~MHO~ モンスターハンターオンライン
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蒼火竜リオレウス亜種の狩猟………のはずだった
前書き
カリト
武器:王牙大剣[黒雷](大剣)
防具:リオソウルUシリーズ
モーラン
武器:ヘビープレッシャー(ハンマー)
防具:ガルルガSシリーズ
レイア
武器:シュレムカッツェ(スラッシュアックス)
防具:リオハートUシリーズ
カナミ
武器:トキシックファング(片手剣)
防具:ネブラSシリーズ
サチ
武器:グレイシャーロッド(操虫棍)
猟虫:カザキリバネ
防具:ジンオウSシリーズ
第60層:ナグリ村
ジエン・モーランの戦いから二週間後。現在、俺達モンハン4の物語の一つの舞台であるナグリ村に来ていた。周りでは土竜族が鉱石を掘ったり、鉱石を運んだり、武器を作成する者が多数いた。ここでは鍛冶プレイヤー達が多く集まることもあり、プレイヤー達の間では鍛冶の町と呼ばれている
ここに来た目的は最近、リオレウス亜種が出現したということでその討伐をアスナから頼まれたのだ。正直、リオレウス亜種程度なら血盟騎士団でもどうにか出来るレベルだが…何か裏でもあるのだろうか?
カ「しっかし…あっついな」
モ「誰かクーラードリンクを……」
カ「ホットドリンクならあるが?」
モ「やめてください…お願いします……」
モーランにホットドリンクを渡すと、モーランは激しく拒否をした。今のナグリ村は火山活動が活性化して所々マグマが流れている。そのせいでここは結構暑く、おまけに土竜族の男達の熱気も混ざっていて、こんな所でホットドリンクを飲むなんて正気の沙汰ではない
レ「あー……クーラーが恋しいわね……」
カ「装備脱ぎたい……」
サ「カナミさん!ここで脱がないでください!」
向こうではカナミが装備を脱ごうとしていたが、サチが素早く止める。てか、マジで脱ぐ気だったのか……
カ「ほらほら、ボケっとしてないでさっさと狩場の地底火山に行くぞ」
「「「「はーい……」」」」
暑さでやる気が失せてるのかだらしない声が出る。まぁ、気持ちは分からなくもないがこれからは危険な狩猟が待っている。無理にでもやる気を出さないとな……
地底火山 ベースキャンプ
カ「よし、狩場に到着だな」
レ「……何だかさっきの場所より少し涼しく感じるわ」
モ「体が……すごく…熱いです」
ナグリ村から少し遠くにある地底火山のベースキャンプに俺達は到着した。来る途中はクーラードリンクをちびちび飲んでいたが、さっきよりは涼しく感じてしまう。隣でモーランが顔を真っ赤にしながら汗を流しているが、決してホットドリンクを飲ませたわけではない。ただ、トウガラシ20個とニトロダケ5個をクーラードリンクに入れただけである
カ「サチちゃーん!モスジャーキー食べる?」
サ「わぁ!ありがとうございます!大好物なんですよ!!」
俺は武器を取り出して武器を砥石で研いでいると、ベースキャンプのベッドの方ではカナミとサチがベッドに腰掛けて何とも幸せそうな顔でモスジャーキーを食べていた。これから狩りだというのにこの遠足気分の状態。でも、それが俺達なのだ。最初はこんなんでもやる時はやるやつらだ。リオレウス亜種も何分かすれば終わるだろう
レ「さて、そろそろ行きましょ」
カ「だな。武器の手入れも終わったし」
カ「じゃあ、リオレウス亜種討伐にしゅっぱ──つ!」
「「「「お─────!!!!」」」」
いつもやっている掛け声と共に、俺達は一斉にベースキャンプの断崖絶壁から飛び降りてエリア1に向かった
──────だが、この時俺達は知らなかった。またアイツと会うことになるとは───……
地底火山 エリア1
俺達はドスンと音をたてながら着地する。辺りを見回すと、エリア中央の場所には赤ではなく、蒼色のリオレウスがいた。間違いなく、リオレウス亜種だった。リオレウス亜種の横には捕食されたズワロポスが横たわっていた。捕食を終えた後のようだ
