?」

「どうやら皆さんは知られていないようですが、我ら母艦である艦長室の金庫に秘薬であるエリクサーを百個保管してあります。ですが人間界本家や次元の狭間本家には無い物が、どうしてトレミーに保管されているかは分かりませんが何時か神を滅ぼす輩もいるので保管されていたと推測されています」

「人間界本家と次元の狭間本家に無くてトレミーにある物、と言う事なのかもしれないわね。エリクサーは奇跡の霊薬とも言われている代物だから、きっと一誠らしか知らされてなかったようね」

「一安心しましたが、エリクサーの効果は強力ですので点滴によって薄くなりました。なので明日になれば、きっと元気な姿が見れますよ」

そして奏の言う通り次の日になると目を覚ました一誠だったが、心配させた事で抱き合っていたアグニ達と何が起きたのか分からないままとなっていた一誠。創造神だから実在されていない伝説級の秘薬を秘匿のままとされていたようだけど、エリクサーが今後フェニックス家の痛手にならないようしてきたと後程聞いたアザゼルだった。目を覚ました俺は、神殺しの毒により倒れた事を主治医の説明により納得したがまだ残っていたとはな。

「とりあえず一週間は入院して下さい、奏様の言う通りエリクサーは非常に強力な薬となります」

「分かってるよ、お前さんの指示には従うさ・・・・俺の主治医だからな」

「失礼します・・・・一誠君お見舞いに来たよー」

「よく来たな。そう言う事だからしばらくここにいる事となったんでな」

しばらく入院していたが、本来使うには許可がいるが今回非常事態と言う事で奏の行動で何とかなった。それとまた倒れられると困るので、今後は人間界と次元の狭間の家の金庫にはエリクサーを少量の小瓶で保管する決まりとなった。

ただし冥界には渡さないので、譲渡するには俺の許可がいる事で納得したアザゼルだった。一週間入院生活してから、しばらく自宅療養で主に桃香達が食事やリハビリの手伝いをしていた。

「しばらく眠っていたままだったから、歩くにもリハビリが必要とはな」

「ご主人様、もう少ししたら休憩だからねー」

「お館様、もう少しですぞ。璃々も応援しているからか、バランス崩しても後ろで控えている紫苑がいる」

「しばらく一緒に酒を飲めんが、今はリハビリ生活をしないと日常には戻れんよ」

そんで元気になった俺はヴァーリ達と学校へ行くが、久々に部室へ行くと主に朱乃と白音に抱き着かれた。そんでアザゼルは終始エリクサーをくれとか言ってきたが、すぐにハリセンで叩いたと言うオチとなったがいつもの光景に皆笑っていた。一応神殺しの毒用のワクチンを開発したからか、神界やら冥界にいる神仏達に予防接種として打つ姿を見せた。 
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