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陸軍兵士が誤って海軍鎮守府に移籍させられてしまったようです

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新たな貸出兵!?

 
前書き
どうも皆さまこんばんは夜桜デビルです。更新の方遅くなってしまい申し訳ありません。(書きたいことは沢山あるのにそれを文章に表せない…悔しい!!)っとそれは置いておくとして、今回は前回の終わりに司令官に呼び出されたところから始まります。タイトルからお察しだと思いますがこの司令官に呼び出されたことによって新たな貸出兵が…っとこれ以上はネタバレになってしまいすね!この続きは本編の方で確認してみてください。それではどうぞ! 

 
「…暗闇です」

「お、来たな。入ってくれ」

無線を受けて早足で来たのもあるだろうものの二分程で司令室に到着さした。すぐ様ドアをノック、返答が返ってきたのを確認し中へ入る

「失礼します」

「失礼します~」

「何度も言うがノックなんてしなくていいぞ。返答するのがめんどくせぇ」

「相変わらず面倒くさがりですね兄さん」

「めんどくせぇもんはめんどくせぇんだから仕方ねぇだろ。そこにかけてくれ」

「…それで僕達をここに呼んだのは依頼~?」

指で示されたソファに腰を下ろし兄貴と対面する。この兄貴、昔からとてつもなく面倒くさがりで興味のある事にしか全力を尽くさない。しかし全力さえ出せばあらゆる事を完璧にこなす。まぁ全力を出さなくてもこの男は大抵のことはこなしてしまうのだが。

「っとそうだった。…艦娘達からの要望でお前達貸出兵の実力を見てみたいそうだ」

「…実力を見せるのは構わないが何を見せればいい?射撃か?回避か?」

「…艦娘達との模擬戦闘だ。理由は射撃も回避もいっぺんに見れるからだそうだ」

「それは僕もいいと思うよ〜。どちらも戦闘には欠かせないし~」

「ただ、問題なのが海上戦って事と使う弾が実弾ってことだ」

「実弾?それは兄貴が提示したのか?」

「んや、俺も驚いてるところだ。いつもやらせてる模擬戦闘はペイント弾しか使用させてない。いつもはこんな提示はしてこないんだがな」

「多分本気で僕達の実力を見たいんだと思うよ~?実弾とペイント弾じゃやっぱり緊張感が違うから」

「確かにペイント弾なら当たっても死ぬことがないから気は楽になるな」

李悠のいうことはこの話の的を射ている。艦娘達が知りたがっているのは俺達の実力、それを知るにはやはり実弾での本気の殺し合いしかない。

「んで、どうする?」

「受けさせてもらうさ。貸出兵は与えられた任務に背けないからな」

「僕もやるよ~貸出兵に喧嘩を売ったらどうなるか教えてあげないといけないないからね」

「お〜怖い怖い。んならそう連絡しておくぞ。詳しいことが決まったらまた無線に連絡するでいいな?」

「あぁ、それでいい。っと言い忘れてたことが一つあった」

「んぁ?何だ?」

「やるからには徹底的にやる。誰が死んでも恨むなよ?兄貴」

「はは、言うようになったなお前も」

嫌味ったらしい笑顔を見せてやると兄貴も笑顔を見せる司令室を後にする。これだけで俺達には何が言いたいか伝わる



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「連絡があるまでどうしようか〜?」

「ん?あぁ、工廠に行く予定だ」

「あ~そう言えばまだ対人用の武器しか持ってなかったね〜」

「準備は戦いの基本だからな。優も工廠にいるみたいだし丁度いいだろ?」

「そうだね。対人用から対物用に改造するのにどれくらい時間がかかるのかも知りたいしね」

「あら?貴方達見ない顔ね?新しく配属された方かしら?」

次に向かう場所を話し合っていると後ろから声をかけられる。振り向くと大人びた女性が少し困った顔をしてこちらを見ていた。

「はい、つい先程こちらに配属された暗闇と言います」

「僕は李悠だよ~君の名前は?」

「私は赤城。そのピアス…貴方達は貸出兵の方達?」

「はい。こちらの司令官さんから長期滞在依頼と言うことでしばらく配属と言うことになりましたのでこれからお願いします赤城さん」

「よろしくね~赤城ちゃん」

「えぇこちらこそよろしくね。「赤城さん、行きますよ」あ、御免なさいそれじゃあ私は行くわね」

にっこりと赤城は笑顔を残し少し離れたところに立っている女性の元へと小走りで向かっていった。

「さて、工廠に向かうぞ。早めに武器の改造と調達をしなきゃならないからな」

「そうだね。急ごうか~」



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「ん?…おぉ暗闇に李悠じゃねぇか。司令官との話は終わったのか?」

