オズのポリクローム
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第十幕その九
「それからよ」
「それからですね」
「そう、そしてね」
そうしてというのです。
「お城に入ってみましょう」
「先に挨拶を出来たらいいけれど」
ポリクロームはこうも言いました。
「どうかしら」
「そうね、天使さんならね」
ドロシーはポリクロームに応えて言いました。
「お空に出ても」
「飛べるから」
「背中の翼でね」
「だからこの辺りに入ると」
「来てくれるかしら」
「来てくれたら」
その時にというのです。
「挨拶しましょう」
「そうね、それじゃあね」
こうしたお話をしてでした、皆はお城だけでなく飛行船の周りを見回して天使さん達がいるかどうか探しました。すると。
飛行船の方にです、何人かです。
白い身体が完全に隠れる服を着てです。眩いばかりの金髪と透き通る様な白いお肌を持っていてです。背中には純白の一対の二枚の翼を持った人達が来てでした。ジャスチャーで色々と言ってきたのでした。
その手の動きを見てです、ジョージは目を瞬かせて言いました。
「手言葉?」
「うん、私はわかるよ」
魔法使いがジョージに答えました。
「そして私も出来るからね」
「じゃあやり取り出来るんですね」
「うん、ここは任せてくれるかな」
「お願いします」
ジョージもこう答えてでした、そしてです。
ここは魔法使いの出番となりました、魔法使いは天使さん達とジェスチャーでやり取りをしながら皆に言います。
「どうしてここに来たのかってね」
「天使さん達はですね」
「尋ねてきてるんですね」
「うん、そしてね」
魔法使いは皆に説明します。
「これからどうしたいのか」
「天使さん達はですか」
「僕達に聞いてきているんですか」
「そうなんですね」
「そうだよ、私はちゃんと説明してるから」
そのジェスチャーでというのです。
「私達のこと、私達の旅の目的をね」
「それでここに来た理由も」
「それもですね」
「うん、天使さん達に会いに来たってね」
そしてお城にお邪魔したいということもです。
「伝えているよ」
「それでお返事は」
「天使さん達のお返事は」
「何て言ってきているんですか?」
「それで」
「どうぞって言ってきてるよ」
これが天使さん達のお返事だというのです。
「お城に来ていいってね」
「じゃあ今から」
「お城の中に入っていいんですね」
「それで天使さん達とお話していいんですね」
「そうなんですね」
「そうだよ、だからね」
それでというのです。
「天使さん達の誘導を受けてお城に入ろう」
「わかりました」
「じゃあこれから」
「お城の中に入って」
「天使さん達とお話をするんですね」
「とてもいい人達よ」
ポリクロームがこのことを保障します。
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