ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版
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放課後のラグナロク
グレモリー眷属の鍛錬相手での非常勤バイト
宴が終わってから、次の日になると俺らはオーディンが日本観光をしたいと言うから飛行機をチャーターしたりと色々と行っていた。魔法陣でジャンプするのもいいが、日本各地に回るのであれば、新幹線や飛行機から見える風景は絶景だからだ。
いくら何でも全て俺が付いて行くのは、悪いので今は冥界にあるグレモリー眷属専用鍛錬所に来ていた。アザゼルに頼まれてな、護衛が嫌ならせめてグレモリー眷属の特訓に付き合ってくれと言われては断れないからな。
「そこが隙有りだぞ祐斗」
「ッ!まさか僕よりも速度が上がっている」
「アザゼルに頼まれて鍛錬の先生をしているが、まだまだ隙が多いぞ。今は木刀でやっているが真剣でやってたら、左肩が斬られていたな」
「ははは、流石だよ一誠君」
という事で『騎士』祐斗と『僧侶』ギャスパーの特訓に付き合っていた俺だった。ギャスパーは動く的でも時間停止が出来るので、今度は吸血鬼の特性であるコウモリとなって索敵能力を上げる為に隠れる事が得意な美猴に任せている。
妖術や仙術を使えるが、今はステルス機能が使えるのでそれで索敵を上げさせようとしていた。祐斗の聖魔剣は、各属性を使って雷や氷を使い相手を動けないようにしてくるがまだまだ甘い。
「いくら剣術が得意な祐斗でも、俺の動くは見えないだろうな。ほらそこだ!」
「この僕が一誠君を捉えきれない何て、高速で縦横無尽に動き回っても速度は僕より上!」
「聖魔剣の速度としては上がっているが、トップスピードでも俺を越えないとな。ほら今度は左足だ」
そう言いながら隙があると木刀でコツンと打つようにしてから、クロックアップをしていた俺だった。俺と祐斗はお互いカウンターを出したり、動体視力で捉えようとしてくるが俺を捉える事は不可能だ。なので少し速度を落としながら、同じ生身であっても速度は違うからな。
次元が違うと言われているが、まさにその通りである。木刀で左足を打とうとしたら、左足から刃が生えた事で俺は感心をした。まるでインフィニットジャスティスのグリフォンビームブレイドにそっくり、斬り蹴りをしようとしていたが木刀は反対側の足を捉えてたら、制限時間となったので模擬戦を終了となった。
「一誠君が来てくれてから、僕が唯一本気を出せる相手なのに隙が一切ないだ何てね」
「それはそうだろ、俺はサーゼクスの師でもあるし剣術や体術を得意とする眷属の『王』だからな」
模擬戦後、スポーツ飲料を飲みながら祐斗は笑っていた。俺が使っていた木刀も擬態能力をしたエクスカリバーだから、折れないし刃が無い状態となっているので殺し合いをしないようにしている。俺はタダで鍛錬を見ている訳ではないので、アザゼルとサーゼクスから金を貰っている。俺と美猴は休憩として、座っているが祐斗とギャスパーは自主トレとしてやっとけと言っといてある。
「美猴、ギャスパーはどうなんだ?」
「時間停止は強力だけど、俺っちを見つけないと機能しないからな。索敵能力を上げているが、少しずつ上がっているよ。たまに棍棒で攻撃しようにも、簡単に避けられてしまうから流石一誠から直に鍛えてもらっただけはあるぜ」
「そうだろうな。速度も力もこちらが上何だけど、まさか俺らが雇われるとは思わなかったな」
「俺らを鍛錬の先生としてか。ま、バイト代がもらえるならそれでいいんじゃねえの」
パワーやスピードもこちらが上なので、こちらは直線からジグザグに動ける為に俺を捉え切れない程の速度を持っている。パワーは白音の方だが、スピードは祐斗だろうと思いながらも俺が相手をすると相当プレッシャーを相手に与えている。
アザゼルとサーゼクスが作ったと言う頑丈なバトルフィールドで、修業をしているグレモリー眷属。ここはグレモリー領にある地下空間となっていて、普通の場所だと風景や周囲を吹っ飛ばしてしまう為である。
祐斗やギャスパーが住んでいるマンションから専用魔法陣でジャンプして来れるようになっている。ちなみにギャスパーは最近になって祐斗と同じマンションに住み始めたと聞く。リアスの根城でもよかったが、やはり自分の家が欲しかったのかマンションを借りるようになった。特殊な作りでもこのような場所を持っているのは、若手悪魔のグレモリーとバアルしかいない。
「僕達も相当強くなっているよね?」
「当たり前だ。力だけだとリアスや朱乃を越えているが、並みの上級悪魔を圧倒出来る。だが油断は大敵だ、祐斗とギャスパーの力は知られている。俺達もだが知られても遅れは取らないからな、なあ美猴」
「おうそうだぜ一誠。俺っちらは黒の駒とエクスカリバーを譲渡しているから、増々強くなった気がするぜ」
「一誠さんとのゲームは全冥界放送でかなり広く知られてしまいますが、黒神眷属は倒す戦術が無いと言う事ですね」
他の上級悪魔の対処や各眷属の弱点で対応可能となっているが、俺らに弱点など存在しない事は既に知っている。赤龍帝の力無しでも体術と剣術のみで戦うスタイルを持っているし、剣自体も悪魔にとってはとてもヤバい剣とされているからだ。
