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詩集「棘」

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初冬の幻



君のいない街に朝がくる…
冷たい風が頬を刺す…
もう少しだけ…このままで…
君を想って空見上げ…

色づいてく世界…ひとりぼっち
どこまで歩いても見つからない
恋しい影は傍にはなくて…

初冬の幻 君が見えたような…
そんな気がしただけ…
そぼ降る雨はいつか雪に変わって
この想いへと積もるでしょう…


想うだけの今日も陽が落ちて…
祈ることさえ躊躇った…
僕の望みは…神でさえ…
叶えることは出来ないね…

過去からの問い掛け…
追憶の想いは鳥となって
翼を求め 空を夢見る…

初冬の幻 君が呼んだような…
そっと振り向いた…
そこには風が枯れ草を揺らすだけ
儚い願い つのってゆく…

胸に迫るような夕焼け
褪せゆく大地さえ染め上げ
恋しい君は…ここになく…

初冬の幻 君に触れたような…
ただ束の間の夢…
見えない月は雲の中に隠れて
闇を照してはくれないね…

初冬の幻 君が見えたような…
そんな気がしただけ…
そぼ降る雨はいつか雪に変わって
この想いへと積もるでしょう…



 
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