「その事で少し話があるんだがいいか?」

「おぉ、いいがどした?」

「…鎮守府ここの艦娘達と模擬戦闘をすることになったんだが生憎手持ちの武器は全部対人用の武器で対物用の武器がないんだ」

「成程模擬戦闘に備えて対物用の武器を探しに来たってことだな」

工廠に着くと俺達に気づいた優が声をかけてくる。取り敢えず司令官に伝えられた模擬戦闘について説明しておく。

「それもあるんだけど〜これを対物用に改造できるかも聞きに来たんだよ~」

「ん?こいつはレミントンとスコーピオンか。ちょっと見せてもらうな」

李悠が取り出したのは俺達が長年使っている銃。優は俺達に断りを入れてから何かを調べ始めた。前に俺達も多少の知識があると言ったが今何を調べているのかは全くわからない。

「…よし、確認終わりあんがとな。結論から言えば改造はできるが多少時間がかかる。それと部品が全くと言ってないからどうしようもねぇな」

「大体の予想はついてるのか?」

「徹夜でやるにしても一日は余裕でかかっちまう。それに部品を作る工具はあるんだが改造に必要な資材がねぇ」

「一日だな。資材は俺たちが取りに行くから問題はない李悠」

「兄さんからの許可はもう貰ったよ~」

「流石は貸出兵行動が早えな。んじゃ、俺は工廠長に話つけてくるぜ」

「頼んだぞ」

「おうよ!」

ニカッと笑みを残し優は工廠の奥へと歩いて行った。さて改造に必要な時間は約一日、資材調達も李悠のお陰で兄貴からの許可も出た。

「さ、行くぞ李悠」

「うん。面倒なことは早めに終わらせておいた方がいいもんね~」


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「ここから一番近いのは…鎌倉市の陸軍基地か」

「鎌倉市か~聞いたことないよ~」

「俺もだ…」

大本営から送ってもらったこの辺りのマップを見てつぶやく。いろいろな基地やらに配属されてきたが横須賀辺りには初めて来た。そのため全くこの辺りの地形を知らない。

「取り敢えず道なりに行ってみるか…」

「そうだね~分からなくなったら誰かに聞けばいいしね~。はいメット、ガソリン勿体無いから後ろ乗っていいよ〜」

「お前の運転荒いし色々と面倒がおこるから正直嫌なんだが…まぁいいかっしょ」

行く道を決め、大型の軍事バイクに跨がる。先程言ったように李悠は少し運転が荒い。一般道では基本百キロで走りそのスピードでカーブを曲がるし赤信号は思いっきり無視、その上クラクションを鳴らした車はその車の前で止まり運転手を無理矢理引きずり出し殴打した後車を半壊させ立ち去る始末。これで何度警察に追われたか…まぁ、貸出兵であることと大本営の権力のおかげで何とかなってるからいいんだが。

「さ、行くよ~」

「あんまりスピード出すなyおわ!?」



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「ん?あれって街かな?」

「丁度いい鎌倉市の場所を聞くついでに少し買出しするぞ。煙草とオイルを買い足したい」

「オッケーじゃあ飛ば「これ以上スピードは出すなよ?めんどう事は勘弁だからな」あはは冗談だよ」

鎮守府を出て一時間程少し離れた先に街らしきものが見えてきた。ちょうどオイルライターのオイルと煙草が切れかけているので道を聞くついでに購入するとしよう


「へぇ〜結構大きい街みたいだね~。凄い未来にありそうなものもチラホラ見えるし〜」

「人間を戦艦と戦える程の兵器に作り変えられるんだこれくらいのことは朝飯前なんだろ」

必要なものを買い終わり、鎌倉市の陸軍基地の情報を得る為街を歩く。辺りを見渡すと李悠の言った通り未来にありそうなものがちらほらと見受けられる。艦娘と言う戦艦とも渡り合える程の兵器を作り上げているんだそんなものがちらほらとあっても別段不思議ではないだろう

「取り敢えず、手当り次第に話を聞いてみるぞ。有力な情報は無線で連絡、情報を頼りにすぐ向かうぞ」

「了解~それじゃまた後でね~」

「あぁ。…さて、俺も行くか」

二手に分かれ手当り次第に情報を集めることにした。一先ず場所さえ分かれば後はどうにでもなるからな


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「(…李悠、鎌倉市にある陸軍基地の場所が分かった。バイクを止めた場所まで来てくれ俺も今向かってる」

「流石早いね〜了解、すぐ向かうね~」

数分かけ街を歩く人々に話しを聞いたあと李悠に無線を入れる。話を聞いた所北西の方角へ道なりに向かえば着くそうだ。何故こんなに急いでいるかというと情報収集中に兄貴から無線が入り艦娘との模擬戦闘の日程が三日後に決定されたからだ。その為早めに資材を集め優に対物用の武器を製造してもらわなければならなくなったんだ。


