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歌集「春雪花」

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 叶わざる

  切なき愛の

   しがらみは

 流るる想い

    留め募らせ



 叶わない…そう分かってはいるこの彼への愛は、諦めようとすればするほど諦め切れず、私を強く縛りつける…。

 いつも彼のことばかり考え、その想いは恰も流れる川のようで…それを愛が塞き止めるごとく、想いが吐き出されることなく募っていき…また、彼のことを強く想っては苦しむことになるのだ…。

 それを延々と…繰り返す毎日…。



 生きゆくは

  いとも短き

   現なり

 想い思いし

    願い揺蕩う



 ふと気付けば…今、こうして生きている時間と言うのは…とても短いものだと感じた…。

 人なぞ…いつその命が尽きるかなぞ分からないものなのだ…。

 そう思うと、この彼への想いも、叶おうが叶うまいが…彼に迷惑だろうが…伝えておきたいとさえ思ってしまった…。

 我が儘な考えではある…。しかし、このまま伝えずに後悔するのなら、伝えて後悔したい…。

 私は…どうしたら良いのだろうか…?



 
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