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SAO~脇役(?)の異世界日誌~

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第十四話 風林火山と黒ずくめ

 
前書き
どうも、ゆっくり雪です
自分で勝手に決めた一日一話更新という目標がありましたが
昨日破ってしまいました。暇なのに何で書かなかったのかなー(棒
まぁ取り敢えず更新はできるだけ速くしますが基本不定期です。ご了承ください。 

 
 ~アインクラッド第七十四層迷宮区 安全エリア~

 「ったく、俺を何だと思ってんだよ。」

 「いや、それに関しては悪かったって。」

 どうも、<ザ·グリームアイズ>に驚いて全速力で逃げたキリアスコンビにおいてかれた
 ジョーだ。あの時の二人は····速かったぜ。特にキリトが。もうシステム越えてたな。

 「まぁそれはさておき、」

 「さておいちゃうのか。」

 「置いちゃいます。あのグリームアイズってBOSSの対策はどうするんだ?」

 あの山羊頭のBOSS、<ザ·グリームアイズ>は攻略組でもトッププレイヤーのアスナとキリトが
 震え上がる程の威圧感があった。明らかに強い。

 「そうだな、武器は見た感じあの両手剣だけだな。攻撃力高そうだ。」

 「まぁ名前からして特殊攻撃もありそうだが·····」

 「結構な人数の壁戦士(以下タンク)が欲しいわよね····。」

 「あの大きさからして十人ってとこかね。」

 「だな、後片手剣装備の奴にも盾持たせた方が良い。」

 「·····盾装備、ねぇ·····。」

 ん?アスナが何か疑いの目でキリトを見ている。一体何を疑ってんだろう?

 「ずっと思ってたけど、キリト君って盾使わないの?」

 「どうした?藪から棒に。」

 「だって片手剣の最大の特徴って盾を持てることじゃない。なのに何で持たないのかなーって。」

 「い、いやそれはだな。」

 「私が盾持たないのは動きが鈍るからだけどキリト君はそんなの関係無さそうだし、デメリットは
 無いと思うんだけど。ジョー君は何か知らない?」

 「ん?いやキリトについてアスナが知らないことを俺が知ってるわけねぇだろ。」

 「なっ····」

 「え?どういうこと?」

 「キリト君は知らなくて良いの!」

 ふぅ。何とか話を逸らせたな。というかアスナ勘良いねぇ。
 キリトが盾持たないのなんか今に始まったことじゃないってのに。
 しかもこのタイミングで。ホントは気づいてんじゃねぇの?

 因みに俺は、リズの店に行ったとき、偶然見てしまったので知っている。
 あれを見たときはキリトはとんでもねぇもん持ってるな、と思った。
 あれなら最強のプレイヤーとうたわれるヒースクリフやメリーの強さにも
 匹敵するかも知れん。まぁあいつら最強勢となんか戦わないのが一番だが。

 「ま、言いたくないことなら無理には聞かないよ、スキルの詮索はマナー違反だもんね。」

 「あ、ああ、助かる。」

 「え?スキルの詮索ってマナー違反なの?」

 「「!?」」

 「え?いやだってメリーに聞いたら普通に教えてくれたんだが。」

 「····それはメリーさんだからよ······」

 「他の人には聞くなよ?」

 「お、おう。」

 そうだったのか、始めて知った。っていうか聞くからに常識っぽいんだが、二年間も常識を
 知らなかった俺ってどうなんだ···。あ、メリーもか。

 「それはさておき俺は腹が減ったから飯にしようぜ。」

 「そうだね。もう三時だけど·····」

 「げっ、もうそんなに経ってたのか·····」 

 驚くキリトをよそにアスナは一つのアイテムをストレージからオブジェクト化した。
 それは一つのバスケットだった。

 「はいどうぞ、召し上がれ。」

 バスケットの中に入っていたのはレタス、タマゴ、ハムなどがはさまったサンドイッチ。
 うわぁうまそー。めっちゃ良いにおいする。
 流石アスナ、我らが料理長、マミちゃんと同等か、それ以上だな。