「(…なんか揉めてんな)」

バイクを止めた街の入口近くに着くと何かを囲むようにして柄の悪い男共が溜まっているのが見える。しかも何かに怒鳴り声を上げゲラゲラと笑っている。

「ちょっと悪いが退いてもらえるか」

「あん?なんだテメェ」

「…お前らが囲んでるバイクは俺のなんだ。急いでるから早く退いてくれ」

「はぁ?お前のバイクだ?悪いが今をもってこのバイクは俺のものになったんだ。残念だったな」

ゲハゲハとリーダーらしき男が高笑いすると周りの男共も気持ち悪い声で笑い出した。

「…待たせて悪かったな李悠。お詫びにこれをやるよ」

「ん?あ、葉巻(シガー)だ〜ありがとう暗闇~」

「おい!テメェら嘗めてんのか!俺の話を無視するなんていい度胸してんじゃねぇか!」

「…ふぅ、やっぱりこれだねこれ。紙巻じゃ物足りなかったんだ〜」

葉巻(シガー)もいいが俺は煙管の方が好みだな。はぁ…持ってこればよかったか…」

懐から最後の煙草を取り出し火を着ける。李悠に手渡したのは李悠が好んでいた葉巻(シガー)。早くも渡した葉巻(シガー)に火を着けて吸い始めている。まぁ、話を聞いて回ったんだこれくらいの休憩はしてもいいだろう

「くそが!とことん嘗めてくれてんじゃねぇか!ブチ殺すぞおら!」

「はーいスト〜ップ。一歩でも動いたら〜動いた奴全員脳天ブチ抜くからね?」

今にも殴りかかろうとする男に李悠が銃口を向ける。おいおい…面倒事は勘弁だって言ったばかりだぞ?

「軽率な態度をとるのはやめておけ死ぬぞ?」

「っち!どうせ脅した撃てやしねぇ。行くぞ野郎ども」

「はーい動いた」

ズガンっと鈍い音が響き次に何かが倒れる音が続く。李悠がコルトでリーダーらしき男の脳天を打ち抜いたのだ。この男は李悠の行動勘違いしていた。貸出兵は依頼の進行を邪魔する人間を殺すことを躊躇わない。李悠はその貸出兵の副部隊長だ撃たない訳がない

「ほ、ホントに撃ちやがった!?」

「ヤベェ!逃げるぞ」

「あ、また動いたね」

本当に撃つと思っていなかった二人は逃げるために後退りしてしまった。その行動を李悠が見逃す筈はなく続け様に発砲音が響き渡る。馬鹿な奴らだ李悠は動くなと言ったにも関わらず仲間が殺られたことに動揺し動いた。本当に威勢がいいだけの奴らだったな

「おい、さっき面倒事は勘弁だと言ったばかりだろうが」

「あはは~ごめんごめん。こういう威勢だけで根性がない奴を見ると殺したくなっちゃって〜」

「だからってホントに殺す奴がいるか」

「いいのいいの~コイツら依頼進行の邪魔だったんだから〜。さ、こんな奴らはほって置いて早い所その陸軍基地に向かおうよ~」

「横須賀ここではあんま貸出兵は知られてないだろうから次からは軽率な行動は慎めよ?」

「は〜い」

反省したようには見えない笑顔と口調だが、これは仕方のないことだろう。俺も李悠も体が反射的に動いてしまうのだ。これも貸出兵の性なのかもな

「何してるの~置いてっちゃうよ〜?」

「悪い少し考え事してた。…しょっと」

ニコニコと笑顔を向ける李悠に謝り急いでバイクに跨る。ここからその陸軍基地まで何十キロもあるから置いていかれたら洒落にならない。

「それじゃ~行くよ〜」

「だからそんなにスピードを出すなっておわ!」



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「ようやく着いたね〜」

「あ〜尻が痛い…」

街を出て数時間既に日が沈みかけてきた頃ようやくお目当ての陸軍基地に到着した。長時間の移動はよくするがやはり慣れない

「それじゃ早い所材料を貰いに行こうか」

「そうだな」

「そこの者止まれ!」

「ん?」

基地内に入ろうとした瞬間静止の声が聞こえ、足を止める。声のした方に視線を動かすと若い軍人服の男がこちらに走って来ていた

「この鎌倉南陸軍基地に何のようだ」

「あ~見張り役の軍人か。入れてもらえないようだったら悪いんだがここの中尉か大尉を呼んでもらえるか?話があるんだ」

「見ず知らずの人間の為に中尉殿と大尉殿を呼ぶ必要は無い!お引き取り願う」

「見てわかるかわからないけどこれでどう?」

若いわりに根性は据わっているようで見知らぬ俺達に対して一歩も引かない。だが、話を聞いてもらえなければここに来た意味がなくなる。説得する為話しだそうと口を開ける前に李悠がピアスを開けている左耳を若い軍人に見せる。

