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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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冥界合宿のヘルキャット
  若手悪魔同士での挨拶+年長者×上層部・現四大魔王との会合

あの後、机やシャンデリアが修復してシーグヴァイラも化粧直しを終えたところで互いに挨拶をしていた。

「私は、シーグヴァイラ・アガレス。大公、アガレス家の次期当主です」

シーグヴァイラは、化粧直しをした後こうして挨拶を行っている。各眷属に挨拶するかのようにだったが、リアスはグレモリー眷属、ソーナはシトリー眷属、サイラオーグはバアル眷属で、さっきのヤンキー野郎はグラシャラボラス眷属とか言ってたな。

大公は魔王の次に偉いとか聞いたが、俺には関係ないからパス。会社で言うなら、魔王が社長で大王が副社長で大公が専務辺りとなる。

「ごきげんよう、私はリアス・グレモリー。グレモリー家の次期当主です」

「私はソーナ・シトリー。シトリー家の次期当主です」

リアスとソーナが続けて挨拶をする。主達が席に座り、眷属は主の後方で待機してる感じだ。

「俺はサイラオーグ・バアル。大王、バアル家の次期当主だ」

堂々と自己紹介をするサイラオーグ。まあ、俺も堂々と自己紹介するつもりだけどな。若手悪魔ではナンバー1らしいが、と言うと俺が一番年長者って事なのか?人間であるが中身は神である。先程騒ぎがあったのに、優雅にお茶を飲んでいた優しげの雰囲気の少年も口を開く。

「僕はディオドラ・アスタロト。アスタロト家の次期当主です、皆さんよろしく」

アスタロトと言えば、今のベルゼブブが出た名家だったが生きてるけどな。さっきのヤンキー野郎が現アスモデウスが出た所だったな。

「グラシャラボラス家は先日、御家騒動があったらしくてな。次期当主とされてた者が不慮の事故死をとげたばかりだ。先程のゼファードルは、新たな次期当主の候補という事になる」

サイラオーグが説明してくれた。なるほど、だからあのヤンキー野郎が代わりにやってるって事か。若手悪魔六名揃ったが、どの悪魔眷属は弱そうに見える。グレモリーがルシファー、シトリーがレヴィアタン、アスタロトがベルゼブブ、グラシャラボラスがアスモデウスで大王と大公という訳ね。すると視線がこちらに向けたので、俺は挨拶する事になった。

「俺は兵藤一誠。黒神眷属の『王』であり唯一の人間だ、よろしく頼むよ若手悪魔諸君。ちなみに言っておくが、俺はこの中では一番の年長者だ。三大戦争前から生きていた者だ」

「ほう、つまり前四大魔王様も知っている訳か?」

「そうだサイラオーグ。聖書に記されし神も盟友だった、紹介するがこっちは白龍皇ヴァーリで俺は赤龍帝だ」

「リアスが言っていた事は本当だったんだな、赤と白が宿命同士なのは聞いた事あるが今代はなかなか面白くなりそうだな」

サイラオーグは、今までの歴代赤龍帝と歴代白龍皇の事を言ってたが事実だ。他の若手共も驚いている様子だったな、扉が開かれて使用人が入ってきた。

「皆様、大変長らくお待ちいたしました。皆様がお待ちでございます」

やっと始まる訳か。上層部や偉そうな悪魔がいたら俺が捻り潰してやる、俺が創造神黒鐵って事はリアスと魔王とほとんどの上層部しか知らない事だ。約1割の上層部は知らないと聞いたな。俺達が案内されたのは、異様な雰囲気が漂う場所だった。

かなり高い所に席が置かれており、そこに偉そうな悪魔野郎が座っている。更に上段には、サーゼクス達が座っていた。サーゼクスにセラフォルーとアジュカにファルビウムが座っており、魔王らしい格好をしていた。

更に上段には空席だったが、あそこは俺の席でもある。だが今回は、黒神眷属の『王』として若手悪魔の所にいる。俺達は、悪魔野郎に高い位置から見下ろされていた。正直ムカつくが、リアスを含む若手悪魔が前に出たので俺も前に出た。『王』である者は、前に出て他の眷属悪魔は後ろにいた。暇だったから、他の眷属悪魔を見たら獣娘や元人間の娘もおった。あのヤンキー野郎も頬は腫れていたけどな。

「よく集まってくれた。次世代を担う貴殿らの顔を改めて確認する為、集まってもらった。これは一定周期ごとに行う。若き悪魔を見定める会合でもある」

初老の男性悪魔であるアイツは、俺を知っているからそう言う風に言えるが他の悪魔はどうだろうか?

