ソードアート・オンライン~隻腕の大剣使い~
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第21話竜王拳
前書き
醤「どうもーーー!醤油ラーメンです!今回から前書きのコーナーは後書きと同じようにしたいと思います!」
ラ「とうとうやったか・・・」
ア「もうミラちゃんにあんなことしないようにしてよね?」
ミ「今度は蘇生アイテム使わないからね?」
醤「ハ、ハイ・・・。肝に命じます」
キ「おい負けるなよ、この小説の神」
ラ「キリト、もはや醤油は神じゃないぞ?」
ア「ところで今回のサブタイトル、いったいどういう意味なの?」
ミ「それはあたしとお兄ちゃんだけが知ってる理由ですよ。ね?」
ラ「ああ、今回それをやる予定だ。作者、そろそろ・・・」
醤「ラジャー。それでは、パソコンまたは携帯の画面の前の読者の皆様、是非とも御覧ください!」
未だに武脚をめり込まれた鳩尾に手を当てる殺人ギルド《笑う棺桶》の男と、その男と同格の二人の男。そして、《笑う棺桶》リーダー・PoH。この四人の殺人鬼達に、竜の翼の意味を持つ大剣を向ける少年がいた。彼の名はライリュウ。その身に黒きマントに赤き忍びの衣、右手に竜燐の籠手を纏い、己の妹を泣かせた男達に鋭い眼差しを向ける、《隻腕のドラゴン》なりーーー
「オレでも気付かねぇスピードか・・・思ったよりやるじゃねぇの。《隻竜》クン」
「そいつはどうも。それより・・・そいつ助けなくていいのか?悶え苦しんでるぞ?」
「馴れ合いは・・・《ラフコフ》に必要ない」
「殺人鬼に仲間意識はないってか。ハチミツすすってそうな名前してとんでもねぇ奴だな」
未だに悶え苦しむ己の仲間に心配はない。それどころか気に掛けもしない。その答えに対し軽口を叩き合う戦況に変化が起きる。
『死にな《隻竜》ゥゥゥゥゥゥ!』
「テメェら、そいつはオレが殺るっつったろ」
ライリュウに斬りかかるラフコフ三人衆。その彼らに自分が出した命令を思い出させようと声を掛けるPoH。だが誰の命令があろうとーーーもうこの勢いは止まらない。
「三人なら・・・いけるか?」
「お兄ちゃん・・・?」
ライリュウはこの状況を何とも思うこともなく、己の大剣《ドラゴンビート》を鞘にしまい、拳を地につけ身を屈める。その光景を妹の《竜の巫女》は違和感を覚える。今までの兄の構え方とは違う構えーーー
「《竜王拳》・・・」
「あれってまさか・・・」
一年と4ヶ月前、今は亡きギルドの仲間との試合の際に少しだけ見せたーーー
ーーーオレ《体術スキル》取ってんだーーー
「《ウロボロス》!!」
武脚の輝きがブレイクダンスの如く襲いかかる敵三人を蹴り落とす。その威力は、半減した彼らのHPが物語っている。
「《体術スキル》か・・・」
「盲点だったなPoH。ちなみに、《完全習得》してるぜ」
《体術スキル》とは武器を必要としない、己の肉体を武器とする、この世界における格闘家になることが出来るシステム。剣や槍を持つこのSAOで実戦に使用するケースはないわけではないが極めて少ない。殺人組織のトップに立つPoHも盲点だったのだろうーーーそれも目の前にいる少年は、それを極めた達人。
「しかし・・・《体術スキル》ってのは我流拳法も作れんのか?」
「ああ、あれ?別にテキトーだけど?」
『テキトーなのかよ!!』
「技の動作に合わせて格好いい名前考えただけ。実際ソードスキルより自由に動けるから。ダハハハハ!」
本来ツッコミ等を入れるような団体がツッコムほどのライリュウの発言。それには妹のミラも呆れて物も言えない始末。だが重要なのはそこではない。この状況でライリュウはーーー
