戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー
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第三十六話 佐藤大尉!ちはやぶる!!その十三
「己を振り返れ」
「振り返っても生活なんてあらためるかよ」
「だから酒池肉林しかないって言ってるだろ」
「酒の池に肉の林だよ」
「要するに焼肉屋さんの食べ放題飲み放題だ」
今ではこうなる、実は酒池肉林とは池を酒で満たしその周りの木々に干し肉を多く吊るした宴のことであった。
「もっとも俺達は女の子もだけれどな」
「焼肉屋さんに行って悪いのかよ」
「御前等の性根がいかん」
例え酒池肉林を楽しむにしてもだ。
「わしも別に焼肉屋さんに行っても文句言わんわ」
「焼肉馬鹿にするなよ」
「酒もな」
「焼肉にビール最高だぜ」
「過ぎると痛風になるけれどな」
このことは要注意である、何でも風が吹いただけで泣く程痛くなるらしい。足の親指の付け根が万力で締められる様に痛むと要注意だ。
「まあ他にも刺身や天麩羅でもいいけれどな」
「食い放題飲み放題ならな」
「どっちにしても美味いもの食って美味い酒飲んで美人さんに囲まれる」
「こうした生活でなくて何なんだよ」
「アホか御前等」
今度は二人称で言う松岡さんだった。
「本当に生活あらためんとまた天罰が当たるぞ」
「そんなの怖くて正義のヒーローをやれるか」
「俺達はこのままいくぜ」
「お給料も貰ってるしな」
「芸術鑑賞も楽しむぜ」
写真集やDVDを観て楽しむそれをだ。
「じゃあ爺精々長生きしやがて」
「あんたはそのまま慎ましく生きていやがれ」
「俺達は家に帰ってから焼肉屋で豪遊だ」
「食い放題飲み放題だぜ」
八条町の店で、というのは内緒だ。
「ホルモンもいいな」
「生レバなくなったのが残念だぜ」
「飲むのはビール」
「今から楽しみだな」
「冗談抜きで身体には気をつけろ」
今度は織田さんが言って来た、子安武人さんのボイスが実に素敵だ。
「ホルモンとビールは特に痛風に悪いぞ」
「内蔵だからな」
「それにビールだからな」
「ドイツ人の痛風の最大の原因」
「ルターもカール五世もフリードリヒ大王も痛風だったからな」
「ドイツ人は朝から水代わりに飲んでいる」
カール五世は冬の朝から冷たいビールをごくごくと飲んでいた、ルターに至っては講義でビールの害毒を何時間も渡って話した後で何杯も飲んだ。
「そうするからだ」
「痛風になるんだな」
「ドイツの国民病っていうけれどな」
「全てはビールが原因か」
「あと肉とバターも多いしな」
「だから食生活には気をつけろ」
千年生きているすっぽんからの警告だ。
「養生は健康の絶対要素だ」
「だよな、じゃあな」
「ビールは控えるか」
「ビール美味いけれどな」
「ワインにしておくか」
身体に気を使ってだ。
「ワインの方が身体にいいしな」
「飲むのはそっちにするか」
「あとホルモンもあまり食わないでな」
「栄養は高いけれどな」
「何でも過ぎないことだ」
また言う織田さんだった、すっぽんだが前足を手の様に組んでいる。
「それが肝心だ」
「ビールもホルモンもか」
「どっちもか」
「過ぎないことか」
「痛風にならない為には」
「例えば奈良県の福寿館というお店のホルモンは美味いが」
これが絶品である。
「しかしそこでビールを大量に飲むとだ」
「痛風一直線」
「最高に美味い組み合わせでもな」
「だから節制か」
「養生は必要か」
「そういうことだ、もっとも私は君達が痛風になっても構わない」
それは一向にというのだ。
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