「早速やってくれたようだが・・・・」

あいつは知らねえな、恐らく俺の事を知らない悪魔だな。ヒゲの男性悪魔で皮肉成分たっぷりと言うが先程の事件だろう、若気の至りかもしれんがアイツに関しては知らん。

「君達七名の内六名は家柄、実力共に申し分のない次世代悪魔だ。だからこそ、デビュー前にお互い競い合い、力を高めてもらおうと思う」

上段にいるサーゼクスがそう言った、って事はいずれリアスとレーティングゲームで戦えと言うのか?俺達の眷属は手加減は一切無用だしな、まあ一番は既に決まっている。

「我々もいずれ『禍の団』との戦に投入されるのですね?」

サイラオーグがそう言う、直球で聞いたサイラオーグであったが、質問の答えはとても意外だった。

「それはまだ分からないが、そこにいる一誠君達の眷属は既に戦闘済みだ。出来るだけ若い悪魔は、投入したくないと思ってる。投入するなら真っ先に一誠君に頼むつもりでいる。これは、四大魔王全員一致している事である」

場所がザワザワしていたが、それはそうだ。俺達は一番戦闘慣れてるし、一番の年長者=大御所が戦った方がいいと思うがサイラオーグは納得出来ていない様子だ。大御所より若い奴の方がいいと言う意見もあったが若い奴は場馴れしていないからか、混乱して対処に遅れるパターンが多い。相手の力量さえも理解していない。

「何故です?若いとはいえ、我らは悪魔の一端を担います。この歳になるまで、先人の方々からご厚意を受け、なお何も出来ないとなれば・・・・」

「サイラオーグ、その勇気は認めよう。しかしそれは無謀な事でもあるし、何よりも成長途中の君達を戦場に送るのは避けたい。出来れば一誠君達黒神眷属のような戦闘に長けているからね。冷静に対処が出来る者は、この中だと一誠君に頼むさ。それに次世代の悪魔を失うのは余りに大きい事なのだよ。理解して欲しいが、君達は君達が思う以上に我々にとっては宝なのだよ。だからこそ、大事に、段階を踏んで成長して欲しいと思っている」

サーゼクスの言葉にサイラオーグも・・・・。

『分かりました』

と一応納得したみたいだが、不満もありそうだ。その後お偉い悪魔で、俺を知らん野郎が今後のゲームについてを語り出した。俺は目を瞑ってその時を待った、サーゼクスが最後に言ったのだった。

「さて、長い話に付き合わせてしまって申し訳なかった。何、私達は若い君達に私達なりの夢や希望を見ているのだよ。それだけは理解してほしい、君達は冥界の宝なのだから」

サーゼクスの言葉に皆聞き入っていた。魔王の言葉だから嘘偽りはないと感じる、まあ基本魔王達は面白い奴らだからな。

「最後にそれぞれの今後の目標を聞かせてもらえないだろうか?」

サーゼクスの問いかけに、最初に答えたのはサイラオーグだった。

「俺は魔王になるのが夢です」

へえ~、サイラオーグは魔王になる夢があるのか。大王なのにその上をいくとでも言うのか、お偉い悪魔も感嘆の息を漏らした。

「大王家から魔王が出るのは、前代未聞だがそれはそれでいい夢ではないか」

「俺が魔王になるしかないと冥界の民が感じれば、そうなるでしょう」

また言い切りやがったな、こいつは。まあいい夢なんじゃないかと俺は思った。

「私はグレモリーの次期当主として生き、そしてレーティングゲームの各大会で優勝する事が近い将来の目標ですわ」

レーティングゲームねえ、正直そんなゲームより実戦経験積んだ方がいいんじゃね?と思った俺であった。その後も若手悪魔達がそれぞれの夢や目標を語ったが、若手悪魔では最後であるソーナが言った。

