ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版
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修学旅行はパンデモニウム
小競り合いとなった戦い模様
「一誠、悪いが強力な聖剣を一振り創れるか?」
「もちろん。お前は二刀流の方がお似合いだからな」
俺が素早く手元から剣を創り出すと、駆け出したゼノヴィア目掛けてそれを放り投げた。空中で聖剣をキャッチしたゼノヴィアは、悪魔用でも使える聖剣アスカロンと同等の力が出る事で二刀流で敵陣に突っ込んでいく。
アーサー達は軽くやってから、ゼノヴィアと祐斗にバトンタッチした。豪快な斬撃を受けた事でアンチモンスターは消えていくが、パワータイプの『騎士』としては吶喊力があるな。神速の祐斗は光を放つモンスターを聖魔剣で弾いてから、当たらなければ何も問題ないからだ。
「にしても当たる前に倒すゼノヴィアに、当たっても防御しながらの祐斗か。別の意味でパワータイプとテクニックタイプの『騎士』だな」
「で?一ちゃんとこの曹操はエクスカリバーで戦っているが、聖槍の曹操は槍の先端が開いた瞬間に光輝き金色のオーラを刃として形作っているが大丈夫なのか?」
「大丈夫なように鍛錬しているから問題ねえよアザゼル。あんな神々しいオーラは、俺でも放てるがエクスカリバー対聖槍とはね。両刃剣と聖槍がぶつかる度に、強大な波動が生み出されるが俺達は常に強者となって鍛錬しているからな。
「確かにな。アーサーと美猴は木場とゼノヴィアにバトンタッチさせた事は、少しでも強くなってほしいからか。それに九重はルフェイとオーフィスが守護しているから問題無さそうだし、俺らは暇となったな。アーシアはイリナが守っているから問題ねえし、グレモリー眷属が強化されたらされたで嬉しいんだがな」
一応祐斗には光を喰う魔剣が創れるので、それを盾にしながらだった。そんでついに俺とアザゼルは暇人となったので、見学していたが制服姿の女子達が俺らの所に来たのだった。あの服装が英雄派のユニフォームなのかもしれんな。
「赤龍帝の相手は私達がお相手します!」
槍や剣を持って突貫してきたが、空間にしまってあったエクスカリバーを抜き、槍や剣を弾いた後に無力化させた。それも白髪の優男が忠告を受けたにも関わらず、俺が創造神黒鐵だと知っているのか度胸があるねぇ~と思った。
「・・・・止めておけ、君達では創造神黒鐵兼赤龍帝には敵わないよ!」
その通り何でな、禁手化はしているが一回の倍加で百倍となってしまう。それで剣での戦いとなるが、構成員達の連携攻撃をする事は見れば分かる事だ。あちらは右から来るが、そっちは正面から来るので相手の攻撃を全て紙一重で避けた俺であった。
「バカな!私達の動きが把握されている!?」
「読まれるはずが無い!私達の連携は完璧なはずだ!」
驚く女子達だったが、俺的にはゆっくりに見えるから連携攻撃まではよかったが速度が今一だった。
「連携まではよかったが、速度が欠伸が出る程の遅さだ。だから簡単に避けられるから、俺の姿は捉えきれないだろうな」
クロックアップで動くが、やはり敵らはどこに行ったのやらと目で追えない程の速度を出していたので、峰打ち程度で倒して見せた。俺が姿を見せる頃には、相手をしていた女子達は倒れていた。ヴァーリはグレモリー眷属のサポートとして、触れなくとも半減を使える事だからか。モンスター相手はドラゴンブラスターで一瞬にして消え去る程の威力だった。
「流石は創造神と呼ばれた者じゃのぅ。余とて見えない攻撃に翻弄されたが、こんなに気持ちのいい倒し方をするとは」
「ありがとよ。九重はオーフィスとルフェイが守護しているから、大丈夫として今度はお前が相手をするかい?」
