| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ヴァンパイア騎士【黎明の光】

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

風紀委員の職務
  3


「これは【特定の相手】にしか効かないから」


――特定の相手?
何だか意味深な発言だ。その言葉が意味するものを汲み取れず、姫羅は眉を寄せる。



「あの、ミオくん」
「……レイだから」
「れ、澪くん。特定の相手ってどういう意味?」



この武器には個人識別機能でも搭載されているのだろうか。
先程投げ捨てた鞭を拾い、じっと眺める。
特に変わったところは無いと思うけど、と考える姫羅の思案を無視して、澪は理事長室に備え付けられたソファから飛び降りる。

理事長から受け取った短刀の刃を仕舞いこみ、制服の内ポケットに隠すと理事長に向き直った。



「姉を【月の寮】に送り届けなきゃいけないので、俺は先に行きます」

「え?」
「ああ、それなら」



まだ答えを聞いてない、と訴えようとした姫羅と理事長の声が同時に澪に向く。
理事長は目線だけを姫羅に向けると、微笑みながらこう告げた。







「ついでだし、風紀委員の職務。二人一緒に頑張って来なさい」 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