聖剣エクスカリバーであり、七つの能力を持った聖剣なので全ての力が発揮できるようになっている。無駄な消耗戦とならない為、まずは己の無駄を取っ払ってから燃費を良くする事から始まりである。
「いいかお前らの弱点は、一番は聖なるオーラや攻撃力と防御力が安定してない所だ。祐斗は脚が狙われたらアウトだし、ギャスパーは光相手がアウトとなる。それをカバーする為に、弱点克服の為に今やっている鍛錬メニューだ。相手の脚を遅延させる魔眼の生む枷(グラヴィティ・ジェイル)や一定時間特定の対象の能力を封じる異能の棺(トリック・バニッシュ)がある」
「それに関してはこの前教えられましたが、二つの神器は所有者次第で真価が発揮されると聞いていますよ。一誠さん」
「そう言う事だ。相手が発揮される前に倒してしまえばいいが、タッグバトルをしてきた場合は使われる前にギャスパーの目で止めちまえばいい」
「そう言えば一誠君には天敵というのはいないよね?龍殺しが相手だろうとも、それを倒せるぐらいの力を保有していると?」
「まあな。例え龍殺しで来たとしても、ドラゴン系統を封印してしまえば効果は無いに等しい。その前に聖剣で倒しているし、俺は『王』であっても基本スタイルは変わらない」
「一誠は既にチームバトルを俺っちらに教えているからか、連携に関しては俺らに任せろ」
と言っている美猴だったが、俺らの仲間となってから模擬戦で連携を見せろと言ったら連携を一切しないヴァーリと美猴だった。なので徹底的に扱いて、連携がどれ程素晴らしいのか教えといたからだ。『王』を取られたらゲームオーバーだとは分かっているし、こちらにはオリジナル駒である『軍師』がいるので、簡単に俺が前に出る事は無いだろう。
「お、やはり一ちゃんに頼んで正解だったか。差し入れと今回のバイト料な」
第三者の声が聞こえる前に、俺は気配だけでアザゼルだと分かっていたので後ろを振り返らないで声をかけた。そんで女子部員お手製のおにぎりを食っていた祐斗とギャスパーだったが、俺は今回のバイト料を数えた後に美猴の分を渡してから互いの財布に入れたのだった。最近バイト料を貰っているからか、俺らの財布はパンパンになる程となっていた。
「建物の影から見ていたが、二人は前よりも速度や索敵能力が上がっているな」
「ええ、一誠君の教えによって無意識にある隙を見つけてくれますし」
「私は主に索敵能力を上げていますが、美猴さんは絶好の相手となりました」
「ま、そう言うと思ったが一ちゃんが『王』なら犠牲があっても、しないよな?」
本来の上級悪魔で『王』をしている場合、ゲームの時に手駒を見捨てる時が必ず起きるが俺らの場合はそれは戦術の中に入れてない。救助も入れてないが、基本的に眷属一人一人に体力や魔力を回復出来るドリンクを持たせている。それに剣魂の能力によっては、ノーダメージで相手を倒してしまう時があるからな。ISもそうだが、あれは究極兵器とも言える。
「俺らは基本的な事は、実戦へ備える事となっている。俺らの仲間に犠牲を使う者は誰一人いない、ゲームはリタイヤ転送があるから死ぬ事は無いが重傷になる程弱くないからな。親愛度が高いからと言っても、ゲームと実戦は同じだとの考えを持っている」
「そう言うと思ったが、一ちゃんは本来前線タイプだ。自分は自分で守れるから、気にしないタイプとも言える。『王』と『軍師』が居る限り、黒神眷属が黒星になるかは今後も分からんかもしれない。なのでこれからもコイツらの鍛錬相手を頼むぜ一ちゃん」
「それに関してはバイト料によって左右されるな、あと俺に用があったんだろ?アザゼル」
「おうそうだ。実はな、黒衣の神皇帝の新商品の試作品が来てな。スポンサーである蒼い翼でもよかったんだが、本人に見せた方が良いと思ってな」
それに関しては前々から聞いていた事だが、冥界のハンバーガーチェーン店とコラボする事となったんでな。お子様用セットを頼むと付いて来る玩具が、今回アザゼルが持ってきた試作品だとな。今回は精巧に出来た黒鐵改と乗り物がセットに付いて来るが、今回は様々な武器を持ったトレーラー付きとなっている。武器を取り替えるとそれぞれの音が鳴るというギミックがある。
「流石だな、俺も一声かけたんだがな」
「やはりそうか、サーゼクスにも見せたら『画期的な玩具だ!』と絶賛だった。俺もこういうの考えるのは得意だが、一ちゃんもだったとはな」
「元々こういう考えでビジネスした事があるんでね、冥界の未来が少しでも明るくなるなら喜んで協力してるぜ」
「朱乃もバラキエルと一緒に共演する話を持ち込んだら、やはりと言うかとても喜んでいた。だが一ちゃんがいない人生だといらないと言っていたからな、まあ一ちゃんが死ぬ場面など思いつかないが精神面で弱い部分を持っている。普段は学園生徒にとっての憧れの的で、二大お姉様として気品がある佇まいをしているがメッキが剥がれたら歳相応の娘だ」
「無論知っているし、俺を好意で見ている事も知っている。まあそうならない為に俺らはどんな敵にだって対応可能にしないといけない。そろそろ俺達は帰らせてもらうよアザゼル。定時で帰るのが条件の一つなのでね、そろそろ帰るぞ美猴」
そう言う事で俺と美猴は帰ってから、バイト料を出納長班に金額を伝えたのだった。そんで俺と美猴は、風呂に入ってから夕食を楽しんでいたがオーディンが来日してから数日が経過していた。
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