「そ、それは貸出兵殿が付けているピアス!軽率な態度失礼しました」

「いや、名乗らなかった俺達にも非はある。頭を上げてくれ。それで中尉たちは呼んでもらえるか?」

「直ちに確認します。…こちら…」

俺達に返事を返した後、若い軍人は無線を利用し確認を取り始めた。態度の切り替えも行動も中々に早い奴だな

「大変お待たせいたしました。中に通せとのことです。外に案内の者がいますので案内に従ってください」

「ごめんね〜仕事の邪魔しちゃって~」

「いえ、これも私の仕事ですので!」

「さ、行くぞ李悠」


敬礼して俺達を見送る若い軍人に苦笑いしながら基地内に歩を進める。親米は大変だな



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「…失礼します」

「失礼します〜」

「おぉ、お前らが貸出兵か」

案内の軍人に連れられ中尉のいる応接間に通された。ノックをし部屋へと入ると少し老けた男がソファに腰掛け、その後ろに秘書であろう女性が立っていた

「大本営-陸軍特別貸出部隊-部隊長の暗闇と言います。お初にお目にかかります中尉殿」

「大本営-陸軍貸特別出部隊-副部隊長の李悠です~」

「もっと崩していいぞ。堅苦しいのは苦手なんだ。それでうちの陸軍基地に来た理由を聞こう」

「単刀直入に申し上げますと資材の方を少し分けてもらいに来ました」

「もちろんそれ相応の金銭はお支払いします〜」

「ふむ、資材か…ちなみにどれくらい必要なんだ?」

「そうですね…鉄を数tとアルミ、スカンジウム合金、チタン、スチールも二t程頂きたいところです」

「ふむ、金属類は確か大量にあった筈だ、その量で問題ない。それでその資材をいくらで買い取ってもらえるんだ?」

「そうですね…相場的には一千万から一千五百万辺りでしょうか?」

「うむ、では一千五百万で手を打とう。おい、無線で資材を外にまとめておくよう伝えろ」

「はい、ただちに」

中尉が後ろにいた女性に声をかけるとすぐさま無線で連絡を取り始めた。流石秘書だけあって仕事が早いな。

「中尉殿今回は助かりました」

「いやいや、こちらも大量に余っていた物を買い取ってもらって助かった。資材は後でそちらに運ばせよう」

「そのことなんですが少しこちらから指定とお願いがあるのですがよろしいですか?」

「ん?何かね?」

「はい、先程こちらに連絡された見張り兵が少し気に入り貸出兵に引き入れる為中尉殿に許可を頂こうかと」

「ほぉ…あの男か。だが、アイツは新兵だぞ?貸出兵の顔に泥を塗るんじゃないか?」

「…ふぅ…僕達は実力だけで判断しないんだよ〜それにあの新兵中々見所あるよ~?」

「李悠…断りもなしに葉巻(シガー)に火を着けてはダメです」

「いや、構わんよ。移籍についてはこちらは問題ないが、我々が勝手に決めるのはあまりよくない、あの新兵にも納得してここを発ってもらいたいからな」

「了解しました。では私はあの新兵に移籍の話をしに行ってきます。李悠後のことは任せましたよ」

「了解~」

頭を下げ、足早に部屋を出る。やはり素の話し方をした後だと長々しく話し続けるのは厳しい。…今はそれよりもあの新兵に話をしなければな


Side change₋李悠


「さて、口煩い隊長もいなくなったことですしもう少し崩させてもらうね~。資材代はここにあるからそこの秘書のお姉さん確認お願いしていい~?それとここの軍人名簿と戦闘戦績ファイルもお願い~」

「か、かしこまりました。少々お待ちください」

数分の沈黙の中吸い切れた葉巻(シガー)を灰皿に押し付け火を消してから中尉の後ろに立ったままの秘書の女性に金の確認と軍事名簿と戦績ファイルを持ってくるように頼む。もちろんあの新兵について知らべる為だよ?暗闇が引き抜きしたいなんて言うのは今回が初めてだからね。

「お前は隊長と違って態度がデカいな」

「昔からこんな感じだよ~どうも堅苦しい話し方が苦手でさ~それで質問なんだけど…そこのドアで待機してる兵隊は何?」

「ん?何のことだ。私は知らんが」

「ふぅん…じゃあ今すぐドア開けて入ってきて?…じゃないと…容赦しないよ」

腰に差してあるコルトを抜き取りドアに向かって構える。ここは狭い室内しかも窓は小窓が二つ程僕は小柄の方だが通るには小さ過ぎる。となれば逃げ場は兵隊が待ち伏せしているドアのみ…いくら拳銃の弾を避けられるといってもそれは広い空間で敵兵が目視できている状態でだけ流石に見えない銃弾を完璧に避け切るのは不可能。それに兵隊だってバカじゃない武装だってしっかりしてきている筈…どう考えても拳銃だけもって待機している筈がない。

