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詩集「棘」

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君のいない毎日が



初冬の陽射し 雲に遮られ
風は揶揄うように吹き過ぎる

カラフルな秋色の景色は
いつしかセピア色に染められて
いずれ舞い散る雪花に
優しく包まれてゆくのでしょう…

淋しいと思う心…
弱い自分を叱咤して…歩く…

君のいない毎日が
枯れ葉のように散ってゆく…
もう戻ることのない今を
遠い過去へと流してく…


貫く想い 月が嗤う
掴めぬ心 追うは愚かだと…

諦め切れない夢に溺れ
移ろう時の中で眠りたい
いつか記憶の片隅で
懐かしく思い出せる時まで…

切なさを堪え切れず…
後ろを振り返り見ては…嘆く…

君のいない毎日が
白雪のように積もってく…
押し潰されそうな今を
静かに覆い隠すよに…

たった一人の君(ヒト)を
どうしてこんなにも愛せるのでしょう?
まるで祈りにも似て…
君と在れることこそが…幸せで…

君のいない毎日が
僕の時間を削ってく…
流されゆくだけの今を
確かに終わりへと誘う…

君のいない毎日が
枯れ葉のように散ってゆく…
もう戻ることのない今を
遠い過去へと流してく…



 
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