スカイランドメモリー
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Memory2 date
前書き
雑な所もありますがよろしくお願いします。
「あれ?空、学校来て大丈夫なのかよ。」
なんでいるんだよ。
あんな事あった後じゃどんな顔すればいいかわかんねぇだろ。
「うん。大丈夫だよ。」
あれ?
いつもとあんまり変わらない?
俺もあまり意識せずにいつも通り。
いつも通り。
「ほ、ホトウに大丈夫か?あまりむ、無理すなよ。」
噛んじまった。
ん、が抜けてるじゃねえか。
「どうしたの?なんか変だよ?」
なんでこいつは、いつも通りできるんだよ。
「な、何だよ。俺は、いつも通りだぞ。」
「そーかなー?」
空は少し、俺をからかうように言った。
「そーだ。日曜日、暇か?」
「あー、話そらしたー。」
「う、うるせー。で、どーなんだよ。」
「あいてるよ。」
「そーか。じゃあ、どっか遊びに行くか。」
「やったー。」
満面の笑みを浮かべて嬉しそうに腕を振り上げる。
「ぶへっ。」
空が振り上げた腕が俺の顔面を襲った。
「何すんだよ!」
「あ、ごめん。あははは。」
「何笑ってんだ。」
無視して腹を抱えて笑ってやがる。
こっちの身にもなれってんだ。
まーでも、そんな事どーでもいいか。
空が、笑ってるなら。
「空、どっか行きたい所あるか?」
「んー、そうだ。最近出来た遊園地に行きたい。」
「じゃあ日曜日行くか。」
「うん。」
「八時ぐらいに俺が空の家に迎えに行くから家で待ってろよ。」
「わかった。」
日曜日
空の家。
ピンポーン
インターホンを鳴らす。
ガチャ
「うわっ。」
パジャマじゃねぇか髪もボサボサだし。
「あー陸ー準備するから中に入って待っててー。今お母さん達居ないから。」
「お、おう。」
目も開いてねぇしめちゃくちゃ眠そうだな。
こんなんで大丈夫か?
だがめちゃくちゃ可愛いから良しとしよう。
「お邪魔しまーす。」
てか二人きりじゃねぇか!
ドタドタバタドシドカン
あいつは自分の部屋で実験してんのか?
お、静かになったか。
よく考えれば高宮家にお邪魔するの久々だなぁ。
何年ぶりだろう。
初めて入ったのが俺と空がまだ幼い時にケンカして空が逃げ出して転けて膝をケガして泣いてた時に俺が見つけておぶって空を家まで送って行った時に空のお母さんが俺の汚れた体を見て風呂に入れてくれたのが確か初めてだったよな。
あれ?
あの時誰かと一緒に風呂に入ってたような。
そうだ。
空だ。
、、、風呂だよな、、、
風呂って事は裸でいいんだよな。
くそっ。
マジかよ。
全然覚えてねぇ。
嫌、それでいい覚えてなくていいんだ。
悔しくない悔しくない全然悔しくないぞ。
それで、一番最後に入ったのが高校一年の時、空が熱出して見舞いに来て看病してるうちに俺も寝ちまってて隣で寝てたせいか俺も風邪引いたよなー。
今は高校三年だから、、、
二年しか経ってねぇじゃねえか。
でも、その前は一年も経たないうちに家に上がらせて貰ってたからなー。
空のお母さん達にして見ればいい迷惑だ。
てか、空は何してんだ?
二度寝してんじゃねぇだろうな?
「おい。空、何してんだよ。」
「ちょっと、待って絶対入って来ちゃダメだからね。」
ガチャ
言うのが遅いよ。
もう開けちまったよ。
そこには、ドアが開くのを阻止しようとドアに近づいていた空がいた。
その後ろには、部屋中に服が散らかされていた。
服を選んでいたのだろう。
そして、俺はドアを閉めた。
「陸のバカ!何で入ってきちゃうの。」
「ご、ごめん。」
うわーやっちまったー。
バタタタタ
また、足音が響く。
空が部屋から服を持って出てきた。
「今からシャワー浴びてくるから!」
少し強い口調で言いながら通り過ぎていった。
やっぱり怒らしちまった。
「キャー」
ドタバタドカ
「空!」
俺はシャワールームへと走った。
「空、大丈夫か?」
気づくと俺はシャワールームのドアを開けていた。
そこには、裸で転けている空の姿があった。
「もー陸のバカァ!」
バチィン
空の渾身の平手打ちをくらい、意識が薄れていきそのまま後方へ倒れていく。
意識が戻ると丁度空がシャワールームから出てきた。
「あれ?まだこんなところで寝てたの?さっきはごめんね。」
「空が謝ることねぇよ。俺が悪いんだから。それじゃあ、行くか。」
「うん!」
遊園地についてまず、目に飛び込んできたのはジェットコースターだ。
「あのジェットコースター乗ろうよ!」
「マジで言ってんのかよ。」
ベビにでもなりたいのかと言う程うねうね曲がってやがる。
あれじゃ途中でレールが切れててもわかんねぇぞ?