「…俺だ李悠。銃を下ろせ」

「暗闇?どうしてここに?」

ギギッとドアが開いて行く度にコルトを握る手に力が入る。しかし驚いたことに姿を見せたのは先程ここを出た筈の暗闇だった

「どうしたもこうしたもない話し合いが終わったから来ただけだ」

「じゃあ何であんな所に?」

「んや何お前が中尉殿と何か話をしていた様だったから邪魔して悪いと思ってな」

「…何だ~吃驚させないでよね~中尉殿、お騒がせして申し訳ありません」

「構わんよ。仮にもここは他の軍隊基地なんだ警戒しても仕方ないだろう」

「ありがとうございます。来てそうそう悪いんだけど先に鎮守府に資材運んでおいてくれる~?僕はちょっと調べものしてから行くから」

「了解した。それでは中尉今回はありがとうございました。李悠失礼のない様にな」

「分かってるよ~」

中尉に頭をさげ暗闇は部屋を出ていった。さて、そろそろ秘書の女性が金の確認を終えてファイルを持ってきてくれる筈だ。

「李悠様大変お待たせしました。金銭も提示された金額通り一千五百万丁度確認できました。それとこちらが軍事名簿と戦闘戦績ファイルになります」

「ありがとうお姉さん」

「っ!?そ、それでは私は金銭を運ばなければいけませんのでこれで」

にっこりと笑顔でお礼を言うと秘書の女性は頬を赤くしながらあわただしく部屋を出ていった。仕事のし過ぎで熱でも出たのかな?

「噂通りの魔性の笑顔みたいだな。うちの秘書まで魅了するとは」

「魅了何てしてないよ?ただ普通に笑顔でありがとうって言っただけだし…ふぅ…」

「自覚のないものほど怖いというがまさにそうだな」

なぜか苦笑いを返されたが気にせず葉巻シガーに火を着け資料に目を通していく。暗闇が引き入れた奴は…こいつか?名前と戦績は…

「…ふふ、流石暗闇だね~これなら引き入れたがるのは当然だよね~」

「ん?何か面白いことでも書いてあったのか?」

「あの見張り兵妙に落ち着きも度胸もあるなと思ったら元突撃部隊の兵隊だったんだよ」

「確かに突撃部隊から左遷されてきたがそれのどこにお前たちがアイツを引き入れようと思う理由になるんだ?」

「貸出兵に必要なのは平常心と忍耐、ここぞという時の度胸、それと実力のたった四つがあれば誰にでもなれるんだよ。だけど並大抵の覚悟じゃここぞという時に必ずヘマする。だから僕たちは今まで二人で貸出兵を成り立たせてきた。けどそれももう限界でね最低でもあと二人欲しかったんだ。もちろんさっき言った条件を満たしている人材をね?」

「…私にはあの新兵がその条件を満たしているとは到底思えんがな…」

ため息交じりに中尉は煙草に火を着ける。僕だってはじめに見たときはそう思ったが、あの新兵が近くに走ってきた時にその考えは無くなった。あの新兵ずっと背に手を回して話していたのだがぱっと見た感じ可笑しく思うところはない。でも、その時あの新兵隠していた手に拳銃を握っていたんだよね。貸出兵の名前を出さなかったら確実に撃たれてたね

「ううん、あの新兵中々できるよ。この戦績を見てみなよ」

「これがどうしたというんだ?そこまで目立った戦績は見当たらないが…」

「そこが盲点なんだよ。他の軍人と比べてみな、例えばこれとか」

「どう考えてもこいつの方が目立った戦績があるが」

「甘いね中尉殿。大事なのはこの数値、この軍人は偶に大きな数値が出てるけど数値がバラバラなのにあの新兵の方は大きな数値がないけど…すべての数値が殆ど均等の数値が出てる。この意味分かるよね中尉」

「…まさかと思うがこいつわざとこの数値を持続させて…」

戦闘戦績を確認すると思った通りの数値が書き込まれていた。あの新兵自分の戦績を隠す為に標準より少し高い数値を持続させて、戦績を上げ過ぎて目立つことも下げ過ぎて軽視されることもない戦績を保ち続け自身の本当の実力を偽っていた。理由は全く分からないけどね~

