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レインボークラウン

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第二百七十七話

             第二百七十七話  兄のアドバイス
 春奈は兄の夏雄と仲がいい、その彼がだ。
 ふとだ、彼女がリビングにくつろいでいる時に言った。
「あの、最近だけれど」
「どうしたの?」
「うん、魔法の勉強してるけれど」
 こう春奈に話すのだった、彼女の横に来て。
「それを変えてみたらどうかな」
「変えるっていうと」
「お庭でしてるじゃない」
「魔法の練習の場所ね」
「そこを変えてみたらどうかなって思うけれど」
「というと」
 兄のアドバイスを受けてだ、春奈は察してこう言った。
「お水のあるところで」
「練習してみたらどうかな」
「そうね」
 少し考えてからだ、春奈は兄に答えた。
「確かにね」
「その方がいいね」
「ええ、お水のある場所の方がね」
「水の魔法は使いやすいね」
「それにお水がすぐ傍に一杯あると」
 それで、というのだ。
「そこからお水をすぐに供給出来るから」
「その分魔力の消費は少ないね」
「それで練習も一杯出来るわね」
「そう思ったんだ」
 実際にとだ、夏雄はコップの中に氷と一緒にいれたサイダーを飲みながら妹にも同じものを出して言った。
「どうかな」
「そうしてみるわ、あとね」
「あと?」
「サイダー有り難う」
 サイダーを受け取っての返事だ。
「頂くね」
「それで魔法は」
「うん、今度川のところに行ってやってみるわ」
「そういうことでね」
「それじゃあね」
 兄に笑顔で告げた言葉だった、そして。
 そのサイダーを飲んでだ、春奈は笑顔で言った。
「やっぱりお風呂上がりはね」
「冷たい飲みものだね」
「ええ、特にサイダーはね」
「いいね」
「すっとするわ、甘いし」
「じゃあ明日からまた」
「魔法の練習するわ」
 ここでさらに言った。
「川辺でね」
「そうしようね」
 こう話して兄に約束してだった、これからの魔法の練習のことを考えるのだった。


第二百七十七話   完


                          2015・10・3 
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