本当にあれは安全なのか?
「もしかして怖いのー?」
バカにしたように言った。
安全かも分からないんじゃ怖いに決まってるだろ。
「怖いわけねぇだろ。」
だが、俺は強がった。
そしてジェットコースターに乗り込む。
本当に行くのか?
ヤバイ汗が止まんねぇよ。
落ち着け、落ち着け俺!
男だろ!
「ひぃぃぃやぁぁぁぁぁぁぁ。」
ものすごいスピードでジェットコースターが走り出した途端変な声を出してしまった。
「あーばばば」
ヤバイ。
このままじゃ死んでしまう。
あれ、止まった?
嫌、これは止まったんじゃない。
ゆっくり、死えと近づいているんだ。
今までのありがとう。
俺は先に行くよ。
「うーあぶばばぶーあー」
ハァハァ。
やっと止まった。
良かった。死んでない。
「空、ちょっと休憩しようぜ?」
「もーしょうがないなー。」
「丁度12時だから昼飯でも食べに行くか。」
近くにあった飲食店に入る。
「私が買ってくるから、陸はここで待ってて。」
「俺も行くからいいよ。」
「いいから、陸はここで待ってて。」
「んー、わかったよ。」
「何がいい?」
「空と一緒のでいいよ。」
「わかった。」
はぁー
マジでさっきのジェットコースターはヤバかったなー。
死ぬかと思ったー。
もう、あれには乗りたくないな。
それにしても、空はよく平気だったな。
「はいっ。持ってきたよ。」
話をすればと言うやつだ。
「ありがとう。」
昼飯を食べ終えると。
「そろそろ行くか。」
「そうだね。」
その飲食店を出た。
「あっ、あのストラップ可愛い。ねぇお揃いにしようよ。」
「おー、それいいな。」
そのストラップをお揃いで二つ買った。
少し歩くとゲームセンターが見えた。
「ゲームセンターもあるんだ。プリクラ取ろうよ。」
「あの目がでかくなるやつか。」
「だめ?」
上目遣いで聞いてくる。
「しょうがねぇなー。」
そんな顔されたら断れるわけねぇだろ。
「やったー。」
無邪気な笑顔で喜んだ。
ウィーン
ゲームセンターの自動ドアが開く。
「あのぬいぐるみ可愛いー。」
「どれだ?取ってやるよ。」
「あれだよ、あの可愛いおさるさん。」
空の指の先を見ると、猿と言うよりゴリラだ。
しかもその手には、血まみれの刀を握っていた。
「ほ、本当にあれでいいのか?」
俺は空に確認を取る。
「うん!」
笑顔で答えた。
「じゃあ取るぞ。」
「早く早くー。」
五千円ほど使い少しずつ落し口に近づけてやっと落ちた。と思ったが最後の最後で刀が引っ掛かっりやがった。
「なにーーー!」
手こずらせやがって素直に落ちろよ。
でも、次で最後だ。
覚悟しろ。
百円を入れてボタンを押した振動でゴリラは落ちやがった。
「えーーー。」
もーちょっと粘れよー。
「やったー。落ちたよ。陸!ありがとう。」
ゴリラを抱き締めて空は、はしゃいで喜んでいた。
空に抱えられてたらゴリラも可愛く見えて来るぜ。
ちょっと待てよ。
空に抱き締められてるなんて、なんて羨ましいゴリラだ。
「陸、プリクラ取りにいくよ。」
そのまま、ゴリラを抱き締めてプリクラの方へ歩き出す。
「プリクラってどうやって取るんだよ。」
「陸は、私の言うこと聞いてればいいの。」
空はプリクラの中へ入って行く。
それに続いて俺も中へ入る。
「ほら、もっとこっち来て。」
「あ、はい。」
カシャッ
「うおっ!」
フラッシュたきすぎだろ。
目がチカチカする。
何枚か撮り終え落書きも終えると空が外に出て写真を取りに行った。
「陸、目つぶってるじゃん。こっちは驚いてるし。」
写真を見ながら笑った。
「しょうがないだろ。ほら、早く来ないとほって行くぞ。」
「あ、ちょっと待ってよ。これ陸のだよ。」
さっき、撮った写真を渡された。
「あ、おう。」
その時、初めてプリクラで撮った写真を見た。
誰だよこれ!
