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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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戦闘校舎のフェニックス
  フェニックス眷属対グレモリー眷属+兵藤一誠(2)

木場の待つ運動場へ移動中の事だったが、本来なら小猫ちゃんがリタイアになるのに結界を張った事でノーダメージとなり『女王』を倒してしまったのは、相手側も驚いただろうな。何しろ俺が倒したし、魔力がほとんど空のはずの朱乃も全回復しているからな。

『ライザー・フェニックス様の「兵士」三名、リタイア』

ほう、木場は一対三で見事勝利したのか。俺の修行メニューで、少しは強くなったようだがこれで相手は八名リタイア。残りはライザーを含めて八名だが、こちらはまだリタイアしていないので残り六名。運動場へ走る腕を突然誰かが掴んだ。俺は臨戦態勢にしたら相手は木場だったので解いた。

「何だお前かよ。びっくりさせやがって」

「そっちは無事なようだけど、朱乃さんの魔力が回復しているのは何故?」

「一誠さんが回復してくれましたわ。これでまた一撃放たれますわよ」

「それより相手の『兵士』をやったのはお前か?」

「まあね。運動場の部室棟は重要ポイントだからか、敵が多くなるのは当たり前だからなのか。偵察用に来た『兵士』だけを集めて一網打尽しようとしたんだけど、あちら側のボスが冷静なようでね。挑発に乗ってこないようだし、僕らの攻撃を見ていたのか犠牲(サクリファイス)好きな戦法を使っているようだ」

「焼き鳥野郎は、自分が不死身だと勘違いしているからな。能力任せな奴程、調子に乗っている野郎だろうな。いくら人数が多いからって犠牲使ってまでの戦法など使わなんよ」

死角になっている体育用具を入れる小屋の物陰から、木場は運動場の様子を窺っていたようだが俺らは喋りながら周辺一帯の気配を探っている。

「それより『女王』を倒すなんて流石だね一誠君」

「まあな。リアスから聞いたのか?」

「うん。誰が倒したのか気になってね」

「・・・・敵がいますがどうしますか?こちらはまだ撃破されてませんから、余裕ですけど油断は大敵です」

「俺の使い魔情報からだと『騎士』『戦車』『僧侶』が、一名ずつだそうだ。残りの『兵士』はどこかにいるらしいかは知らん」

「・・・・流石に凄い厳重ですね」

「まあそれだけ警戒されているのさ、こちらからの侵入をな。ただでさえ体育館を消し飛ばされた訳だから、こちらに力も集中するよ」

どうしたものか。目ぼしいと思われた二つの侵入ルートで、体育館からのルートと新校舎裏手の運動場からのルート。片方はリアスの作戦により消し飛ばした。守備する所は運動場のみとなったが、人数はここに来て集中しているようだ。

前線で『女王』が来たのは予想外だったが、あちらも予想外なのだろうな。俺が倒してしまったし、今の所全員無事だ。ライザー側の下僕ら全員は、この面子で倒せると思うがライザー本人はどうなるかだな。そこら辺になったら、俺は見守る事しか出来ない。

「一誠君、もしかして緊張しているのかい?」

「久しぶりの戦闘だから、緊張しているのさ。お前はどうなんだよ?」

木場の手を握ったら震えていた。木場は戦闘に関してはいいが、ゲームは初。震えるのは分かる。

「一誠君は戦闘は久しぶりって事もそうだと言うけど、僕も戦闘経験豊富だと思っているよ。レーティングゲームに参加するのは初めてだけど、悪魔同士の本気での戦い。一誠君は人間だけど、今回が特例だとしても本気だという事は変わらない。いずれ僕達は、否応無しに悪魔同士の競技に参加していくと思う。一誠君は、どうなるかは分からないけどこれがそのファーストゲーム。油断も隙も見せられないけど、これは部長の眷属悪魔として全てをぶつけ合う勝負何だと思うよ。お互い強くなろうよ一誠君」

「俺はレーティングゲームは出た事ないが、ゲストとして出場したがその時は全勝だった。だが安心しろ、俺がいる限りお前達を守ってやるよ。ただしライザー本人が出てきたら、俺は見守る事しか出来ない」

