ボカロ☆ロマンス
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第9話 急展開‼️増える増える同居人‼️
前書き
前回があまりに酷すぎてトラウマになりそうです。あそこまで私にまとめる力がないとは…
あと、ボーカロイド増えます。
ーミク視点ー
…マスターのところに来ておよそ一週間。世間は俗に言う大晦日と呼ばれる日でして…
ミク「皆さん浮かれてるようですねぇ…」
私はと言うと…じつは少し緊張してまして。何故かと言うとですね…本日は遂に…遂にですよ⁉️マスターに作曲を依頼する訳なんですよ‼️いくら人間に近いとはいえ私もやはりボーカロイド。歌うことが本業なんですよ。昨日のカラオケで改めて認識しました。歌うって楽しい‼️ブラボー‼️ってことを。そしてやはりボーカロイドとしてはマスターの作った歌を歌いたいんですね。だからマスターに作曲を依頼することにしました。
それにしてもやはり緊張しますねぇ…皆さん知っての通り私のマスターはボーカロイドである私に対しても人間と特に変わらない扱いをしてくださる素晴らしい方なんですが、そんなマスターだからこそ私をボーカロイドとして扱ってくれる気がしないんですよ。だから…
大輝「さっきから何ブツブツ言ってんだ?」
ミク「ひゃあ‼️」
ミク「マッママママ…マスター⁉️」
ミク「…もしかしてまた…」
大輝「あぁ。声に出てたぞ。」
私は自分の顔が真っ赤に染まっていくのがわかった。なんて恥ずかしい…
ミク「い、今のはですねマスター。」
大輝「まぁ曲の方は新年まで待ってくれ。」
大輝「もう少し微調整したい。」
マスターにしては気がきくなぁ…ってアレ?マスターってボーカロイドの使い方知ってるのかな…
大輝「説明書見たら通常の初音ミクと
使い方が同じだったからな。」
大輝「俺の曲が完成したら専用のフォルダ
に入れるだけでお前に情報が行くん
だよな?」
ミク「まぁその通りですけど…」
ミク「元からボーカロイドでの作曲経験が
あったのですか?」
大輝「いや、今でも偶にやってるけど。」
ミク「…」
マスターってやっぱり凄いですね…案外その辺に精通しててビックリしました。教える気満々だったんですけど。
マスターからの曲のメドが立ったところで、私はずっと張り詰めていた緊張の糸が切れたのかその場に座り込んでしまった。マスターが心配そうに私の顔を覗く。
大輝「どうした?大丈夫か?」
ミク「すみません。なんだか安心しちゃって。」
大輝「お前は俺をどんな目で見てるんだ。」
ミク「ボーカロイドに対しても緩まない
変態行為の数々を仕掛けてくる鬼畜
野郎。」
大輝「…殴ったろか?」
ミク「きゃあ‼️暴力反対‼️」
私達が謎の掛け合い《まぁ8割方本心ですが。》をしていると、突然どこからともなくマスターの義妹こと伽耶さんが現れた。
伽耶「何やってるのお兄ちゃん?」
伽耶「…まさか浮気?」
大輝「んなわけあるか。」
伽耶さんが天使のような笑顔で問いかけてくる。背筋が凍りつくようなオーラを漂わせて。いや、怖い怖い。そーいえば伽耶さんは美少女だけど極度のブラコンなんだっけ。ってか冷静を装いつつ微妙に焦ってるマスター面白い。笑
なんだかマズイ気がするけど、これはこれで面白いことになってきたので私も流れに乗ることにする。
ミク「マスタぁ…さっきの続きはぁ?」
ミク「私…もう体が欲しがっちゃって
ますよぉ〜。」
ミク「貴方のあつぅいミルク。」
大輝「ば、ばか‼️何言ってんだミク‼️」
伽耶「…‼️」
伽耶さん固まってますね。ついでにマスターだいぶ動揺してますね…これは相当…
伽耶「二人と死ねぇ‼️」
大輝「待て…金属バットはマズイ‼️」
ミク「え、私もですか⁉️」
伽耶「問答無用‼️」
大輝・ミク「ぎゃあああああああ‼️」スパァン‼️