カ「よし、さっさと狩るか」
モ「うっしゃあ!行くぜ!」
俺とモーランが先陣をきって、リオレウス亜種に向かっていく。すると、リオレウス亜種はこちらの存在に気づいて、こちらに振り向く
「ゴオォォォォォォォォォ!!!!」
それと同時にリオレウス亜種は咆哮を上げる。咆哮の範囲内にいたレイア、カナミ、サチは耳を押さえていたが、俺とモーランは何事も無かったのようにそのまま突っ込んでいく。俺とモーランには高級耳栓のスキルがついている装備を着ている。高級耳栓は全部のモンスターの咆哮を無効にする素晴らしいスキルだ
何より咆哮中は隙があるのでそこを狙って、俺は足に抜刀斬りを放ち、モーランは頭にハンマーを叩きつける
サ「いっておいで!」
咆哮から自由になったサチは猟虫のカザキリバネを飛ばす。チョウチョの羽をした猟虫はすごい速さでリオレウス亜種の頭に向かって飛んでいき、頭から赤エキスを回収すると、猟虫はサチの所に戻り、取ったエキスをサチに与えると体が少し赤くそまる。その後も白と橙エキスも取り、簡単にトリプルアップをする
サ「はぁぁ!せいっ!」
サチはトリプルアップした状態で氷属性のグレイシャーロッドを凛とした声を出しながら、リオレウス亜種に棍を振り回して攻撃を与える。リオレウス亜種は氷属性が二番目に効くので、相性は結構良い方だ。生憎、今は全員龍属性武器は持っておらず、他の弱点で攻めるしかなかった。俺は雷属性の武器を担いでるが、リオレウス亜種には少ししか効果がない。氷属性の大剣ってあまり無いからな……
「グオォォォッ……」
リオレウス亜種がビクンと体を痙攣させて動きが止まり、麻痺状態になる。レイアの担いでる麻痺属性を含むシュレムカッツェのおかげだ。ネコ武器と呼ばれていて、攻撃と斬れ味は全体的に比べて低いが麻痺属性が異常に高い武器である
レ「うふ、うふふふふ!ねぇ、今どんな気持ち?動けない時にやられるってどんな気持ち?あ──はっはっはっは!!」
カ「あちゃー……狂気の女王モードに入っちゃったね……」
楽しそうにリオレウス亜種の頭を斧モードで振り回して深々に切り込んでいくレイアを見て、カナミは少しばかりリオレウス亜種に同情する。一応、もう一度説明しておこう。レイアはスラアクを持つと狂気の女王と化して、すごいドSになるのだ
「ゴオアァァァァァァ!!!!」
麻痺から解除されたリオレウス亜種は口から炎を漏らしながら咆哮を上げる。怒り状態に突入したようだ。俺とモーランは咆哮に構わず攻撃を加えるが、リオレウス亜種は怯まずにバックジャンプブレスをする瞬間、動きを止めた
「グルルル………」
カ「ど……どうしたんだ?」
リオレウス亜種は俺達に攻撃を加えないで、ただ低い唸り声をだす。全員が疑問のなか、俺は嗅覚スキルでリオレウス亜種とは違う匂いを感じ取った。その匂いの先の上空を見ると
─────アイツがやってきた
金色の鱗、所々にナイフのように鋭い鱗。鋭角的な角、物を掴むのに特化した足。アイツとは、あの時のジエン・モーランの戦いが終わった時に見た見覚えのない飛竜だった
「シャアァァァァ───!!!!」
甲高い咆哮と共にHPバーが表示される。HPバーの上にはモンスターの名前が書かれていた。名前は──[セルレギオス]
「ゴオォォォォォォォォォ!!!!」
セルレギオスに触発されたリオレウス亜種はまた咆哮を上げて、セルレギオスに向かって突進する。セルレギオスはそれを素早くかわして、上空からリオレウス亜種の背中に目掛けてキックをする。俺達は近くにいると危ないと思い、急いで2頭から離れ、岩陰に隠れる
「ゴオォォッ!」
リオレウス亜種はセルレギオスを振り落とし、火球ブレスを吐くが、セルレギオスは火球ブレスをかわしてリオレウス亜種に突撃する瞬間、リオレウス亜種は尻尾を思い切り振り回し、セルレギオスを吹っ飛ばす
