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戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー

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第四十三話 本郷少佐!名前から決まった探偵勝負!!その十二

「この作品の場合はな」
「だから言わないでおくか」
「そしてやり過ごして」
「今日は大人しく帰るか」
「というか何処が推理だ」
 本郷も呆れて言った。
「拷問、自白剤を使う推理ものなぞあるか」
「だから新機軸なんだよ」
「俺達は新しい推理を切り開いたんだよ」
 拷問や自白剤を使うそれをというのだ。
「ナチスやソ連式のな」
「そうした新しい推理が今誕生したってことさ」
「そう思うと凄いだろ」
「これまで誰もしなかったからな」
「そんな推理ないわよ」 
 瞬もここで二人に言う。
「相手に無理に吐かせるってないでしょ」
「ドーバー警部は普通にやろうとしてるだろ」
「煮詰まったらすぐにな」
「結局そうはしないけれどな」
「時にはでっちあげようともするぜ、あの人」
 その為最低最悪の推理小説の主人公とされている。
「俺達はその人の上をいったんだよ」
「さらにな」
「あの人すら辿り着けなかった高みにだよ」
「俺達は到達したんだよ」
「つまり人間の屑の中の屑の中の屑の中の屑になったのね」
 最底辺をさらにぶち抜いてだ。
「そう思うと凄いわね」
「へっ、何とでも言え」
「勝ったのは俺達だしな」
「もう何を言っても負け犬の遠吠えだぜ」
「負けた奴等のな」
「わかったから出て行け」
 影西さんは二人に今度は汚物を見る目で言って来た。
「そして二度とこの東寺に来るな」
「おい、お坊さんまでそう言うのかよ」
「どんな奴の魂でも救うのがお坊さんだろ」
「そのお坊さんがそんなこと言っていいのかよ」
「仏罰受けるのはあんたになるぜ」
「喝!」
 ここで影西さんは二人に数珠を持った手を向けて叫んだ。
「邪よ去れ!」
「また汚い手を使いやがって!」
「今度は拷問に自白剤かよ!」
「卑怯なことするな!
「死んだら餓鬼になれ!」
 今回はこれまで黙っていた観客の人達も言う。
「本当に御前等二度と東寺に来るな!」
「京都が汚れるだろ!」
「出入り禁止だ!」
「来たら仏罰が下るからな!」
「むしろ今下れ!」
「また仏罰落ちろ!」
 これがエールだった、二人に対する。
 しかしだ、二人は相変わらずの態度で言った。
「そうそうそんなの下るかよ」
「仏罰とか神罰とかな」
「何度も下るかよ」
「そんなこと起こるかよ」
「そんなこと言うなら今落ちてみろ!」
「俺達にな!」
「仏罰アターーーーーーック!!」
 何とだ、ここでだった。
 空海上人、真言宗の祖であるこの高僧の霊が出て来てだ、二人に左ストレートを浴びせてから叫んだ。背景には銀河がある。
「この東寺は真言宗の寺であることを忘れるな!」
「今度は弘法大師さんかよ」
「何か色々出て来るな」
「というかこういう人作品に出していいのかよ」
「流石に真言宗から文句来るだろ」
「安心しろ」
 二人にだ、影西さんが言って来た。
「裏高野にも真言宗は何も言っていない」
「ああ、孔雀王か」
「あれはもうかなり描いてたな」
「途中シリーズ二回中断してるけどな」
「そうしながらも」
「今も連載中で」
「仕切りなおしで」
 何だかんだで息の長い作品である。 
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