SAO~脇役(?)の異世界日誌~
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第十三話 面倒(後編)
前書き
どうも、ゆっくり雪です。
今回は三部編成の「面倒」、の後編です。
このタイトルの意味はこの三話がジョー君にとって
面倒なことばかりだったからです。(というのは建前で本音は書くのが面倒、というか大変な話だったから)
まぁこんな作者ですがこれからもヨロシクお願いします。
~アインクラッド第七十四層 迷宮区 ~
キィンッ!ズバッ!
殺風景な迷宮に剣のぶつかり合う音が響いている。キリトとアスナの戦う相手は先日キリトが
戦っていた<リザードマン·ロード>。あれ?ロードって主とか王とかそういう意味じゃなかったっけ?
この世界にはロードが何匹いるんだよ。
まぁそれはさておきキリトとアスナは抜群のコンビネーションでリザードマンロードを圧倒している。
····これ俺要らなくね?なんで呼ばれたんだよ?まぁ一応周囲の警戒はしてるが···。どうせ俺が
居なくても対処するだろうし。
「はっ!」
ドシュッ!
と、そんなことを考えている間にアスナがリザードマンロードの弱点、喉元一点に神速の"リニアー"
を放っていた。···相変わらず速い····AGIなら俺の方が上のハズなんだが····。あいつらの強さを
見てるとこの世が理不尽に思えてくる···。βテスターのキリトはともかくVRMMOどころかゲーム
すら初めてのアスナにさえ抜かれてるとは···。昔は"スイッチ"すら知らなかったアスナが今や
トップギルドの副団長だもんなぁ。
「おーい。ジョー!行くぞー!」
「ん?おう!悪い、今行く!」
考え事をしてるうちに敵は倒されてたらしい。·······
「なぁキリト。俺は何で呼ばれたんだ。」
「ど、どうした急に。」
「いや、お前らの戦いっぷり見てたら別に俺要らないと思ったから」
「そんなことないよ!ジョー君もちゃんと役に立ってるから!」
「いやアスナ、俺さっきからお前らの様子を中継するしか出来ないんだが。」
「中継?誰にだよ?」
「まぁそれは置いといて····本題に入る帰ら「「ダメだ(です)」」····即答かよ···」
「アスナも言ってたがいちお··かなり役に立ってるから」
「いや今一応っていいかけたろ。」
「まぁ取り敢えずお前が後ろに要るから安心して戦えるんだよ!」
「そうそう!私達が戦ってる間ずっと索敵してくれてるもんね!」
····何か釈然としないが····
「····分かったよ·····だがその代わり次POPした敵は俺に譲れよ?」
「いや良いけど···何で?」
「気にすんな。ただのレベリングもとい八つ当たりだ。」
「最低じゃねぇか!」
「殺られてなくても····」
「ストォーっプ!それ以上はダメだから!」
あの名台詞を言おうとしたらアスナに凄い剣幕で止められた。何で?
とまぁこんなやり取りをしながら先に進んでいると、
『ギャオおおおおおおお!』
「おっ来た来た!」
モンスター、<リザードマン·グラディエーター>、が新たにPOPした。
このモンスターの特徴は高いSTR.AGIによる速く、重い攻撃と、軽い装備をしているため
防御力が低いという点だ。上位ソードスキルを使えば一撃な程貧弱だ。後は····そうだな、
AIが他のモンスターと比べて精度が低いので単調な攻撃しき出来ない。後体術スキルだけ
で戦う唯一のモンスターだ。なんかBOSSより説明長かった気がする。
まぁ慣れなければ難敵だがそれなりの反応速度があれば意外と楽だ。
「殺られてなくても殺り返す····八つ当たりだッ!」
「結局言うのかよ!」
突っ込むキリトを無視して片手剣、"青空"を腰の鞘から抜くと青い刀身が煌めいた。
因みにこの剣の特徴はランベントライトに並ぶ程の性能もそうだが特筆すべきはその軽さ。
何とアバターのSTRが初期でも使えるというトンでも性能だ。材料は企業秘密。
因みに強化回数は最大の+20。全て鋭さに+を着けた。まぁ+20に出来たのはリズのお陰だ。
さすがマスタースミス。
っと話が逸れたな。
「よっと。」
体術スキル、閃打の拳を剣で剃らし、体術蹴りあげスキル、"弦月"で反撃。
HPを三割程削る。やっぱり貧弱ですね。
『グルオオオオオオオオ!』
「うおっ!?」
蹴り飛ばしたグラディエーターが着地と同時に体術突進右ストレート、"半月"を放ってきた。
危なかったがギリギリのところでかわせた。誰だよ動きが単調とかいったやつ!とか思いながら、
反撃の片手剣単発切り上げ"インパルス"を放った。
「オラッ!」
ズバッ!