「ピイィィィィ!!」
吹っ飛ばされたセルレギオスは俺達のいた岩陰に思いきりぶつかる。リオレウス亜種は空を飛んでそこから火球ブレスを撃ち込む。セルレギオスも空を飛んで、火球ブレスをかわす
「ゴオァァァァ!!」
「シャアァァァァ!!」
空で争う2頭はとても凄まじかった。空中でリオレウス亜種がセルレギオスを毒爪で襲い、セルレギオスはそれをかわしてセルレギオスが足でリオレウス亜種の背中に掴みかかる。2頭は空で攻防を繰り返すと、上空にそのまま姿を消した
「「「「「………………」」」」」
予想外の出来事に俺達五人は言葉が出なかった。大型モンスター同士の戦いは珍しくはないが、あそこまで迫力と凄まじさがある争いは初めてだった
カ「何か俺達、完全に蚊帳の外だったな」
レ「……そりゃそうでしょ……というか…あんな戦いに巻き込まれたら命がいくつあっても足りないわよ……」
サ「でも、これからどうするんですか?リオレウス亜種を狩猟しなきゃいけないのに、あんなモンスターが地底火山を徘徊してたら……」
サチの言う通りこれからどうするかだ。リオレウス亜種だけ狩猟してセルレギオスを知らんぷりして帰るのもいいが、あのまま放っておくと地底火山に行った他のプレイヤー達に影響が出る可能性がある。何よりセルレギオスはまだ誰も狩猟したことの無いモンスターだ。俺はしばらく考え込んで結論を出す
カ「…………よし。俺は決めた。セルレギオスとリオレウス亜種を同時に狩ってやる」
モ「マジで言ってんのかよ!?」
カ「大マジだ。それに考えてみろよ。確かにセルレギオスは未知のモンスターだ。だが、それが楽しいじゃねぇかよ。見た事の無いモンスター相手に戦いを挑んで、どっちが勝つか、負けるか、ただそれだけのことじゃねぇか」
俺の発言に四人は俺に向かって笑みを浮かべる。どうやら俺と同意見みたいだ
カ「よし!それじゃあ、今からリオレウス亜種とセルレギオスの狩猟を行う!まずはセルレギオスから仕留めるぞ!」
「「「「「おうッ!(ハイッ!)」」」」」
カ「待ってろよ!セルレギオスッ!必ず俺達が仕留めてやる!」
────こうして、リオレウス亜種とセルレギオスの狩猟が幕を開けた
おまケルビ
皆さんどうも。血盟騎士団のアスナです。現在、私はチャチャとカヤンバの残念なお面を最高のお面に戻すべく、電気を使うモンスター達の狩猟していた。二人の話によると、残念なお面は強力な電気エネルギーを与えれば元に戻ると聞き、思い当たるモンスターを狩りまくっていた
…………だが、思い当たるモンスターでフルフル、フルフル亜種、ギギネブラ亜種、ラギアクルス、ジンオウガを狩ったが、残念なお面は何も反応を示さなかった
チ「チャ〜……これで思い当たるモンスターは全部狩ったっチャ……」
カ「ンバー………もう戻らないのかンバ……」
ア「…………」
二人の落胆ぶりに私は言葉が出なかった。可能性がありそうなラギアクルスとジンオウガの電気でさえ、ダメだったのだ。あの二匹の電気を超えるモンスターがいるなど想像も出来ない。ひとまず、私はチャチャとカヤンバと一緒に血盟騎士団の本部へと戻った
ヒ「おや、アスナ君。ずいぶんと落ち込んでいるな」
ア「あ……団長……」
廊下で血盟騎士団の長であるヒースクリフ団長とばったり会う。そんなに落ち込んでいたのかと思ったが、チャチャとカヤンバは相変わらず落ち込んでいた
ヒ「その様子だと最高のお面に戻らなかったようだな」
ア「はい……でも、もう他に思い当たるモンスターがいなくて……」
わたしがそう言うと、団長はフムと顎をあてる。すると、私に一枚の狩猟依頼の紙を差し出す。その紙に書かれていた内容は───
ア「……ラギアクルス亜種の討伐?団長…これって……」
ヒ「最近、プレイヤー達の間で厄介なモンスターの狩猟依頼がさっき来てね。それがそのラギアクルスの亜種だ。噂によるとラギアクルスより強力な電気を使うと聞いたが……」
