| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

歌集「春雪花」

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

161




 冬の空の

  たれそ想ふや

   恋し君を

 想いてや眺む

    有り明けの月 



 一際寒い冬の明け方。
 ふと…彼は誰を想っているのだろう…。

 誰か恋しい人がいるのではなかろうか…と考えてしまい、胸が苦しくなってしまった…。

 それでも彼を愛しく想い空を見上げると、そこには月が幽かに淡い輝きを放っていた…。



 君 想い

  会えぬや侘し

   年越しの

 届かぬ心に

    雪ぞ降るなり



 帰省した彼は、一度だけ顔を見せてくれた…。

 それで満足すべきなのに、やはり大晦日の年越しに…一年の終りに会えないのは寂しく…虚しくなってしまうものだ…。

 今季の冬は未だ雪が少ないと言うのに…私の心には雪が降り続いている。

 全く…なんと皮肉なことだろう…。



 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