ドリトル先生の水族館
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第五幕その五
「それも進化なんだよ」
「適合じゃなくて?」
「適合と言ってもいいしね」
「進化と言ってもいい」
「そうなんだ」
「成程、そうなんだね」
「そして進化は止まらないんだ」
先生は皆にこうも言いました。
「それはね」
「今の時点で終わりじゃなくて」
「そこからもなんだ」
「さらに進化していくんだ」
「そうしたものなんだ」
「うん、環境は常に変わるから」
だからだというのです。
「進化もね」
「常になんだね」
「行われているものなんだ」
「そうなんだね」
「そうしたものなんだよ」
こうお話するのでした。
「だから面白くもあるんだ」
「ううん、そうなんだ」
「じゃあ僕達もなんだ」
「常に進化していってる」
「そうなんだね」
「昨日猫君達の種類のことを話したけれど」
先生は昨日のお話も出しました。
「あれもなんだよ」
「進化なんだ」
「色々な種類があるのも」
「そうだったんだ」
「そう、それはジップも同じでね」
「僕も?」
ジップは先生に言われて目を瞬かせて応えました。
「っていうと犬もなんだね」
「そうだよ、例えばダッグスフントはね」
この種類の犬のお話でした。
「胴が長くて足が短いね」
「それが彼等の特徴だね」
「あの犬は元々穴熊狩り用の犬だったんだ」
「穴熊さん達の」
「そう、穴熊君達は細長い穴に住んでいるね」
「その穴に入る為になんだ」
「あの形なんだよ」
胴長短足だというのです。
「彼等はね」
「そうだったんだね」
「そうなるなるように進化させられたんだ」
「させられたにしても」
「そう、進化したんだ」
「そうだったんだ」
「ブルドック君達は闘牛用だね」
先生は今度はこの犬のことをお話します。
「はじまりは」
「うん、そうらしいね」
「牛を噛む時に窒息しない様にね」
「ああしたお口の形なんだ」
「大きさもね」
「そうだったんだ」
「実は怖くない優しい性格の子が多い犬君だけれどね」
ブルドッグは実はそうなのです、お顔は確かに怖いのですが大人しくて優しい子が多い種類の犬なのです。
「ブルドックさん達も」
「そうだったんだよ」
「何か色々だね」
「それにね」
「それに?」
「あとはね」
さらにお話する先生でした。
「猫君にお話を戻すけれど」
「そちらはどうなの?」
「シンガプーラはシンガポールの下水道にいてね」
そこでというのです。
「狭い場所だからあれだけ小さいんだよ」
「狭い場所に適合して」
「それで小さいんだね」
「あの猫さん達は」
「そうなんだね」
「そういうことなんだ。昨日お話したステラーカイギュウもだよ」
このカイギュウさんのお話も出ました。
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