ア「…………え?本当ですか!?」
団長の発言に私は思わず声を上げる。ラギアクルス亜種は狩猟したことのないモンスターだが、これでチャチャとカヤンバ達の最高のお面が取り戻せるのかもしれないのだ。決してこの依頼を手放すわけにはいかない
ア「団長!この狩猟受けさせてください! 」
ヒ「うむ。分かった。では、狩猟を許可しよう」
団長がアイテムストレージからハンコを取り出し、依頼書にハンコを押す
ア「ありがとうございます!早速行ってきます! 」
私は団長にお礼を言った後、チャチャとカヤンバを連れてラギアクルス亜種のいる孤島に向かった
孤島 ベースキャンプ
チ「チャー!弟子よ!頑張るッチャよ!」
カ「必ず最高のお面を手に入れるッンバ!」
ア「………………」
いつものように二人が騒ぐが、私は気にせず武器の手入れをする。今回持ってきた武器はドボルベルクと戦った時に使ったブループロミネンスを担いできた。アルゴさんから聞いた情報によるとラギアクルス亜種はラギアクルスと同様に火属性が効くという情報をもらった。防具はもちろんいつものアグナUシリーズである
ア「ほら、行くわよ」
チ「お、置いていかないでくれっチャ〜」
カ「待つンバ〜〜」
私の後に二人がちょこちょこと走りながらついていきながら、ラギアクルス亜種を探しに行った
孤島 エリア7
「ギャアギャア!」
エリア7に着くと、3体のジャギィがうろついていた。こちらにはいないと思い、エリア8から迂回してエリア10に行こうとした時────
────ザバァァァァ!!
「ガアァァァ……」
エリア7の水面から青色のラギアクルスと違い、白色のラギアクルスがいた。間違いない、あれがラギアクルス亜種だ
「ギャッギャア!ギャア!」
ジャギィ達はラギアクルス亜種に向かって威嚇をするが、ラギアクルス亜種は背中の背電殻からバチバチと電気を走らせる
「ガアァァァァァァ───!!!」
周囲のジャギィ達に放電を放ち、ジャギィ達を一瞬にして消し去った。とてつもない電気エネルギーだ。でも、明らかにラギアクルスの電気エネルギーを遥かに超えている。残念なお面もきっと反応するに違いない
ア「チャチャ!カヤンバ!行くよ!!」
チ「任せろっチャ!」
カ「援護するっンバ!」
ランスを手に取り、ラギアクルス亜種に向かっていく。ラギアクルス亜種もこちらの存在に気づき、放電をしながら咆哮を上げた
〜25分後〜
孤島 エリア10
ア「せいっ!」
ドスッ!!
「ガアァァ………ァァ……」
カウンター突きでランスの切っ先が胸に刺さると、ラギアクルス亜種はドズンと音を立て、倒れていった。罠も全部使って、回復薬も全部使ってやっと狩れた。チャチャとカヤンバも電撃を受けてボロボロになっていた
チ「チャ!?ざ……残念なお面が……!!」
カ「光っているンバ!!」
ア「え!?本当!?」
突然、チャチャが持っていた残念なお面が光り輝き始めた。光は徐々に強くなっていき、やがて光が収まると
黒くなっていた残念なお面が………金ピカなお面になった
チ「チャ───!やったっチャ!!」
カ「さ、さささ最高のお面になっているンバ──!!」
二人はお面を持ちながら、嬉しく踊る。よかったと思いながら自然と私も笑みを浮かべる
ア「さぁ!最高のお面も元に戻ったし、街に帰るわよ!」
チ「分かったっチャ!帰ったらご飯食べるっチャ!!」
カ「たらふく食べるっンバ!!」
街に帰ろうとベースキャンプに戻る直前───
「グオォォォォォ───!!!!」
ア「キャア────!!!」
チ「チャ─────!!」
カ「ンバ─────!!」
乱入していた凶暴竜イビルジョーに逃げながらベースキャンプに向かっていった。こうして、私とチャチャとカヤンバによる残念なお面を最高のお面に戻す物語が終わった
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