戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー
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第三十六話 佐藤大尉!ちはやぶる!!その五
「仁徳天皇陵だが」
「はい、今度の戦場の」
「あそこですよね」
「あこは間違っても鍵ではない」
悪田部は二人にこのことを断った。
「某漫画とは違ってな」
「ですよね、あの漫画のトンデモ設定でしたが」
「あれは違いますよね」
「その辺りは」
「あくまで漫画ですよね」
「そうだ、実際は違う」
間違ってもというのだ。
「ゆでたまご先生の独創だ」
「やっぱりゆでたまご先生は偉大ですね」
「キン肉マンは永遠の名作ですよ」
「だから続編も出来ていますし」
「今読んでも面白いです」
この二人も愛読している。
「俺達もケビンマスクみたいに格好いいし」
「ロビンマスクの息子の」
「不良だけれどフェア精神は絶対に守る」
「そこはいいですね」
「まあ俺達フェア精神とか知ったこっちゃないですけれど」
「守るつもりなんてないですけれど」
それこそ二〇〇二年のワールドカップにおける某国の様にだ。
「勝てばいいですから」
「勝利は絶対ですから」
「悪魔超人真っ青の戦いしてみせますよ」
「いつも」
「そうだ、結果が全てだ」
悪田部もこう言い切る。
「その為の経緯はぞどうでもいい」
「はい、ですから」
「今回も手段を選ばず勝ってきます」
「それで今回はです」
「乙葉さんでいきます」
写真集とDVDはというのだ。
「じゃあそういうことで」
「勝った時お願いします」
「それじゃあそういうことで」
「頼みました」
「わかった、負ければもう終わりだ」
二人は常に後がない、この作品は負ければ半島再併合が待っている。そしてついでに連載も終了してしまう。
「そこついでじゃねえ」
「再併合と同じだけあっちゃいけねえことだろ」
「瀬戸の花嫁アニメ版二十話と同じ位だぞ」
「あれは壮絶だったけれどな」
二人は作者にも文句をつけた、そして。
そのうえでだ、悪田部に言い切った。
「俺達やりますから」
「正義のヒーローとして最終回までいきます」
「既に決まっている次回作なんて延期ですよ」
「もう主人公の構想も出来てるっぽいですがね」
「そんなの無視ですよ」
「この作品は大団円までいくんですよ」
「そうしていく、ではいいな」
こうしたことを話してだ、そしてだった。
二人は仁徳天皇陵に向かうのだった、二人はあくまで主役でいられる状況を守ることだけを考えていた。
しかしだ、西郷は違った。まずは己の部屋に飾ってある神棚に深々と頭を下げて。
そしてだった、共に頭を下げた源田とハルトマンそして瞬に言った。
「では、でごわる」
「はい、では」
「それではですね」
「今回も」
「今回の場所は仁徳帝の御陵でごわす」
その前での戦いだというのだ。
「わかっているでごわすな」
「はい」
瞬が毅然として答えた。
「不敬のない様に」
「そうでごわす」
「はい、それでは」
「我等日帝衆はあくまで武士でごわす」
日帝衆の考えは一貫している。
「卑怯未練一切なしでごわす」
「そして皇室の方々への忠義と礼儀」
「その二つを守るでごわす」
「わかっています、では」
「武運長久を祈るでごわす」
「今回の種目は百人一首でごわす」
小倉百人一首である。
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