「…さて、確認もできたし僕もお暇しようかな。…中尉殿もし何か困り事がありましたらこちらに連絡してください。それではご連絡お待ちしてますね」

「お前たちに依頼しなければならない事が起きないことを祈っておくさ」

中尉に大本営への連絡先を渡し部屋を後にする。さて、早く鎮守府に戻らないといけないね


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side change-暗闇

「さっきぶりだな新兵」

「暗闇殿どうかされたのですか?」

李悠たちと別れ先程新兵にあった場所に向かうと門前に立っている新兵を見つけた。面倒事は先に終わらせたいので足早に近づき話しかける。

「いや、少しお前に話が合ってな。説明はめんどうだから単刀直入に言う…新兵お前を俺達貸出兵に移籍してもらおうと思っているんだが…お前の意見を聞きたい」

「いきなりですね暗闇殿。申し訳ありませんが中尉殿の許可なしに私個人で決めることはできません」

「そういうと思って中尉からは先に許可をもらっている。中尉はお前の決定に任せると言っていたがどうするよ」

とことん真面目な奴だ。まぁそれを考慮して先に許可をもらっておいたんだが。さて、答えはどう来るか

「あの貸出兵に移籍させてもらえるのは大変嬉しい事ではありますが…私はまだ新兵、それにお恥ずかしいことに戦績の方もあまりよくないのです」

「…隠し事はなしにしよう。お前初めて俺たちにあったとき手を後ろに組んでいたよな?別にその行動に文句がある訳じゃないんだが…組んでた手が逆になってたことに気づいてたか?俺の予想だがお前右手に拳銃もってたろ?」

「…流石は貸出兵殿よく相手を観察していますね。あんな些細なことで見抜かれるとは」

「逆に俺はお前の度胸のが凄いと思うがな」

なぜ俺がこの新兵の行動が可笑しいと分かったのか、それは新米兵が教わる初歩的な行動が可笑しかったからだ。軍人は皆後ろで手を組む際右手を下に左手を上に組むよう教えられる。理由としては利き手が下にあれば瞬時に武器を抜き取れない為敵意がないことを示すことができること。背に隠して武器を持てないようにする為だ。その為軍人は右手を下にして手を組む筈なんだが、この新兵右手を上に組んでいた。この行動が指すことは一つ、武器か何かを隠し持っているってことになる訳だ。まぁ、そんな行動する奴がただの新兵な訳がないわけで

「っとそうだ。先に名前を聞いていいか?流石に新兵だのお前だの呼び続けられるのは嫌だろ」

「新兵なので構いませんが暗闇殿の頼みとあれば断るわけにはいきません。鎌倉南軍事基地‐新兵の松谷(まつたに) 未浪(みなみ)といいます。以後お見知りおきを」

「未浪だな。さて、俺達貸出兵に移籍してくれるかどうかの答えを聞こうか」

「そこまで見抜かれているのなら疑う余地はないでしょう。未熟者ですが…そのご提案受けさせて頂きます」

「よし、成立だな。俺は李悠と中尉に報告してくる。その間に荷物と資材の積み込みを頼む」

「了解しました」


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「ちょいと早過ぎたか?」

「あ、暗闇殿。いえ、丁度積み込みが終わったところです」

「仕事が早くて感心するな。…それと無理ならいいんだが暗闇殿って呼び方やめてもらっていいか?なんだかむず痒くて仕方ない」

「しかし暗闇殿は目上のお方でありますよ?」

李悠と中尉と再度別れ、入り口付近に歩いて行くと軍事用の輸送車が止めてあり荷台から未浪が降りて着たところだった。しかもあの短時間で詰め込みは終わっている。やはりスカウトして正解だったな。まぁ少し真面目過ぎるのが欠点って所だが

「あぁ~分かった分かった、ならさん付けで頼むそれと敬語ももう少し崩してくれ、これじゃ仕事に支障が出かねないからな」

「暗闇さんでいいでしょうか?なんだか慣れませんが仕事に支障が出てはいけませんからね」

「(慣れないのはこっちも同じだっての…)あぁ、それでいい。そんじゃ詰め込みも終わっているようだし早々と鎮守府に戻るぞ」

「李悠さんはどうされるのですか?まだ来てないようですが」

「アイツは少し調べものがあるらしくてな先に帰っておいてくれと言われたから心配しなくていいぞ」

「了解しました。それでは私が運転しますので助手席にどうぞ」

「んや、俺が運転するからお前は助手席に乗ってくれ、資材の詰め込みをしてもらったのもあるが鎮守府への道分からないだろ?説明するのもめんどくさいしな」

「それもそうですね。それでは運転お願いします」

「あ、先に言っておくがしっかり捕まっておけよ?飛ばすからな」

ガチャリとドアを開け輸送車に乗り込む。さて、偶には俺も吹っ切れてみるかね


Side change‐未浪


「ちょ、暗闇さん。安全運転でお願いしまひゃ~!!」

「何言ってやがる敵地から逃げ出す訓練なんてもっと荒い運転なんだぞ?っとあぶねえだろタラタラ走ってんじゃねぇぞ!!」

軍事基地から走り出して数分で早くも貸出兵に移籍したことを後悔し始めていた。窓から見える景色の流れる速さが明らかに可笑しい。それもその筈一般道にもかかわらずスピードメーターは百キロをを超えた位置から一向に戻らないのだ。しかも明らかにこちらが悪いのに窓から顔を出し暴言を叫びまくっている始末…本当にこの人は貸出兵の部隊長なのだろうか?

