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『小さな街の、大きな闇。』

作者:零那
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『本題』



1ヶ所に皆が集まった。
いきなりは不振がられる。
零那が渚に話を振る。
『双子に惚れたんはいつ?』
双子の方が『渚には惚れてない』って言い切った。

ホストとはいえ、無駄な擬似恋愛営業はしてないらしい...。
都会と違って狭い街やし、そんなん逆に必要ないんかも。
渚は『またフラレたーっ』って笑いながらグラスの酒を飲み干す。
で、意外にも渚が核心を突いてくれた。

『でも最近、海斗おかしんよ。なんか前と違うしー...隠し事してる子供みたいな感じ?よそよそしいってゆうかー...』

零那はチョット的外れなことを言ってフザけてみた。

『マジで?何々?海斗、彼女でも出来た?罪悪感とか?』

『あほっ!女やかおらんわっ!チョット面倒な事に巻き込まれとるだけじゃっ!!』

永斗が、間髪入れずに突っ込んだ。

『誰に?言えん?俺にも?
双子やぞっ!
いつまでもオマエの事に何も気付いて無いと思っとったか?』

『え゛っ!!いや...
あれ?俺何か言った?
ははははははは...(笑)』

とぼける海斗に零那が突っ込んだ。

『永斗にも言えんって事は、永斗も繋がりがある人って事?』

『店の奴等やし...』

永斗と怜は顔を見合わせる。

怜が海斗の横に座った。

『上の組絡み?金?薬?それとも他の違う何か?言え、吐け』

間違ったことが大っ嫌いな怜は海斗に詰め寄る。
海斗は珍しく、うろたえてた。
海斗は、普段から口悪いしヤンチャやし自己中で喧嘩っ早い。
今迄1回も、うろたえてる姿を見たことが無かったから...。

渚が突然泣き出した。
怜の指示で唯が外に連れ出す。
周りに怪しまれても困る。
特に上の人間には。

海斗が呟いた。

『永斗、怜、ごめん。俺、店辞めるけん』


 
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