「どうやらそのようだからね。仕方が無いから僕もやろうか、皆も気を付けるといいが彼は赤龍帝と同時に全てを創ったと言われている創造神黒鐵だからね。だから相手をするなら全力でやるようにだけど、それは白龍皇ヴァーリでも一緒さ」
優男が一歩前に出たが、俺は腰に何本も携えていた一本の鞘から剣を抜いた。
「初めまして、黒神眷属にグレモリー眷属。僕は英雄シグルドの末裔、ジーク。仲間は『ジークフリード』と呼ぶけど、そちらも好きなように呼んで構わないよ」
優男であるジークフリートの顔を見ていたら、ゼノヴィアが手をポンと乗せてどこか納得していた顔であった。それもイリナもだけど、それを聞くと俺も納得してしまったよ。
「・・・・どこかで見覚えあると思ったが、やはりそうなのか?」
「その通りだと思うわ。腰に帯刀している複数の魔剣から考えて絶対にそう」
「やはりゼノヴィアとイリナの思った通りだな。元悪魔祓い=元同胞という事か、カトリック・プロテスタント・正教会を含めたトップクラスの戦士と呼ばれた。『魔帝ジーク』と呼ばれて、白髪なのはフリードと同じく戦士育成機関の出だろう。あそこ出身者は皆が白髪で、何らかの実験の副作用となったと聞いている。そんなお前さんは、教会=天界を裏切ったとでも言っていいのか?」
「赤龍帝の言う通りになるのかな?まあ裏切った事になるが、現在『禍の団』に所属しているからね」
教会を裏切って悪の組織に身を置く事は、万死に値するがゼノヴィアも破れ被れで悪魔になったからな。それにジークがいなくとも教会は最強の戦士がいる事は間違いないし、ジークとゼノヴィアの分も充分補えると思う。それにアイツはジョーカー候補との事で、自己紹介も終えた事で本来なら剣士同士で戦うはずが俺と戦う事となった。
「本来ならデュランダル使いのゼノヴィア、天使長ミカエルのAである紫藤イリナ、聖魔剣の木場祐斗と戦いたいが赤龍帝も剣術が使えるなら僕と戦ってもらおうか」
「いいだろう。この俺でよければ、いつでも剣術対決したいね。魔帝剣と戦える事になるとは、俺も光栄だね」
俺のエクスカリバーを抜くが、まだ聖なるオーラは最小にしてあるからバレていなさそうだった。魔帝剣からはヤバそうなオーラだったが、赤龍帝の鎧を纏っているから問題ない。神速赤龍帝対神速ジークだったが、エクスカリバーで対抗した事で受け止める事は不可能に近かった。
「魔帝剣グラム。魔剣最強のこの剣なら、弾く事が可能なはずなのに弾けない!その剣は一体何だ!?」
「これはただの剣じゃない、聖剣エクスカリバーだ。俺が一から創ったからな、アーサー!」
「呼んだかい一誠君。君はジークじゃないか」
「アーサー。まさか君がいる何て、今度こそ決着を付けようじゃないか」
『禍の団』はヴァーリチームが居た時にはこう呼ばれていた。『聖王剣アーサー』と『魔帝剣ジークフリート』として並び称されていたが、今ではこちらの仲間となっているのでな。アーサーとバトンタッチして、ジークの相手をしていた。
途中から美猴も相手していたが、片方に魔帝剣グラムをもう片方にもう一振りの魔剣はバルムンクだ。北欧に伝わる伝説魔剣で、二人が相手をしてると背中ががら空きだったので俺は剣を振ったが何かに弾かれた。
「残念だったね、これはノートゥング。伝説の魔剣、背中の腕は『龍の手』さ。有り触れた神器だけど僕のは亜種でね、背中から生えてくるのさ」
「さてと本来なら手加減の予定だったが、アーサー!本気でやれ。美猴は他の構成員を倒して来い」
俺は指示を出してたら、華琳が戻ってきた。余裕の顔だったが、曹操はというと制服がボロボロで少々吐血していた。二人が戦っていた所を見ると、煙を上げて荒地と化していたがあちらも本気を出していなさそうだがダメージは負っていた。本物の曹操とこの世界で子孫の曹操では、ステータスが違う過ぎると思うがどうなのだろうか?