「冥界にレーティングゲームの学校を建てる事です」

学校ね、確かにそれはいい考えだ。現在冥界にある学校は上級悪魔だけだからな。すると俺の知らないお偉い悪魔は眉根を寄せていた。

「レーティングゲームを学ぶ所ならば、既にあるが」

「それは上級悪魔と、一部の特権階級の悪魔のみしか行く事が許されない学校の事です。私が建てたいのは、下級悪魔・転生悪魔も通える分け隔てのない学舎です」

差別のない学校かー、それはいいなと思いながら他のお偉い悪魔は頷く。俺の知っている悪魔な、しかしその内の5名は高々敷く笑う。

「それは無理な話だ、話にならん傑作だな」

とか。

「なるほど!夢見る乙女という訳ですな!」

とか言ってやがるが、串刺しにしてやろうか?あの悪魔達。

「若いというのはいい!しかし、シトリー家の次期当主ともあろう者がそのような夢を語るとは。ここがデビュー前の顔合わせの場でよかったというものだ」

「私は本気です」

セラフォルーもうんうんと頷いているが、あの5名は罵倒を繰り返す事でそろそろ俺の怒りが出てきたな。夢を語れって言ったのに語ったのにあの悪魔は許さんが、その前にサーゼクスに念話として暴れる許可でももらおうか。

『サーゼクスよ、俺の怒りが頂点となってきたが暴れていい?』

『申し訳ないがそれはしょうがないね。今の冥界がいくら変わりつつあるとしても、上級と下級に転生悪魔とそれらの差別は存在する。あの五名以外の上層部は、一誠君の本当の顔を知っているから黙っていられるのさ』

『グレモリーは情愛が深い悪魔一族であるが、人間や下級悪魔にも差別的な目を向けない事は知っている。それにあの野郎は、まだ言うつもりらしいな』

俺とサーゼクスが念話をしている最中でも冷徹な言葉をあの野郎は言っていた。

「ソーナ・シトリー殿。下級悪魔、転生悪魔は上級悪魔たる主に仕え、才能を見出されるのが常。そのような養成施設を作っては伝統と誇りを重んじる旧家の顔を潰す事となりますぞ?いくら悪魔世界が変革の時期に入っていると言っても変えていいものと悪いものがあります。全く関係の無い、たかが下級悪魔に教えるなどと・・・・」

その一言で黙っていられなくなったのは、匙だった。

「黙って聞いてれば、何でそんなに会長の・・・・ソーナ様の夢をバカにするんスか!?こんなの可笑しいっスよ!叶えられない何て決まった事じゃないですか!俺達は本気何スよ!」

「口を慎め、転生悪魔の若者よ。ソーナ殿、下僕の躾がなってませんな」

偉い悪魔が言うが、正直言って口を慎むのはお前らだと言いたい。そしてソーナは謝辞をしてたが、その反応に納得出来ていないようだったので俺が代わりに匙を下がらせてから言ってやった。

「匙は下がってろ。ここからは俺のターンだし、下級悪魔から創造神黒鐵だとどう反応するかじっくりと見ていろよ?おいテメエ!聞いていれば、罵倒を繰り返しやがって!ここで殺してやろうか?」

「なっ貴様!人間の癖にそんな事を言うなら追放してやろうか?出会え出会え、ここに謀反者がいるぞ!兵士達よ、あの人間を殺せ!」

軍隊が出てきたが、俺を見て回り右をして去って行った。悪魔野郎は、固まったままだったが他のお偉い悪魔達は降りてきて土下座をした。

『申し訳ありません兵藤様!あの5人については、きつく言っておきますので処罰はお止めになって下さい。お願いします!』

俺に向かって土下座をしてきた時は、流石の魔王と若手悪魔達は驚いていた。ただの人間なのにこの待遇は、あり得ないと思っているあの悪魔野郎共。

「いんや俺いや我は許さんぞ、夢を語っておいてその態度。俺の姿を特別に見せてから、その悪魔達を公開処刑しようじゃないか。おい兵士共、そいつらを縛り上げておけ」

『はっ兵藤様!』

縛り上げたお偉い悪魔野郎は、上段から強制的に降ろして兵士達によって縛り上げた。公開処刑と言う言葉で、上層部の悪魔達は土下座しながら申し訳ございませんと言って席に戻っていった。