「それはあの時言っていた特別ルールですか?」

「ああ。俺が本気になるとこのフィールドごと滅ぶ可能性があるからな」

その時、勇んだ女性の大声が聞こえてくる。

「私はライザー様に仕える『騎士』カーラマイン!こそこそと腹の探り合いをするのも飽きた。リアス・グレモリーの『騎士』よ、いざ尋常に剣を交えようではないか!」

野球部のグラウンド。その中心で甲冑を装備した女性が堂々と立っている。何つー豪胆な女性騎士だ!陰から狙い撃ちされても文句言えん。

「名乗られてしまったら『騎士』として、剣士として隠れている訳にもいかないか」

そう呟くと、用具小屋から出て行ってしまったのでしょうがないから、俺達も木場のあとを追って真正面から出て行く。

「僕はリアス・グレモリー様の眷属、『騎士』木場祐斗」

「同じく私は『女王』姫島朱乃」

「・・・・私は『戦車』塔上小猫」

「俺の名前は兵藤一誠。この中で唯一の人間だ」

女騎士は、それを聞き嬉しそうに口の端を吊り上げた。

「リアス・グレモリーの眷属悪魔に、お前達のような戦士がいた事を嬉しく思うぞ。堂々と真正面から出てくるなど、正気の沙汰ではないからな。それより一つ聞きたいが『女王』を倒したのは誰だ?この私が相手になってやる」

「それなら俺が倒したぞ」

「嘘をつけ。ただの人間が、我らの『女王』を倒せるはずがない!嘘をついたお前から切り刻んでやろう」

おいおい、本当の事何だけど。面倒だから木場にやらせるか。

「木場、アイツはお前がやれ。俺はそこの仮面女である『戦車』をやるよ」

「ああいいよ。そこの『戦車』は任せたよ」

仮面女は、格闘系だったから俺は近接にて臨戦態勢に入った。朱乃と小猫ちゃんは静観していたし、その隣にいた僧侶は戦わない。

「おい。アイツは戦わないのか?」

「気にしなくていいぞ。あの子は特殊なのでな、今回の戦いもほとんど観戦だけさ」

「どういう事だ?」

「彼女は、・・・・いやあの御方はレイヴェル・フェニックス。ライザー様の妹君だ。特別な方法でライザー様の眷属悪魔とされているが、実の妹君だ」

へえ、そうなのか。俺は仮面女と戦いながら木場の戦いを見ていたが、まさか焼き鳥野郎の妹までもが眷属悪魔としているのか?

「ライザー様曰く『妹をハーレムに入れる事は世間的にも意義がある。ほら近親相姦っての?憧れたり、羨ましがる者は多いじゃん?まあ俺は妹萌えじゃないから形として眷属悪魔って事で』だそうだ」

「あの焼き鳥野郎はホントの変態バカ野郎だな、まあいいか。妹をハーレムに入れる事自体、思考回路の可笑しい奴だとあとで奴に言っといてくれない?」

「その時は私が負けた時にでも言っておこうか」

俺とイザベラとの会話をしているが、朱乃と小猫ちゃんは側で見ているが実際は最低な『王』とでも思ってるんじゃねえの。

「私としてはそこの人間からやりたいがまあいいだろう。リアス・グレモリーの『騎士』よ、正々堂々と戦おうではないか」

「そうしてもらうと助かるよ。さてやろうか。カーラマイン!」

剣を鞘から抜き放つカーラマイン。木場も銀光を煌めかせながら剣を抜き身にしていく。

「『騎士』同士の戦い・・・・待ち望んでいたよ。個人的には尋常じゃない斬り合いを演じたいね」

木場の攻撃的な物言い。木場が生き生きとした笑みを浮かべて喋っていた。

「よく言った!リアス・グレモリーの『騎士』よッ!」

カーラマインが、踊るように斬撃を繰り返していた。火花を散らし、剣と剣がぶつかり合う!お互い『騎士』の所為か、動きが神速のようだが俺にはゆっくり見える。肉眼で追い付けない剣戟二人は、高速で消えたり鍔迫り合いでの繰り返しになっていた。俺は仮面女と戦っていたが、正直弱いとも思える程で欠伸が出るくらいだ。

「暇そうだが私の戦いは暇か?」

「欠伸が出る程暇だ。しばらくあっちの観戦するか?」

俺はそう言ったらレイヴェルも呆れながら文句を言う。

「全く、頭の中まで剣剣剣で塗り潰された者同士、泥臭くて堪りませんわ。カーラマインったら『兵士』を犠牲(サクリファイス)にする時も渋い顔していましたし、主である『王』の戦略がお嫌いなのかしら?しかも折角可愛い子を見つけたと思ったら、そちらも剣バカだ何てついてませんわ」

