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ガンダムビルドファイターズ ~orbit~

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開催!いちば模型店 ガンプラバトル大会ver艦隊戦! 中編

「味はどうかしら? 」

「上手いですアマネ様! 」

「六十八点」

「それは微妙と言いたいの?いい度胸ね」

「冗談に決まってんだろ」

「ふーん………まあいいわ。ところでコーチはどこに行ったの? 」

周りを見渡すと、ハルカゼの姿がどこにも見えなかった。どこに行ったんだアイツ?
そうこうしていると、一人の男が俺達の所へと歩いてきた。白髪の髪を後ろに束ね、白髪にしてはまだ若い男だった。

「君達が天之川学園の生徒かね? 」

「そうですが?あなたは……」

「すまない。紹介が遅れた。私は夢弓学園顧問のヨシナ リンドウだ」

「んで、いったい何の用だ? 」

「ふっ………彼と似たような事を言うのだな…………いやすまない。気にしないでくれ。用というのは、ハルカゼ君についてだ」

「ハルカゼ君?ハルカゼさんの知り合いか何かですか? 」

「まあそうだ。実は次の対戦相手は我々夢弓学園であり、ハルカゼ君の事について言いたいことがあるのだ」

「?なんですか? 」

「……悪いが、ハルカゼ君の参戦は認めない」

「「「「!? 」」」」

俺達はその言葉を聞くと、体が固まってしまった。くるとは思っていたとしても、現実になるとは思いたくなかった。

「そんな……「…と言いたいところだが、一つ条件を呑んでくれるのなら認めよう」……えっ? 」

「なんだよ脅かすなよヨシナさん!んで、条件ってのはなんだ? 」

ヨシナが一つ咳払いをし、口を開くと条件はいたって簡単なものだった。

「ハルカゼ君はフリーダムで参戦するのが条件だ。その条件さえ呑み込んでくれればいい」

「なんだよそれだけかよ!わかった!のむぜヨシナさん! 」

「まあそれぐらいなら…」

「どうもありがとうございます」

「気にすることはない。では頼んだぞ」

ヨシナはそのまま立ち去ろうとしたが、すぐに立ち止まって振り返ってきた。

「言っとくが……私の教え子は強いぞ」

それだけ言い残して、今度こそ立ち去った。そこからしばらくすると、ハルカゼが戻ってきた。

「ハルカゼさん、どこいってたんですか? 」

「お昼ご飯を食べるために家に戻ってたけど? 」

「そうなんですか。実は大事な話がありまして………」

アキザワが先ほどの出来事を話すと、ハルカゼが驚き、慌てた様子を見せる。

「ヨシナさんそんな事を……いや、それよりもフリーダムで出ないといけないのか……どうしよう…」

「何か問題でもあんのかよ? 」

「……まだ製作途中なんだよね…」

「……はぁっ!? 」

「せ、製作途中? 」

「………今から急いで完成させてくるから、それまで四人で耐えてて!イチヨウさんには事情を話しておくから!それじゃあ行ってくる! 」

ハルカゼは走って店から出ていき、俺達は不安な気持ちになりながら四回戦を迎えた。





ーーー--





『GUNPLA BATTLE combat mode』

『Startup』

『Model Damage level Set to C』

『Please Set Your GPベース』

『Beginning plavsky particle 』

『Dispersal』

『Field 9 marine』

フィールドは、海上だ。

『Please Set Your GUNPLA』

『BATTLE START』

「……カグラ レイ!アルケオニスガンダム!いくぞ! 」

フィールドに出てすぐに、俺達はアークエンジェルの上へと乗った。

「フォーメーションを組み換えよう。カグラとアマネさんは、中盤らへんで戦い、ヒメラギはそのままアークエンジェルの上に乗って」

「了解。いくぞアマネ」