…大晦日の昼間。那覇家には男女の大きな悲鳴が響いたそうです。
ー大輝視点ー
…痛ぇ。まだ頭がヒリヒリする。ミクの悪ふざけで伽耶に金属バットで殴られたあと、俺は冷えビタで頭を冷やしつつリビングのソファーで一眠りしていた。そして起きた。伽耶の奴は加減を知らねえからな…一瞬天国が見えたわ。
さて…今何時かな…
大輝「午前11時か…」
そろそろ飯の準備でもするか…今日の昼飯はそうだな。パパッと炒飯でも作るか。
大輝「…伽耶?」
冷蔵庫の前に立ち塞がる伽耶。まさか何かつまみ食いしてんのか…?だとしたらさっきの金属バットの恨みも含めてここはひとつボコボコに…
大輝「伽耶?」
伽耶「あぁ、お兄ちゃん?あのさ…」
大輝「アレ?つまみ食いしてたんじゃないのか?」
伽耶「…また殴られたい?」
大輝「冗談です。」
つまみ食いじゃないのか。伽耶はどうやら冷蔵庫に貼り付けてあったカレンダーを眺めていたようだ。カレンダーには俺や伽耶の予定がビッシリ書かれている。
伽耶「ねぇお兄ちゃん?」
伽耶「三が日開いてる?」
大輝「…特に予定はないな。」
伽耶「じゃあさ。《北野天満宮》行こう?」
大輝「…それ修学旅行でも行かなかったのか?」
伽耶「行ったけどさ…」
伽耶「今年受験だから改めて行きたいって
いうか…」
理由はわからなくはない。ただし、現実的には無理だ。今から京都のホテルを予約するなんて不可能だろうし、そもそも金がない。だから俺は現実を突きつけることにした。辛いがこれも妹の為だ。悪く思うな。
伽耶「ホテルはもう取ってあるから。」
伽耶「おじいちゃんとおばあちゃんが
プレゼントしてくれたの。」
大輝「…」
前言撤回。忘れていた。伽耶の祖父母は実は超大金持ちだったことを。株で成功してそう資産額1000億以上だと聞く。知っての通り俺にとって伽耶は義妹なので血は繋がっていない。その為、生まれて育った環境が違う。今でこそマシになったが、昔はこいつのお嬢様的な行動に手をやいたものだ。今、思い出したのだが。
大輝「…出発はいつだ?」
伽耶「1月2日の午前8時の新幹線に
間に合うように。」
大輝「了解。」
伽耶「あと、友達も一緒に行くから。」
大輝「あいよ。」
伽耶「あと、今日からうちに泊まるから。」
大輝「あいよ…ふぁっ⁉️」
今日からうちに泊まる⁉️なんだって⁉️割と賑やかな我が家がさらに賑やかになるってか…そりゃまた迷惑な…
〜ピンポーン〜
伽耶「来た‼️」
大輝「マジスカ。」
大輝「って訳だ。」
ミク「いやいや。幾ら何でも急展開過ぎじゃあ…」
大輝「知るか。諦めろ。」
ミク「まぁ賑やかなのは嫌いじゃないですし。」
ミク「開き直って楽しむことにします。」
大輝「それが一番だ。さて、
挨拶にでも行くか。」
ミク「ハイ‼️」
俺は2階の自分の部屋で寝ていたミクを起こして事情を説明し、リビングに向かった。伽耶の友達は何度か会ったことがあるが、今日来た連中とは初対面だったのでとりあえず自己紹介はすることにしたのだ。何日か寝食を共にする訳だし。
伽耶「あ、お兄ちゃん‼️ミクちゃん‼️」
リビングに入るとかなりハイテンションな伽耶に話しかけられた。…嬉しそうだな。
伽耶「二人とも紹介するね。
こちらお兄ちゃんと貴方達と同じ
ボーカロイドアンドロイドのミクちゃん‼️」
リン「初めまして‼️鏡音リンです。」
レン「リンの妹、鏡音レンです。」
大輝・ミク「よ、よろしく。」
ボーカロイドアンドロイド…?まさかミクみたいな奴が他にもいるってことか⁉️鏡音リン・レンは有名なボーカロイドだし、目の前にいる2人も確かにそれにそっくりだ。
…とにかく、とんでもない事件は幕を開けようとしていた。
続く
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