レイヴェルと言った妹は、文句を言いながら座っていた。西欧のお姫様みたいなドレスを着込んでいるが、頭の両側にドリルみたいな縦ロールだった。まるで華琳みたいだな。と考えていたら頬をかすめたので、イザベラの戦いに集中する事にした。

「ではそろそろ決めるぞ。人間よ」

ボクシングみたいに左右から拳が来るが、俺は紙一重に避けてはイザベラの頬の向ってストレートパンチしたが躱された。

「危ない危ない。結構やるな人間よ、お前の名を聞いてから葬ろうか」

「随分と余裕そうに見えるから言っとくが、俺の名は兵藤一誠だ」

名乗った瞬間に再開してから、俺はずっと腕を交差してクロスガードをしていた。最大の防御で、どんどん受けて食らい続けてたが俺は蹴りを一発入れてから一歩後退。そしたら『戦車』イザベラが笑みを見せた。

「正直侮っていたぞ。私の攻撃を受け続けても傷一つないとは、正直蹴りが入った時点で勝負は決まったと思ったが体力が凄まじいな」

「それはそうだろう。毎朝と夜に鍛錬しているんだ。体力については一番だと思っているからさ、そろそろこっちのギアを上がるとしようか」

その時ブゥン!と風を切る音が聞こえたので、木場の方を見たら木場の闇の剣が霧散していた。光喰剣(ホーリー・イレイザー)の刀身が闇に包まれた。光を食らう剣だが、カーラマインの攻撃で闇の刀身が一度消し飛ばされたみたいだ。

「残念だが、私に貴様の神器は通用しない」

カーラマインの剣は炎に包まれているから、どうやら炎の剣だな。あれで光喰剣がやられたらしいが、木場は臆した様子を見せず不敵な笑みを浮かべる。

「では僕もこう返そうかな。残念だね。僕の神器はこれで全てではないんだ」

「何?戯言を。グレモリー家の『騎士』よ、見苦しさは剣士としての本質を曇らせて・・・・」

「・・・・凍えよ」

木場がそう言うと刀身を無くした剣に何かが集まっていくが、冷気が辺りに漂っているようだ。少し寒気がしてきたが、木場の剣は凍っていく。氷が積み重なっていき、刀身を形作った。氷が割れる音と共に、木場の得物が氷の剣と化した。

「炎凍剣(フレイム・デリケート)・・・・この剣の前では、如何なる炎も消え失せる」

この場にいる俺以外の全員が驚愕の表情を浮かべていたが、当然だな。木場の神器は魔剣創造と書いてソード・バースと読むが、全属性の魔剣を創造可能だ。創造した剣の強度はオリジナルの魔剣に及ばないが、今の木場ならそれに劣らずに倒せるだろうな。奴は神器を複数所持者だと勘違いしているから、隙が生まれている。

「バ、バカな!神器を二つも有するというのか!?」

炎の剣を横薙ぎに放つカーラマインは、焦りで包まれていた。木場の剣に触れた途端、カーラマインの剣が冷えて固まっていき得物が折れた。しかし彼女は攻撃の手を休めないので、長剣を早々に捨てると腰に携えていた短剣を抜き放った。それを天にかざして叫ぶ。