「今、本当に俺が貸出兵の部隊長なのか疑ったろ?」

「い、いえそんなことありません。ただ少しイメージと違ったもので…」

「はは、そりゃそうだ。軍事関係では真面目なところしか見せてないからな。ま、依頼じゃ無い時なんていつもこんな感じだ。ちなみに李悠の運転はもこれの三倍くらい怖えから乗るときは覚悟しておいた方がいぞ」

ニッと笑顔を向ける暗闇さん。しかし基地内で見た笑顔とは違い何だろう子供っぽいというか無邪気というかそんな笑顔だ。ということは今は素の暗闇さんだということ。こんな貸出兵の顔を見れただけで移籍してよかったと思いなおしてしまう僕は単純何だろうか?

「おい!今クラクション鳴らしやがった奴!踏み潰してやるから前出てこい!!」

「(あ、やっぱり移籍しなきゃよかったかも)」


Side change₋李悠

「っとやっと着いた。大分遅くなっちゃったな…」

既に時刻は深夜一時を過ぎた頃ようやく鎮守府に到着した。結構飛ばしたのだがやはり数時間はかかちゃったね。まぁ、スピードの出し過ぎでパトカーに追われて振り切るのに時間がかかっただけなんだけど

「お、やっと戻ってきたか李悠」

「暗闇、ゴメンねちょっと追いかけられちゃって」

「どうせスピードの出し過ぎだろ?自業自得だ。資材は優に渡しておいたから予定では明日の昼頃には完成しそうだ」

「それなら明日はゆっくりできそうだね~」

「それは兄貴次第だな…俺もたまには休みたいとは思うがな」

珍しく暗闇が苦笑いを浮かべた。まぁ、貸出兵になってから休暇なんてものはないに等しいものだったから仕方ないよね。僕も久々にしっかり体を休めたいよ

「取り敢えず部屋に行くぞ。新兵は先に部屋で待たせてるからな」

「そだね。いつまでも外にいるのもなんだし早くいこうか」


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Side change₋暗闇

「…未浪、荷物の整理は終わっとお客さんですか」

「暗闇さん、こちらの女性の方が用事があるそうですので部屋でお待ちいただいてました」

「お邪魔させてもらってるよ」

部屋に入ると未浪と見覚えのある少女が卓袱台を挟んで向き合うようにして座っている。確か…響だったか?ちゃんとお茶も出しているみたいだし未浪は持て成しの心得はあるようで感心するな

「お待たせしてしまって申し訳ありません。少し野暮用で外に出ていたもので、それでどんな御用で?」

「いや、いきなり来た私にも非があるから気にしなくていい。それで少し質問をしに来たんだがいいかい?」

「夜も更けて来ていますが響さんにお時間があればいくらでも質問はお答えしますよ。もちろん黙秘させてもらう質問もありますがね」

「спасибо(ありがとう)心配はいらないよ。明日は休暇を貰っているからね、少しくらいの夜更かしはいいのさ」

「それなら安心ですね。では、質問の方をお聞きしましょう」

「まずは、君達は何歳なのか教えてもらっていいかい?」

「いきなりですが黙秘させてもらいます。未浪は規制とかあるかい?」

「あ、大丈夫ですよ。丁度良いので自己紹介もさせてもらいますね…初めまして松谷 未浪です。軍事歴五年の二十三ですよろしくお願いしますね響さん」

スラスラと自己紹介をする未浪。若いと思ったら二十代前半だったのか…軍事暦も五年と中々長いし移籍の提案をしてよかった

「じゃあ私も自己紹介させてもらうね。Здравствуйте(はじめまして)特産型駆逐艦四番艦の響だよ。よろしく」

「はい、お願いします」

「さて、自己紹介はここまでにして次の質問をお願いします」

「そうだね次は君達貸出兵の人数を教えてもらってもいいかい?確か貸出兵は二人だった筈だから気になってしまってね」

「大丈夫ですよ。まずは副部隊長の李悠。今工廠にいますが整備兵の牧田 優。突撃兵の松谷 未浪。最後に私、貸出兵部隊長の暗闇の計四人です。優は一週間程前、未浪に関しては先程貸出兵の方に移籍して来たばかりです」

「成程それで人数が増えていたんだね。…次の質問いいかい?」

「えぇ、大丈夫ですよ」


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「…さて、私はそろそろお暇させ貰うよ。夜更かしと言っても限度は考えないといけないからね」

「もう二時間程経ちますしそろそろ就寝しないと明日が辛いですからね」

「あれ、響ちゃん帰っちゃうの?」

「あぁ、そろそろ私も眠くなってきたしね」

響からの質問に答え初めて二時間程、そろそろ外が明るくなってくる時間帯だ。響の言う通りそろそろ寝ないと明日起きるのが辛くなる。まぁ、未浪は一時間前くらいに寝てしまったんだけどな。

