一人目 【早撃つ雷鳴】
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早撃ちの①
究極のステルス兵器ー潜水艦。
そんな響きに憧れ、デイビスは今クルーとしてここにいる。
揺れる波上に一隻の潜水艦があった。
「今日は荒れているな」
デイビスの隣に座っているスティーブは呟いた。
「うるせえ。文句言うなら、お前のクルー席新人に渡すぞ。」
デイビスは苛立ちを隠せないように言った。
苛立ちの理由はとてもくだらないものであった。
デイビスが艦内保存庫にしまっておいたプリンを許可なく食べたからだ。
「三度死んでもテメェは許さんからな」
デイビスはスティーブに唾を吐きかけるように言った。
「ごめんなぁ」
スティーブの緩い対応にますます腹が立ったデイビスは目つきを細めたまま変えない。
ドガーーーーーーン!
艦内のものがいきなり散らばった。
「敵艦の魚雷だ!」
耐久クルーのスティーブのおかげで被害は最小に収まったが、敵の魚雷は止まらない。
デイビスらも負けじと旋回しつつ魚雷を撃ち、敵艦を沈めることができた。
しかし俺デイビスらは唖然とした。 そこには
大量の敵艦隊が迫ってきていた。
オイルが漏れているこちらが相手に勝てるとは思えない。そこでスティーブは言った。
「早撃ちの、デイビスの力が必要だ。」
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