「我ら誇り高きフェニックス眷属は炎と風を司る!受けよ!炎の旋風を!」

カーラマインと木場を中心にして、野球グラウンドに炎の渦が巻き起こる。熱風だが、俺にとっては常温だな。

「カーラマインめ。味方が近くにいる事を忘れているのか!」

旋風から顔を守る為に腕でガードをするイザベラが毒づくが、熱風を受けて木場の氷の剣が溶け出した。

「なるほど、熱波で僕らを蒸し焼きにするつもりか・・・・だけど」

木場は刀身が融けて無くなった剣を前に突き出した。そして力強い言葉を言う。

「・・・・止まれ」

豪快な音を立てていた旋風が、木場の剣の方に吸い込まれている。数秒で、熱風は止んでグラウンドは静まり返った。

「風凪剣(リプレツション・カーム)一度の戦闘で二本以上も魔剣を出したのは久しぶりだよ」

木場の持つ剣の刀身には、円状の特殊な刃が生えていた。円の中心は、まるでブラックホールみたいな渦ができていた。

「・・・・複数の神器。神器所有者から得物を奪い、自分の物にしている後天的な神器所有者か?」

カーラマインの質問に木場は首を横に降る。

「僕は複数の神器を有してもいないし、後天的な神器所有者でもない。・・・・創ったのさ」

「創る・・・・だと?」

「そう『魔剣創造(ソード・バース)』は任意で魔剣を創り出せる。それが僕の持っている神器の本当の能力であり名称だ」

木場が地面に掌を向けると、グラウンドから複数の剣が勢いよく飛び出して来た。色んな形状の剣に刀身も全て違うようだ。カーラマインは避けながら、木場に吶喊していたら俺はイザベラとの戦いに戻った。奴はボクシングのように殴ってくるが正直弱い、小猫ちゃんより弱いと思った瞬間、力を籠めてイザベラの腹を殴った。

彼女は吹っ飛びながらも、態勢を整えようとしていたが空中からの踵落としで決まった。イザベラは地面に落ちて少し陥没後、消えたと同時に木場も一撃を放ってカーラマインは光となり消えた。本来なら会話がここであるはずのイベント会話をスルーしてしまった事が、唯一の痛手かな?

『ライザー・フェニックス様の「騎士」一名「戦車」一名、リタイア』

あと少しで、俺達の勝ちだがまだ油断は出来ない。かなり体力は使ったが、まだまだと思いながら俺は小猫ちゃんや朱乃と木場にハイタッチした。

「流石ですわ、一誠さん。『女王』を倒しただけはありますわね」

「そういえばカーラマインを倒す前に、会話をしていたようだが何て言ってたんだ?」

「まさしく瞬殺だね。僕もまだまだだけど、ああその事か。一誠君は戦闘中で気付いてなかったけど、戦闘前に隠し持っていたボイスレコーダーが役に立ったね」

「・・・・流石一誠先輩です」

俺達はハイタッチしてから、ボイスレコーダーに入っていたのを再生していた。

『しかし、魔剣使い・・・・数奇な者だ。私は特殊な剣を使う剣士と戦い合う運命なのかもしれない』

『へぇ、僕以外の魔剣使いでもいたのかな?』

『いや、魔剣ではない。・・・・聖剣だ』

その一言で何か木場の気配がガラリと変わったのは、その所為かと思いながら聞いていると冷淡な光を瞳に乗せて低い声音で聞いた。

『その聖剣使いについて訊かせてもらおうか』

『ほう、どうやらあの剣士は貴様と縁があるのか。だが、剣士同士、言葉で応じるのも不粋。剣にて応えよう!』

『・・・・そうかい。・・・・口が動ければ、瀕死でも問題ないか』

なるほど、二人の間で殺気が立ち込めたのは木場で言う禁句を言ったのかもしれんな。そんでボイスレコーダーを再び録音モードとして隠し持つと『兵士』『僧侶』『騎士』が集まってきた。

「あれ?イザベラ姉さんとカーラマインは?」

「まさかやられちゃったの?」

続々と集まるライザーの下僕少女達、残りの下僕悪魔が全員集合した様子だった。俺達はしばらく休憩していたが、結界張っているから外にいる奴らに攻撃されても問題はない。俺は空間から、お茶セットを出して皆にお茶を出しながら作戦を考えていた。

「なあ朱乃。これからどうする?リアスは今頃あそこに行っているんだろう?」

「そうですわね。ここにいる下僕さん達を倒してからだと、魔力を消費しますけど一誠さんが回復してくれるならやりますわよ」

「・・・・敵がいるなら叩き出すだけです」

「そうだね。しばらく僕達は休憩させてもらうよ。このお茶美味しいね・・・・おや?外から何か言っているようだけど」

外を見ると、レイヴェル・フェニックスが何かを言っていたので結界を解除して聞いてやった。

「何か用か?」

「ライザー様がね、貴方の所のお姫様と一騎打ちするんですって。ほら」

女の子が天高くどこかを指差す。追うように視線を向けると、新校舎も屋上に炎の翼を羽ばたせる人影と黒い翼を羽ばたせる人影が見えたが、あれはライザーとリアスだな。

『一誠さん!聞こえますか?』

「聞こえるが、状況は理解した。俺達がそっちに行くまで何とか持たせろ」

通信機器を切った後、皆は臨戦態勢に入った。ライザーの妹が、嫌味な笑みを浮かべて話しかけた。

「お兄様ったら、リアス様が意外に善戦するものだから高揚したのかしらね。普通に戦えば私達の勝利ですもの、情けを与えたのでしょう。このままでは、対峙する前にやられてしまいそうですし」