「じゃあさ、響ちゃん僕と一緒に寝ない?部屋に戻るの面倒くさいでしょ?」

「李悠、ついさっき軽率な態度は駄目だと言った筈ですよ」

「…いや、そのお誘い受けるよ。質問させてもらったお礼も兼ねてね」

「ホント?やった~」

「響さん無理に李悠の我儘に付き合わなくても大丈夫ですよ?」

「全然構わないよ。お礼はしなければいけないからね」

「ありがとうございます。それでは私は司令官に用事がありますのでこれで。おやすみなさい李悠、響さん」

「おやすみ〜暗闇」

「Спокойной ночи(おやすみ)」

兄貴に今回の資材確保について報告する為司令官室に向う。全く…李悠の奴は…。またあの記憶が蘇ってきたのか?取り敢えず未浪の無線にメッセージを残しておかなきゃな



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side change-響

「はぁ~暖かい〜」

「…私はそんなに体温は高くない…逆に少し低いくらいだと思うが?」

「ううん、そんなこと無いよ…凄く暖かくて柔らかい」

「そ、そうなのかい?自分ではわからないな…」

右側に設置された二段ベッドの一段目に貸出兵‐副部隊長の李悠と一緒に横になるといきなり腰辺りに腕が回され体を密着してきた。いきなりのことに体がびくりと反応してしまう。これは流石に恥ずかしい…

「そんなに緊張しなくていいよ〜別に何かする訳じゃないからね」

「な、何かって…(男女が同じベットですることといったら…)」

「あれ?さっきより暖かくなった?響ちゃん何想像したの~?」

「せ、詮索はよして欲しい…」

想像してしまったが最後全身が熱を持ったのが分かった。体を密着させている李悠も私の体温が変わったのを不思議に思ったのか詮索してきたがそれを言うのは流石に恥ずかしいので詮索を拒否する。

「ん~なら詮索はしないよ。でも…」

「ふぇ!?」

「その想像を行動に移すのはいいよね?」

「な、何するつもりだい?」

「ふふ、分かってるくせに…」

いきなり仰向けにされたかと思うと覆い被さるようにして私を見下ろしている李悠がにこやかな笑みを浮かべていた。起き上がろうにも顔の横に両手を突かれ身動きも取れない。これは本格的に不味いかもしれない…

「ちょっちょっと待って」

「ふふ、ヤダよ~。はい、ドーン」

「…へ?」

私の静止を無視して距離を縮めてくる。顔の距離はもう三十㎝もない。これはもうあきらめた方がいいね。もう好きにしてくれと思い目を閉じだ瞬間、ギシッとベットが軋み私の体に重みが加わった。何が起きたのかと思い、閉じていた目を開け辺りを見渡すと李悠が私を押し倒すようにベットに倒れ込んで来ていた。

「…び、吃驚するからこういうことはやめて欲しい…」

たっぷり十秒ほど瞬きを繰り返し、溜息交じりに呟く。色々と覚悟した私の時間を返してほしいものだ

「わかったもうしないよ。…それにしてもこの匂い何だか凄い懐かしくて落ち着く~」

「(擽ったいし恥ずかしい。…煙草の匂いがする)」

スンスンと襟足辺りの顔を埋める李悠の息がうなじにかかりむず痒さと恥ずかしさに顔が熱くなる。お返しとばかりに李悠の匂いを嗅いでやると煙草独特の匂いが鼻腔を擽った。

「君って煙草を嗜むのかい?」

「ん?うん吸うけどよくわかったね~」

「少し煙草の匂いが残っていたからだよ。私は気にならないけど他の艦娘たちの中には苦手な子もいたはずだから気を付けた方がいい」

「そうなんだ教えてくれてありがとう響ちゃん。…そろそろ寝よっか…流石に眠くなってきたよ~」

優しく私の頭を撫でると李悠が小さく欠伸を漏らす。既に窓からは日の光がうっすらと差してきている。私もそろそろ本格的に眠い

「Пожалуйста(どういたしまして)私もそろそろ限界だよ」

「そっかそれじゃ寝よっか…おやすみ響ちゃん」

「Спокойной ночи (おやすみ)李悠」

李湯はまた一つ小さな欠伸を漏らすとそれ以降喋らなくなった。いつもより一人分多い温もりを心地よく感じつつ私の意識は段々と薄れていった。
 
 

 
後書き
李悠さんの行動にドギマギする響ちゃん可愛過ぎる!!しかし私にはこれ以上文章で表現できませんでした…ぬおぉ!!もどかし過ぎる!!
…と、とりあえず今回はこの辺りで失礼します徹夜続きで流石にきついので…

それでは次回もよろしくお願いします!! 
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