「今から見る事は誰にも言うんじゃないぞ?そこの若手悪魔共もだ・・・・来い!黒鐵!」

『闇より暗き深淵より出でし―其は、科学の光が落とす影』

今回は、5割5割なので俺は半透明になって後ろに黒鐵改が影から出現した。若手悪魔と縛られた5名は、口を開けたままになっていたが魔王と上層部は拍手をしていた。

「ここで見れるのは、久しぶりと言った事だな。黒鐵様、どうかその5名は私達の法律で裁く事を許可求めます」

『ならんよ、他人の夢を叶えるのが我の役目でもあるのにその夢を罵倒したのだ!我の怒りを買ったのだ、それ相応の万死をさせなければ神としての鉄槌を下さなけれならん事だ。知らなかった事とはいえダメな事はダメだ。さて処刑方法だが、我の元は半透明になってしまった。アーサーに美猴よ、聖剣でその首を跳ねよ。公開処刑の名の下での公開斬首とする!』

アーサーと美猴は頷き、量産型聖剣エクスカリバーを抜いてから擬態の聖剣により刀にして5名の前に立った。

「そ、それはまさか聖剣エクスカリバーでは?何故お前らが持っている?」

サイラオーグがそう言ってきたので俺いや我は言った。

『我ら黒神眷属は、全員量産型聖剣エクスカリバーを所持している。我の眷属になったら、聖剣エクスカリバーを譲渡する事にしている』

「なっ!」

と言っている間に公開斬首刑は終わった、アーサーと美猴は刃についた血を払い鞘に戻した。その後5名の死体は、兵士によって片付けられてから我は影に戻り身体は半透明から元の状態となった。

「ふうー、何か疲れたわ。俺の怒りを買ったのは事実だから、若手悪魔諸君も俺の怒りを買わない事を言っておく。ヴァーリチーム、行くぞ。ここにはもう用はない」

俺は去ろうとしたがサーゼクスに止められた。

「待ってくれ一誠君。まだ話は終えていない、そんなに戦いたいのならゲームをしよう」

「いいねー。流石サーゼクスだ、で?誰と戦えばいいんだ。何なら、グレモリー対シトリー対黒神でいいんじゃねえのか?バトルロワイヤルって奴で」

「そうしようか。元々、近日中にリアスのゲームをする予定だった。アザゼルが、各勢力のレーティングゲームファンを集めてデビュー前の若手の試合を観戦させる名目であったからね。だからこそ、丁度良い名案だと私は思うよ。リアスとソーナと一誠君で、ゲームをしようではないか」

俺らの相手はリアスにソーナか。戦うには少々不足だがまあいい。リアスとソーナは、一度深呼吸し息を整えて俺を見た。そして笑みを見せる。

「公式ではないとはいえ、私にとって初レーティングゲームの相手があなたとリアス何て、運命を感じてしまうわね。リアスと兵藤君」

「競う以上は負けないわ、ソーナに一誠」

早速火花が散っている、俺には火花ではなく殺気を放っていたら目を背けた。

「リアスちゃんとソーナちゃんと一誠ちゃんの試合!うーん☆燃えてきたかも!」

セラフォルーも楽しげにいっていた。

「対戦の日取りは、人間界の時間で八月二十日。それまでは、各自好きに時間を割り振ってくれて構わない。詳細は改めて後日送信する」

サーゼクスの決定によりゲームの日取りが決まった。こりゃ楽しみだが、グレモリーとシトリーが瞬殺されない事を祈るしかない。俺とヴァーリチームに現四大魔王はそう思ったが、黒神眷属は始祖神とも言われる創造神を中心となる眷属だ。悪魔の弱点である聖なる攻撃に、どう対処するか楽しみでしょうがない俺だった。 
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