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ドリトル先生の水族館

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第十幕その八

「プランクトンもいるよね」
「そうだよ」
「川や湖にもいるけれど」
「だったらプランクトンを食べているのかしら」
 ポリネシアも言います。
「普通の食べもの以外にも」
「そうした身体ではないみたいだよ」
「そうなの」
「プランクトンを食べたりしないで」
 首を傾げさせたのはホワイティでした、鼠のその小さな頭w。
「海の底にあるのばかり食べてるんだ」
「通称海の掃除屋だよ」
「そうなんだね」
「じゃあ海の底に落ちてるものを食べて生きている」
 こう言ったのはダブダブでした。
「そのことは間違いないのね」
「その通りだよ」
「やっぱり食べてるのね」
「けれど何年も食べなくて海の底が汚れない?」
「そうよね」 
 チープサイドの家族はこう疑問を述べました。
「それだと」
「そんな調子だと」
「普通にね」
「海の底が大変なことになるわ」
 海のお掃除屋さんが何もしない、つまり働かないとというのです。
 それで、です、ガブガブは先生に尋ねました。
「海の底って汚いの?」
「いや、グソクムシ君の他にも海の生きものがいるから」
「それでなんだ」
「そう、確かに彼等は殆ど食べないみたいだけれどね」
「大丈夫なんだね」 
 他の生きものもいるからとです、ガブガブは頷きました。
 そしてジップはです、こんなことを言いました。
「つまり働かないお掃除屋さんなんだ」
「悪く言うとそうなるかな」
「何年も食べないんだから」
「そう言っていいかもね」
「何かあまりよくない感じかな」
「そういえばアンコウさん達も海の底にいるし」
 トートーは深海生物の入口のことを思い出しました。
「グソクムシさん達がお仕事しなくても大丈夫かな」
「海の底にも生きものは多いしね」
「そういうことだね」
「けれど。グソクムシ君達は何か」
 老馬が言うことはといいますと。
「大きいんだよね」
「四十センチか五十センチあるからね」
「意外と大きいよね」
「うん、ムシっていう割には」
「大きいよね」
 オシツオサレツもお話をします、その二つの頭で。
「思った以上に」
「そうだよね」
「栄養どうしてるのかな」
「食べていないのに」
「実は深海生物は大型の生きものも多いんだ」 
 ここで先生は皆にこのこともお話しました。
「リュウグウノツカイもそうだしダイオウイカや深海鮫もね」
「大きいんだ」
「実はそうなんだ」
「あまり食べもの多そうじゃないのに」
「環境だって大変そうなのに」
 浅い海と比べるとです。
「それでもなんだね」
「大きな生きおものも多い」
「不思議なことね」
「このことも深海の謎と言われているんだ」
 暗く水圧も凄くてです、そのうえ食べるものも少ないであろう場所に大きな身体を持っている生きものがいることがというのです。 
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