ドリトル先生の水族館
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第五幕その十
「あそこにいるよ」
「あっ、あそこになんだ」
「そう、あそこにいるからね」
「ウミガメさん達もいるんだね」
ホワイティはしみじみとした口調になって言うのでいsた。
「この水族館には」
「そうだよ、特にね」
ここで先生がお話に出す生きものはといいますと。
「ほら、ウミガメ君達の中に赤いウミガメ君と青いウミガメ君がいてね」
「アカウミガメ、アオウミガメだね」
トートーが答えました。
「確か」
「そうだよ、そしてもう一種類いるね」
「うん、確かにね」
トートーも頷きます。
「お顔が黒い斑点の大きなウミガメさんがね」
「そうだよ、あれがタイマイ君だよ」
そうだというのです。
「ウミガメ君達の中でも希少な種類なんだ」
「ふうん、そうなんだね」
「この水族館は凄く色々な生きものがいてね」
「タイマイさん達もなんだね」
ガブガブも言います。
「いるんだね」
「そうなんだ、八条学園の水族館や動物園はワシントン条約で保護されている生きもの達を保護してもいるんだ」
「凄い場所なんだね」
「だから動物園にも色々な生きもの達もいるから」
それで、というのです。
「大切な場所なんだ」
「そうなんだね、ただね」
「ただ?」
「いや、何かね」
ガブガブはウミガメさん達だけでなく沢山の亀さん達がいるコーナーも見ました。そしてその他にもです。
それで、です。こう言ったのです。
「怖い亀さんは別にされてるね」
「あっ、ワニガメさん達とかね」
「別のコーナーに個々にされてるね」
チープサイドの家族も気付きました。
「やっぱり暴れたりするから」
「他の亀さん達を襲うから」
「だからなんだね」
「別々にされてるんだね」
「うん、かなり危ないからね」
だからとです、先生もお話します。
「そのことは配慮されてるよ」
「そうなんだね、やっぱり」
「そこはそうしてるんだね」
「何かがあってはいけないから」
「そうしてるんだね」
「そうなんだ、ウミガメ君達や大抵の亀君達にそうした心配はないけれど」
それでもというのです。
「ワニガメ君達はね」
「物凄く怖いからね」
ダブダブもワニガメさん達について言います。
「最近日本にもいるし」
「そうなんだよね、アメリカにいてね」
チーチーもダブダブに応えて言います。
「何故か日本にもいるんだよね」
「そうよね」
「あれどうしてなのかな」
チーチーは腕を組んで首を傾げさせました。
「アメリカにいる生きものが日本に」
「誰かが日本に持ち込んでるんだよ」
先生は皆にこの事情についてお話しました。
「それでいるんだ」
「アライグマ君達と一緒だね」
ここでこう言ったのはジップでした。
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