「くっ、流石本物は強いね。でも何かに転生しているのであろう?」
「いんや、転生はしていない。俺達の駒は転生無しだ、つまり人間のままだ」
「何だと!それは本当か一ちゃん。それと貴様ら英雄派が動く理由は何だ?」
「堕天使の総督殿。意外に俺達の活動はシンプルだ。『人間』としてどこまでやれるのか知りたくてね。悪魔・ドラゴン・堕天使・その他諸々、超常の存在を倒すのはいつだって人間だ。弱い人間の囁かな挑戦であり、蒼天の元、人間のままでどこまでいけるかやってみたいからね。だがそちらの赤龍帝は人間のままだと聞いたが、一体その強さは興味があるね。」
「だったらウチの仲間になれよ、そしたらその強さが分かるはずだ」
と言ったらアザゼルが慌てた、そりゃそうだ。テロリストに仲間になれと言ったんだからな。すると大地が揺り動かす程の振動が来たと思ったら、九重を守護しているはずのゴッくんが来たので英雄派の構成員を巨大な拳を振り上げた。
ゴッ君は本来なら巨人なのだが、俺らが回収して改造をしたのでヒトサイズから巨人化へとなれるようにしたからだ。流石にマズイと思ったのか避けて後方に逃げた。アザゼルはゴッ君ことゴグマゴクを見てニヤニヤしていた。
「一ちゃん、あれは次元の狭間にあったゴグマゴクか?再起不能になってたはずだ」
「ウチで修理して改造したし、主にルフェイのガード役だ。それに先程まで九重を守る為に戦っていたろ?改造したお陰で巨人サイズからヒトサイズになって戦えるようになったからな」
「なるほどな。確かにゴーレムだったが、ヒトサイズの石の塊が居ると思ったらそう言う事か。それに古の神=始祖神である黒ちゃんの事だからか、俺もだが動くのは初めて見たが問題点が多すぎてそのまま放置となった。動いているぜ!胸が躍るな『戻って来いアザゼル!』悪い一ちゃん、にしても次元の狭間をうろついていたのか?」
「まあな。次元の狭間にはゴミが多くてな、それを清掃するのも俺らの役目でな。ついでに改造したのは、トレミークルーでもある技術班にな」
ゴグマゴクことゴッ君は、まるでフリーダムのフルバースト魔力砲バージョンで次々とアンチモンスターを屠った。英雄派の曹操は、槍を伸ばしてゴッ君の肩に突き刺そうとしたが、刺さらなかったが改造改良してるからな。
ロスヴァイセは全属性・全精霊・全神霊を用いた北欧式フルバーストをした。攻撃は当たったと思ったが、ローブを羽織った青年が霧を使って防いでいた。霧使いは手元から霧を発生させて、英雄派の構成員全員を霧で覆い始めた。
「少々、やりすぎたが。祭りの始まりとしては上々だ。創造神黒鐵兼赤龍帝!」
吐血しながら俺達に向けて楽しそうに宣言した。
「我々は今夜この京都という特異な力場と九尾の御大将を使い、二条城で一つ大きな実験をする!ぜひとも制止する為に我らの祭りに参加してほしい」
「その前に俺の一撃を受けろ!ドラゴンブラスター!」
今まで倍増してたのを撃ち放ったが、霧が濃くなったので不発に終わった。視界が全部霧に包まれたので俺は指示を出した。
「全員武装を解除しろ!俺とヴァーリは禁手化を解除、美猴とアーサーと華琳は擬態で隠せ!ルフェイもだ。ゴッ君を異空間の中にしまえ。グレモリー眷属もだ」
皆は武装解除してから霧が晴れた。そこは観光客で溢れていた渡月橋周辺だった。俺は電柱に向かって横殴りした事で、アザゼルは俺を見て騒然とした。
「ふざけやがってあの小僧が、京都で実験だと。マジでとっ捕まえて説教してやる」
「・・・・母上。母上は何もしていないのに・・・・どうして・・・・」
体を震わせていた九重だったが、俺は残念な事にまだお怒り中だったのでルフェイが代わりに頭を撫でていた。曹操らの襲撃に、二条城で実験をするとの宣言により俺らの家族旅行を邪魔する者は例えテロリストでも許さんよ。外見では怒りを抑えて仲間と一緒に旅館に戻ったとしても、怒りは収まらなかった。アグニ達が戻って来たら、怒気のオーラを見てこれは何かあったなと悟ったらしい。
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