「わかってるわよ」

アークエンジェルからほんの少し離れ、そのまま相手がいるであろう方向に向かった。

「………いた」

「カグラ君。言っとくけど今あなたが抜けたら私達だけじゃ勝てなくなる。独断専行しないように」

「わかってるっつの」

相手の機体はHGサイズの騎士ユニコーンガンダム(マスクドモード)、そしてネオ・ジオングだった。

「アキザワ部長よぉ。さすがにMAで三機分とはいえ、さすがにネオ・ジオングはヤベェと思うんだけど…」

「……フォーメーションチェンジだ。アマネは下がって、ヒメラギはカグラと一緒に戦うように」

「わかりました」

「オーケイ」

「足引っ張んなよヒメラギ」

「そりゃこっちのセリフだよ」

スザクモードに変形すると、その上にヴァサルティスガンダムが乗りそのまま敵機の方へと向かっていく。

「行くぞぉ!乱れ撃つぜぇぇぇ!! 」

ヴァサルティスガンダムが敵機に向けてビームガトリングを乱射する。
ネオ・ジオングはIフィールドで無効化され、騎士ユニコーンはシールドきちんと受けきり、剣を構えて接近してきた。

「下りろ! 」

ヴァサルティスガンダムが上空へと飛び、俺は変形してバスターライフル改で騎士ユニコーンとネオ・ジオングの二機に向けて攻撃する。しかし騎士ユニコーンが前に出てシールドで受けると、シールドのIフィールドが発生してビームがかき消された。

「ちっ!さすがにモックみてぇにはいかねえか」

『………』

「なら実弾ならどうよ! 」

ヴァサルティスガンダムがバルカン、マシンキャノン、胸部ガトリング砲、ホーミングミサイル、マイクロミサイル、レールガンを一斉に騎士ユニコーンに向けて放つ。

『何もしなくていいんだな? 』

『ああ……』

騎士ユニコーンが(てのひら)を前にかざすと、騎士ユニコーンの全面に緑色の円盤が現れ、攻撃を全て防がれてしまった。

「おいおい……まさかのサイコフィールドかよ」

『………』

「おおおおぉぉぉぉぉっ!!! 」

騎士ユニコーンが再び接近し、俺はバスターライフル改のビームサーベルを発生させて騎士ユニコーンに接近し斬り下ろす。
騎士ユニコーンはシールドでビームサーベルを受け止め、直ぐ様剣で反撃でしてきたが、こちらもシールドで防ぎつばぜり合いになる。

「コイツ……一人で充分ってことかよ…! 」

『それで事足りる』

騎士ユニコーンがつばぜり合い中に右足で膝蹴りを入れてきて、それを思い切りくらった俺は体勢を崩し、騎士ユニコーンの左足で海に向けて蹴り飛ばされた。

「くっ……! 」

バーニアを全開にし、海に叩き落とされる直前で水陸を防ぐ。仰向けの姿勢で海面を移動しバスターライフル改で騎士ユニコーンに砲撃しようと照準を合わせようとする時、騎士ユニコーンは目の前まで接近しており、剣を頭上に構えていた。

「うおっ!? 」

『…………っ! 』

降り下ろされた剣でバスターライフル改が切断され、俺は爆風から逃れるためバスターライフル改を騎士ユニコーンに向けて投げつけた後、シールドで爆風に備える。
バスターライフル改は騎士ユニコーンの目の前で爆発し、俺はシールドで爆風を防ぎ、海面から離れるため上空へと飛んだ。

「あっぶねー」

「カグラ!大丈夫か!? 」

「ああ。大丈夫だ」

『すぐに終わりだがな…』

「「!? 」」

ヴァサルティスガンダムと合流して爆風の方を見ると、ほぼ無傷の状態の騎士ユニコーンが接近していた。

「ちっ!カグラ!離れてろ! 」

「まあ爆風程度でやれるとは思ってねえよ」

ヴァサルティスガンダムが再度ビーム系統も含む全武装で騎士ユニコーンに攻撃するも、同じくサイコフィールドで防ぎながら距離を縮めてきた。

「アマネさん!相手は一機だけで戦うつもりだから向かって! 」

「わかりました! 」

『……………』

騎士ユニコーンは俺に向けて剣を水平に二撃斬り払ってきたが、俺は刀を抜いてすぐさま受けきり、マシンキャノンで反撃する。騎士ユニコーンはシールドで受け止めながら更に接近し、シールドで攻撃してきた。