「ほう。だがこの面子で、お前達は勝てると言いたいのか妹さんよ」

「まだやる気ですか?いいでしょう。御望み通りにしてやりますわ」

ライザーの妹が指をパチンと鳴らすと、下僕悪魔が俺達を囲んだ。

「シーリスはそこにいる騎士を、他の『兵士』はそこの男をやってしまいな」

「遅いぜ。妹さんよ!」

俺は神速になってそこにいた『兵士』全員を斬り倒した後、ライザーの妹を突き刺した。

「グハッ」

『レイヴェル様、この!』

「そうはさせませんわ。ハッ!」

俺の所へ来た『騎士』のシーリスって言った奴は、朱乃の雷の餌食になった。もう一人の『僧侶』は木場に斬り倒されていた。

『ライザー・フェニックス様の「兵士」二名「騎士」一名「僧侶」二名、リタイア』

「よし、あとはライザーだけだ!」

とりあえずライザー以外のは倒したが、ここからは見守るだけだ。校舎の屋根上に居るライザーとリアス達がまだ戦っていたが防戦一方なようだ。リアスがライザーに攻撃してもすぐ再生できるようだ。流石はフェニックスだな。

「一誠さん、どうしますか?私達はこのまま校舎に行くか一騎打ちを見守るかどちらになさいます?」

「俺はライザーと戦闘不可だが見守る事は出来る。空から直接行くか地上から行くかどっちがいい?」

「僕は空からの方がいいと思うけど、一誠君は空飛べないけどどうしようか?」

「なら私が運びますわ。回復してくれたお礼に」

「そんじゃさっさと行くか。朱乃頼んだ」

俺は朱乃におんぶされて、羽を出して空を飛んだ。小猫ちゃんや木場も空を飛んで、リアスがいる屋根上に着いた。ついでに本当なら俺も飛べるが、今の所タダの人間となっているので風術や重力制御で飛ぶと人間とは思えないと言われるのが嫌なだけだしな。

「リアス、戦況はどうだ?」

「一誠。それに朱乃、祐斗、小猫も皆無事だったようね。それより何で朱乃におんぶされてるのかしら一誠?」

「しょうがないだろう。空飛べないからな」

リアスは服が破れてたが魔力はまだありそうだ、きっとアーシアが回復してくれたんだろう。俺は朱乃から離れてライザーに言った。

「ようライザー。十日ぶりだが、お前の『女王』倒したの俺だからな」

「やはり貴様だったか。俺の『女王』を倒したのは、雷の巫女だと思ったがまさか人間に倒されるとは信じられない。だがこっからはお前は介入出来ないだろう」

「ええそうよ。ここからは私達グレモリー眷属の力を見せてあげましょう」

木場は炎凍剣を創って構えた。突撃してライザーに一撃を与えたが、すぐに再生してしまうようだな。俺なら神クラスの攻撃可能だが、朱乃はまだ力を溜めていたので小猫ちゃんが前に出て次々と拳を繰り出した。ライザーはあえて受けていたが最後の一撃で少し後退した。

「・・・・えい」

「グハァァァァァァァァ」

いい一撃だが仙術を使っていない戦法であるが、いつか使うだろうな。その後ライザーが、炎のパンチで小猫ちゃんに喰らわせたら制服が燃えてそのまま光になって消えた。

『リアス・グレモリー様の「戦車」一名、リタイア』

小猫ちゃんがリタイア後、木場が吶喊したらしいが火炎放射で光になって消えた。

『リアス・グレモリー様の「騎士」一名、リタイア』

「朱乃、貴女の最大の一撃を放ちなさい」

「畏まりましたわ部長」

ライザーの真上に、魔法陣が上がって最大限の雷をライザーに与えた。黒こげになったライザーだったが、すぐに再生して火の鳥となって吶喊して光になって消えた。

『リアス・グレモリー様の「女王」一名、リタイア』

「さて、あとは君だけだリアス。投了(リザイン)しろ。そうすればダメージ無しになるぞ」

「私にはまだアーシアがいるわ。それに私の下僕達が時間稼ぎしてくれたお蔭で魔力は回復完了した」

「クッ、だったら俺の最大の火力を食らえー」

ライザーとリアスの魔力弾で放ち合ったが、結果はリアスの負けとなった。

『リアス・グレモリー様がリタイア致しました。よってこの戦いは、ライザー・フェニックス様の勝ちでございます』 
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