『ギャアアアアア!?』
今ので奴のHPはもう2割程度になった。よしじゃあそろそろ止めといくか!
『グルギャアアアアア!!』
今ので怒ったのか、怒声(?)を上げ、再び"半月"で突進してくるグラディエーター。
だが甘い!怒った相手ほど倒しやすい奴はいないんだぜ!
ビンッ
『グギャアアア!?』
「足元注意····って遅かったか。」
グラディエーターは俺が前もって仕掛けて置いたワイヤーに引っ掛かって転んだ。
いやーこの瞬間はいつ見ても面白い。もしかしたら最近メリーのドSが移ったかもしれん。
「まぁ取り敢えず喰らえッ!」
俺はすぐさま武器を"青空"と同じくリズ製"旋棍"、"大海"にクイックチェンジ。
このタイミングでやることは一つ!
「オラオラオラオラオラオラオラオラっ!オオラアっ!」
ドドドドドドドドドドドド····バキィッ!
俺の突きの連打(オラオラのラッシュ)を受けたグラディエーターのHPは跡形も無く消し飛び、
その体をポリゴン片へ変えた。
「お前····えげつないな。」
「甘いぜキリト、俺からして見れば人型程倒しやすいmobはいないんだぜ?」
「でもあれはオーバーキルな気がするんだけど····」
「第一層でオーバーキルしまくってた奴が何を言い出す?」
「あ、あれは昔の話!もう殺ってないわよ!」
『やる』の言葉に悪い意味を感じるのは気のせいだろうか?
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「さて、さっき、前来たとこを過ぎてたから····」
「もうかなり奥だよな。」
「もしかしてBOSS部屋見つかったりしてな····」
「ハハッ流石にそんな簡単に見つからないだろ。」
「キリト君、ジョー君····あれ·····」
何かさっきから黙ってると思ってたアスナが喋ったと思ったら、
「フラグ回収速すぎだろ·····」
「え?何だって?」
「いや、こっちの話だ。」
「行ってみよう!」
「了解。」
歩くこと五分程、先程アスナが発見したBOSS部屋の前へ到着した。
「お前ら回廊結晶持ってるか?」
「いやあんな高いモノ持ち歩いてるわけないだろ。」
「冗談だ。」
「だろうな。」
「んで、どうする?偵察でもするか?」
「いや何でだよ!」
「偵察っつっても見るだけだよ。どうせBOSSは部屋から出られんし、転移結晶用意しとけば
安全だろ。」
「いやそれはそうだけど···」
「私は賛成。」
「えぇ!?」
「本当は偵察隊の仕事だけど····取り敢えず見た目だけでも見て、少し対策を立てたいし。」
「2:1だ。諦めろキリト。」
「····分かったよ····ただし、危なくったらすぐ逃げろ。これは絶対だ。」
「OKOK。」
「···じゃあ開けようか。」
アスナとキリトがお互いに頷きあい、同時に扉を押す。
ギイイイィィィ····
錆びた鉄が擦れる様な音が響き、扉が開く。
そして俺達はそれぞれ武器を構え一歩ずつ進んでいく····。
ズシン····ズシン···
「キリト、アスナ····」
「あぁ····」
「来た······」
暗闇から姿を表したのは-----------------
「<ザ·グリームアイズ>·····」
「"輝く目"··か。」
姿を現したのは、まさに悪魔。
4メートル程の体躯は強靭な筋肉に包まれ、肌は燃える様な青。
頭の両側には捻れた太い角が生え、その両眼には青白い炎を燃やしている------
「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」
正真正銘"悪魔"がそこにいた。
「キャアアアアアアアアアアアアアアアッ!」
「うわあああああああああああああああああッ!」
「ちょ、置いてくなああああああああああああああああああああああああああああああッ!」
悪魔の雄叫びに気圧された俺達は視認も許さぬスピードで駆け抜けて行った。
「········あれ?アスナとキリトは?
は ぐ れ た
←to be continued.....
後書き
はい!今回はジョー君の八つ当たりとグリームアイズとの邂逅のお話しでした。
オリジナルモンスターやソードスキルを結構出していますが名前は全然考えずにほぼ直感で決めてます。
思い付きって······大事ですよ。
さて次回は恐らくグリームアイズ戦となります。相手が人型なのでジョー君が
活躍するかもしれませんww
これでも現役学生なので投稿が遅れるかも知れませんがまた読んで下さると嬉しいです。
あと感想、アドバイス、意見、批判など有りましたら感想にお願いします。
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