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転生とらぶる

作者:青竹
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Fate/stay night
  番外編055話 凛の夢 11話

 凛がふと気が付くと、周囲は全く見覚えのない場所だった。
 それでも自分がどんな状況にあるのかをすぐに気が付けたのは、これまで幾度となく同じ体験をしてきたからこそだろう。

「アクセルの記憶の中、ね。しかもここは……」
「ああ、昨夜の件の後だけにこういう光景を見るのは納得出来るよな」

 凛のすぐ側で綾子が呟く。
 お互いにお互いの顔を見る事なく、視線を前へと向けている。
 最後の夜になるかもしれないという事で、乱れに乱れた状況を見せたことによりお互いに恥ずかしくて顔を合わせにくいというのもある。
 だが、それよりも視線を合わせることが出来ない最大の理由は、やはり2人の視線の先にあった。
 部屋の半分近くを占めるベッドの上で、更にそこにいる全員が全く何も着ていない状態で眠りに就いている大勢の女達。 
 9人もの女に、凛の見知っているアクセルよりも大分年上に見える男も全員が一糸纏わぬ姿であり、何人かが薄い掛け布団のようなものを掛けているくらいだ。
 そんな状況を見れば、少し前までこの場でどのような行為をしていたのかは分かる。……分かってしまう。

「うわ……これがアクセルのハーレムか。何て言えばいいんだろうな。全員が全員美人ばっかりじゃないか」
「……そう、ね」

 これまでにも、夢でアクセルの情事の類は何度か見てきている。
 ただ、こんな風に……女が9人もいるなどという光景はさすがに凛も見た事がなかった。
 だが凛がどこか落ち込んでいる様子なのはそれが問題ではない。

(元々、私と綾子の2人を相手にしてたんだから、こんな光景も予想は出来ていたわ。……まぁ、どんな風にこれだけの人数を相手にしているのかってのはちょっと気になるけど……それはともかく)

 そう。凛にとってはこの程度の光景は予想の範囲内と表現しても良かった。
 だだ1つ、予想外だったのは……

「アクセル、もしかして胸は大きい方がいいのかしら?」

 その心配が凛の口から漏れる。

「あー……確かにこうして見る限りだと、全員が全員胸が大きいな。殆ど私よりも大きいんじゃないか? 特にあのアクセルよりも年上だと思われる3人とか」

 綾子の視線の先にいるのは、桃色の髪の女、紫色の髪の女、茶色の髪の女。
 3人が3人とも、バスト86cmの綾子よりも明らかに大きい。
 そんな3人が事後のままに眠っているその様子は、凄絶なまでの色気を感じさせる。
 例え女の綾子であっても……いや、アクセルとそういう関係を持ち、夜にはアクセルと共に凛を責め、責められるような日々が続いているだけに、トクン、とするものがあった。
 視線を向けると、そんな3人よりも明らかに年下であり、凛や綾子と同年代にも関わらず年上組と同等の胸を持っている人物もいたのだが。

「なぁ、遠坂。将来的にはあたし達もこれに加わるんだよな?」
「そうでしょうね、ええ。それはもう、多分間違いなく」
「……身体、保つかな?」
「綾子は半サーヴァントで体力的には問題ないんじゃない? 寧ろ、問題なのは私でしょ」
「……それでも、毎晩アクセルに狂わされてるんだけど……」

 ポツリと綾子が呟くのと同時に、2人の意識は消えかける。

「聖杯戦争最終日だろう日の夢がこれってのは、どうなのよ」

 完全に意識が消える直前、最後の意地で凛はそう呟くのだった。 
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