「笑える余裕が出来たか?《隻竜》」
「ハハハハ・・・そうかもな」
三人が負傷しているとはいえ、目の前には四人の殺人鬼がいる。おまけに一人は過去のトラウマ、心の傷の象徴を握っている。味方は動けない妹のミラ一人。この圧倒的不利な状況下でーーー大笑いするほどの余裕を手にいれていた。だがこの少年の笑顔は徐々に怒りの表情へと変わる。
「お前ら、何でオレがこの忍者装束を着てるのか分かるか?」
「あん?早く動くためか?」
「違ぇよバカ。ミラ、お前には話したろ?」
「・・・ラフコフに殺されたみんなの・・・アリーさんの無念を晴らすため」
ライリュウが忍者装束を纏い続ける理由、それはかつて《笑う棺桶》に惨殺された親友達のギルド、《リトルギガント》のーーー強いては自分を愛してくれていた少女アリーの無念を晴らす意味を込めてーーー
「あのくの一のガキか?確か色は・・・」
「ああ、すみれ色だ。赤じゃない」
アリーのくの一装束を意識して、あえて忍者装束を彼ライリュウは選んだ。色だけは除いて。
「この赤はお前らへの復讐を決意した・・・殺人者を焼き払うことを誓った炎だ!!」
『!?』
友を殺した殺人者への復讐。この言葉を聞いたミラを含めた全員の顔が驚愕の色に染まる。PoHを除いた全員の顔が。
「ごめんなミラ・・・こんな悪い兄ちゃんで」
妹への謝罪ーーー
「PoHは最後だ。・・・おいテメェら三人」
「やめろ・・・」
「頼む・・・助けて!」
「命だけは・・・」
命を乞う男達の声は耳に入らないーーー
「テメェら・・・死ぬ覚悟は出来てんだろうなぁ!?」
その覇気はまさしく怒り狂った竜の如くーーー
「《竜王拳》・・・!」
深紅の光を纏う隻腕の《竜王》の拳が懐に潜ったが最後ーーー
「《八又の大蛇・深紅》!!」
『ぐぁぁぁぁぁぁああ!!』
三人の愚かな男達はーーー光の破片となり消え失せた。
「・・・待たせたな」
「・・・待ってやったぜ」
暫しの沈黙は破られ、ライリュウとPoHの口が開かれる。その手に握るは《ドラゴンビート》と《友切包丁》。この瞬間よりーーー
「決着つけようぜ・・・!」
「イッツ・・・ショウタイム!」
因縁の再戦が始まるーーー
後書き
醤「思ったより・・・」
ラ「上手く出来たか?」
醤「いや、上手く出来なかった」
ラ「出来なかったんかい!!」
ミ「あたし今回セリフ少なくない?」
キ「それよりライリュウお前・・・」
ミ「それよりって何!?ねぇ!?」
ア「ミラちゃん抑えて抑えて」
ラ「何だよキリト?」
キ「大丈夫なのか?その・・・三人殺して」
ラ「友達の仇だ、悔いはない」
ミ「・・・本当に?」
ラ「・・・正直言うと、キツイな。重い十字架を背負ってるみたいで」
ア「ライリュウくん・・・」
?「あんたなら必ず越えられるわ・・・私が保証する」
ラ「そう言ってもらえると助か・・・今の誰だ?」
キ「確かに誰かいたな・・・」
ミ「幽霊?」
ア「ミラちゃんやめて!ストレートに言わないで!」
ラ「作者、今の誰だか分かるか?」
醤「・・・そろそろ終わりにしよう、みんな!」
キ「言えよ!」
ラ「・・・分かった。まだ言えないんだろ?みんな今日はもう締めよう」
ミ&キ&ア&『う、うん・・・』
醤&ラ&ミ&キ&ア『ご観覧ありがとうございました!次回もお楽しみに!」
?「・・・今度はあのオイル臭い世界で会いましょう。ライリュウ」
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