 「て、手作りですか····」

 「すげぇなアスナ、流石血盟騎士団副団長。」

 「血盟騎士団は関係無いと思うけど·····」

 「まぁそれはさておき、早く食おうか。キリトが発狂寸前だ。」

 「そうだね。じゃあ····頂きます。」

 「あ、俺は一個で良いわ、おにぎり持って来てるし。」

 「う、美味い····生まれてきて良かった····」

 キリトが変な奴に見えるだろうがこいつはめっちゃ食い意地張ってるから
 これがノーマルだ。それにマジで美味いしな。
 
 「まぁキリト、そんな慌てなくても料理は逃げねぇぞ?それに····」

 「それに?」

 「いつかは毎日作って貰える日が来るんだからな(ボソッ」

 アスナにキリトには聞こえない音量で言った。
 当然その後どやされたが。

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 「あぁ~美味かった、ご馳走さま。」

 「あぁ一つしか食えなかったのが残念だ。」

 「お粗末様。····たまにならまた作ってあげても良いわよ。」

 「マジか!ありがとう!」

 アスナもデレ期入りましたか。キリトが落ちるのも時間の問題だな。
 
 メリーもあれぐらいデレたら良いのに、別に攻略してる分けじゃないがアイツの場合
 ツンデレどころかツン×43ぐらいだからな。ドSだ。

 「さて、腹も膨れたことだし、帰·····?誰か来た。」

 俺の索敵スキル範囲内にプレイヤーの反応があった。数は6人だ。

 「全部で6人!全員男!」

 「いや、何言ってんだよ。」

 「あぁ安心しろよ、全員グリーンだ。」

 そう言えば言ってなかったか。俺の索敵スキル有効範囲は約200メートル。
 攻略組っていってもこんなに広いのは俺だけだろう。
 なぜこんなに広いかと言うと、mod、"索敵範囲拡張" と俺の来ている群青のゴーグル、
 "ゴーグル·オブ·スカイ"の索敵範囲拡張効果の結果だ。"スカイ"なのに群青なのは気にするな。
 とまぁそろそろ感知したプレイヤーがこっちに着きそうだ。

 「はぁ~やっと安全エリアかよ···」

 「なんだあのバカ速いリザードマンは·····」

 「最前線コワイ·····」

 現れたのは趣味の悪い赤いバンダナの男を筆頭とした男衆。
 全員が統一した武士の様な格好だ。と言うかアイツは·····

 「おおっ!キリトとジョーじゃねぇか!久しぶりだな~!」

 「····ようクライン。まだ生きてたのか。」

 「ようクライン。その野武士面は相変わらずだな。」

 そう、始まりの町出会った野武士面の男、クラインである。
 ···まさか、あの頃の俺にはこんなことは想像できまい。
 あのフレンジーボアにやられてた男が今やエクストラスキル"刀"の使い手、
 そして攻略組ギルド"風林火山"のリーダーだ。
 ····よくそこまで出世出来たもんだ。

 「かぁ~全く愛想ねぇ奴らだな~!」

 「まぁそう言うなよ。」

 そう言って後ろの柱(?)に寄りかかる。
 
 「ん?今日はお前らだけじゃないの·····」

 そこまで言ってクラインは固まった。その視線の先には俺の後ろに座っていて
 死角になっていたアスナが。

 「ああ。紹介するよ。BOSS戦とかでみたことあるだろうけど血盟騎士団副団長、アスナだ。」

 「宜しくお願いします。」

 キリトが紹介し、アスナが挨拶しているがクラインは固まったまま。

 「おいクライン、何とか言え、ラグってんのか?」

 そういって肩を叩くと、

 「ど、どうも初めましてッ!クラインと申すもので24歳独げふぁッ!」

 「あらアスナ、キリト、ジョー。こんにちは。」

 肩を叩かれたことがスイッチになり弾ける様に話し出したクラインだったが
 突如現れた黒い塊(メリー)がクラインにタックルを噛まし中断させた。
 メリーはそんなことなど気にも留めずに普通に挨拶してきた。
 あれ?挨拶っていつからタックルになったんだっけ?俺は聞いたことないぞ?

 「よ、ようメリー。」

 「メリーさん!?何でここに!?」

 「と言うかいつ来た!?」

 キリトが反応出来ない速さだと····!?まさかこの野郎こんな下らないことに
 "暗黒剣"使ったのか?

 「下らないとは何よ。」

 「ナチュラルに心を読むな。」

 まぁホントに下らないから良いや。あれ?て言うか
 
 「お前今日休みじゃ無かった?」

 「ヒマだったのよ。」

 「ヒマだからって最前線来る奴はいないと思う。」

 「ところでアスナ、BOSS部屋は見つかった?」

 「あ、はい。あっちの方で。」

 「華麗にスルーしやがった。」

 「そんなことよりそこで倒れてるクラインはどうするんだ?」

 「ほっとけ。どうせクラインだからすぐ復活するだろ。」

 「そうなの、じゃあいくらでも痛め付けられるわね。」

 「クライン超逃げて!」

 こいつがドSだってこと忘れてたぜ····。

 「俺、復活!」

 そんなこと言って内にクライン復活。そしてまたメリーに痛め付けられていた。
 動機を聞いたらメリーにとってアスナは妹の様なモノらしい。だからってあれは·····。
 ま、アスナはキリトのヒロインだし、クラインなんかとくっつく分けないが。···俺は何を行ってるんだ?

 その後10分ほどクラインいじめが続けたが、それは鎧が擦れあう音と、揃った足音で中断された。


 ←to be continued  

  
 
  
 
 


 
 

 
後書き
今回は比較的長くなりました。
当初の予定では、今回グリームアイズと戦わせ、初の五千文字越えのつもり
でしたがとても集中がもたなかったので二話に分けました。
次回はちゃんとグリームアイズと戦います。次こそ五千文字越えれるといいな····。

それでは皆さん足下にはご注意を! 
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