シールドでの攻撃をもろにくらってしまい、騎士ユニコーンはすぐに追撃をかけてこようとしてきたがヴァサルティスガンダムのレールガンとビームガトリングにより遮った。
すぐに狙いを変えて剣をヴァサルティスガンダムに向けて投擲し、シールドの裏側にあるにも関わらず、ビームガトリングに突き刺さり、誘爆してシールドごと破壊されてしまった。

「やべぇっ!! 」

騎士ユニコーンはすぐに爆風で飛ばされた剣を掴み、ヴァサルティスガンダムに攻撃しようとする。その中、騎士ユニコーンの背後から騎士ウイングガンダムが剣を降り下ろそうとしていた。

「とったわよ! 」

『ふぅ………』

騎士ユニコーンは背中を向けた状態で右足を後ろに蹴り上げ、騎士ウイングガンダムの両手を蹴りつけ剣を遠くに弾いてしまった。

「そんな……!? 」

『……雑魚は邪魔…』

弾いた後、すぐに騎士ウイングガンダムに振り向き剣を右斜め下から斬り上げよう構えると、騎士ウイングガンダムと騎士ユニコーンの間に巨大なビームが二本通ってきた。

「やっぱりゴッドフリードじゃ、アマネさんに当てないように敵に当てるのは難しいか」

「助かりました」

「気を抜くな! 」

騎士ユニコーンが一旦距離を取ってきたが、すぐに接近し騎士ウイングガンダムに斬りかかろうとしていたが、俺が間に割って入って刀で騎士ユニコーンの剣を受け止めた。

『………そろそろ面倒になってきた………アベ。お前もやれ』

『へいへい。相変わらず気分屋だな。まあ分かったよシンドウ』

すると、ネオ・ジオングが動きだし有線式大型ファンネル・ビットや肩部大型メガ粒子砲で俺を除く他の皆に向けて攻撃をし出した。

「ぐっ!やっぱりネオ・ジオングは汚ねーな!! 」

「このままじゃ……」

「どうすればいいのよもう! 」

ネオ・ジオングの攻撃参加によって防戦一方になっており、アークエンジェルがアンチビーム爆雷を展開していたとしてもネオ・ジオングの攻撃を防ぎきれないと判断したのか、ヴァサルティスガンダムは自身のシールドとゲシュマイディッヒ・パンツァーの装甲のバックパックでアークエンジェルの直撃を出来るだけ防いでいた。

『よそ見している場合か? 』

「ちっ! 」

騎士ユニコーンが先程とは別人かのような速さで猛攻撃しており、防ぐだけで精一杯だった。

「くそがっ! 」

『……少しはやるようだな』

「あたりめーだ! 」

『……だがぬるい。他のところにも気を配れ』

「え? 」

騎士ユニコーンのファイター……シンドウつったっけ?に言われて周りを見ると、両腕を失った騎士ウイングガンダムには有線式大型ファンネル・ビットが二基迫っており、ヴァサルティスガンダムはシールドが無くなっており、バックパックのゲシュマイディッヒ・パンツァー装甲のバックパックが半分潰れ、アークエンジェルのブリッジの目の前には有線式大型ファンネル・ビット一基が接近していた。

「!…止めろ!! 」

すぐに助けに向かおうとすると、騎士ユニコーンが間に立ちはだかった。

「邪魔だ! 」

『それが戦いだ』

「い、い、か、ら………………どけぇぇぇぇぇ!!! 」

刀で騎士ユニコーンに思い切り攻撃するも、剣で受け止められてしまった。

『……重くなったな……だが遅い』

「!? 」

ヒメラギ達の方をもう一度見ると、有線式大型ファンネル・ビット二基は騎士ウイングガンダムに突撃し、一基はブリッジの目の前でエネルギーをチャージしていた。

『終わりだ』

「…………っ! 」

 
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