あ、俺か。
こんなに変わるのかー。すげぇな。
「ボーッとしてると置いてくよ。」
「今、行く。」
ウィーン
ゲームセンターを出てすぐ。
ピンポンパンポン
「まもなく閉園のお時間です。またのご来園をお待ちしております。」
遊園地中にアナウンスが鳴り響く。
「また、か。」
悲しそうに空は呟いた。
「そうだ。観覧車まだ乗ってないよな。観覧車に乗りに行くぞ。」
「うん。」
俺は最後と言いかけたが思い止まった。
最後と言う言葉を使えば本当に全てが最後になる気がしたからだ。
それに空もまた悲しそうな顔をするだろう。
「うわー。すごーい。大きいとは思ってたけど近くで見ると本当に大っきいね。」
「だなー。」
空は真上と言っていいほど首を上げて目を輝かせている。
そして二人で観覧車に乗り込む。
「こんなに大きいと景色も凄いんだろうね。早く上まで行かないかなー。」
そして観覧車が頂点に達した瞬間、綺麗な夕陽を背景に空と俺の唇が重なりあう。
それが俺のファーストキスだった。
「えへへ。これで二回目だね。」
空は照れくさそうに笑った。
「え?」
空も初めてじゃなかったのか?
俺の他に誰かいたのか。
誰だよ、そいつは。
「覚えてる?私と陸がケンカして逃げた私を探して私の家まで送ってくれた日の事。その時からずっと好きなんだよ?」
「忘れるわけ無いだろ。」
俺は振られたのか?
初めてその日キスした相手の事が忘れられないって事だよな。
でも、あの日俺と空はずっと一緒に居てたはず。
「陸とケンカして逃げ出して転んで膝をケガして痛いし迷子になるし知らないおじさんに声かけられちゃうし怖かったんだよ。」
迷子になってたのかよ。
え?
もしかしてその知らないおじさんとキスしちゃって。
「それから好きになったんだよ。」
うわぁぁぁぁぁぁ。
嘘だろーーーーー。
「陸が私を見つけてくれて。」
最悪じゃねぇかそんな事あった後に俺は空を見つけたのかよ。
「私をおんぶして家まで送ってくれて汚れた私達を見てお母さんにお風呂に入って来なさいって言われて一緒に入った覚えてる?」
え?
これは覚えてるって言っていいのか?
でも覚えてるって言ったら空の裸も覚えてるって事になるんじゃ?
俺は空の裸は覚えてないぞ。
覚えてるのは一緒に入ったって事だけだ。
「あー覚えてないんだ。」
お前の裸姿は覚えてない!
「その時石鹸を落としちゃってその石鹸を踏んでまた転んじゃった時に陸にぶつかってその時陸とキスしたんだよ。あれが初めてだったのに覚えてないなんてひどいよ。」
俺だったのかよーーー。
びっくりさせやがって。
マジで振られたと思ったじゃねぇか。
「覚えてる訳ないだろ。」
嫌でもそんな事あったよーな。
だが、裸は覚えてねぇぞ。
「もう、終わっちゃうね。」
「え?」
俺達の関係がとか言うんじゃねぇだろうな?
俺が覚えてなかったからそれとも同じ名前のおっさんだったのか?
「観覧車だよ。」
「あ、あー観覧車ね。」
なんだ観覧車か。
「ほら、帰るよ。」
空は今日一番の笑顔を見せた。
「おう!」
その笑顔に答えるように俺も今日一番の笑顔を見せた。
後書き
Memory3が出来上がるのは遅くなりそうです。
もしかしたら出来上がらないと言う事も、、、
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