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オズのポリクローム

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第六幕その十一

「貴方可愛いわね」
「有り難う、そう言ってくれるんだ」
「私犬大好きなの」
「ここにも犬はいるんだ」
「犬はいないけれど雷獣はいるわ」
「ああ、あの黒くて足が六本ある鼬みたいな」
「あの生きものがいるの」
 こうトトにお話しました。
「私達雷の精霊の友達よ」
「そうなんだね」
「その子達がいるから」
 だからというのです。
「ここにはね」
「そうなんだね」
「あの子達もね」
「雷を操れるんだね」
「そうなの」
 だからというのです。
「あの子達も、ただ」
「まさか」
「そうなの、その子達のことなの」 
 その雷獣のというのです。
「そのことをね」
「今から」
「お父さんに聞いて下さい」
 女の子はまたポリクロームにお話しました。
「是非」
「わかったわ、それじゃあ」
「私達も困っていますから」
「そうなのね、それじゃあ」
「どうぞこちらに」
 こうしてです、女の子の案内を受けてです。皆は雷の精霊さん達のお家に入りました。そしてその中はといいますと。
「何かここも」
「そうだね」
「ポリクロームさんのお家とね」
「同じ造りね」
「そうよね」
 ジョージにです、四人が応えて言います。
 そしてです、ジョージはこう言いました。
「精霊さんのお家は何処もこうした造りかな」
「古代ギリシアの神殿風のね」
「そうした造りなのかな」
「雷の精霊さんにしても」
「他の精霊さん達も」
「ええ、そうよ」
 ポリクロームがです、五人に答えました。
「精霊のお家は何処もこうよ」
「こうした神殿みたいな造りですか」
「そうなの」
 ジョージにもお話します。
「私達のお家はね」
「そうなんですね」
「そう、私達はこうした造りの家が一番落ち着くから」
「神殿みたいな造りが」
「精霊さんだからかな」
 神宝はポリクロームとジョージのお話を聞いて言いました。 
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