| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

詩集「棘」

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

星の見えない夜更けも翳る朝も



雲に掠れた秋の寒空
項垂れるマリーゴールド
閑散とした街の中は
冷たい風に支配され…

メールさえ返さない君
それはきっと無言の拒否
答えは重く伸し掛かり
心は明日を望まない…

悲しみの影に追い付かれ
僕は一人…空見上げ…

星の見えない夜更けも翳る朝も
もし君がいてくれたなら淋しくはない
けれどそれはどこまでも幻で
秋の陽射しが見せた切ない希望(ユメ)…


静かに愁う日々の虚蝉
褪せてゆくコスモスの花
冬を待つ山波の紅は
淡い夕陽に照らされて…

叶わぬ夢を見続ける
こんな僕は哀れですか?
問いに答えるものはなく
願いは霞み闇に消え…

安らぐことのない心は
いつも君のことだけを…

星の見えない夜更けも翳る朝も
もう君に会うこともなく散ってくだけ
これから先きっと見つけられず
四季を彷徨いながら想い続けるよ…

星の見えない夜更けも翳る朝も
もし君がいてくれたなら淋しくはない
けれどそれはどこまでも幻で
秋の陽射しが見せた儚い希望(ユメ)…



 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