オズのポリクローム
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第二幕その一
第二幕 雲まで行く方法
王宮にいる皆が会議室に集められてです、そのうえで。
ドロシーは恵理香達とお話したことを皆にもお話しました、そうしてから皆にどうしたらポリクロームのいる雲のところまで行けるのかをお話しました。
そのお話を聞いてです、まずは魔法使いが言いました。
「気球で、と言いたいけれど」
「それにはよね」
「うん、あまりね」
ドロシーに微笑んで返すのでした。
「安全じゃないしね、気球に搭載出来る燃料も少ないし」
「落ちたり燃料切れの心配があるから」
「気球はお勧め出来ないよ」
「そうなのね」
「ううん、お空を飛ぶのなら」
今度はオズマが言いました。オズの国家元首の席で考える顔で言うのでした。
「翼だけれど」
「それでもね」
オズマにもです、ドロシーが応えます。
「鳥の翼だと」
「鳥は雲まで行くことはあまりないから」
「その高さまで上がることは難しいわね」
「そう、それにね」
オズマはさらに言うのでした。
「高く上がることは普通に飛ぶことより辛いから」
「疲れるわね」
「お空の上の方は空気も薄いから」
「じゃあ翼で行くことも」
「あまりお勧め出来ないわ」
実際にというのです。
「こちらもね」
「そうなのね」
「虫の羽根を使っても」
魔法でそれを身体に生やして使うことも出来ますが。
「蝶々とかの羽根じゃ無理よ」
「そういえば蝶々ってね」
「高い場所飛んでないよ」
臆病ライオンと腹ペコタイガーが言いました。
「あまり高くないところ飛んでいて」
「それもひらひらとね」
「そう、だから虫の羽根だと」
さらに言うオズマでした。
「使うにも種類があるわ」
「どんな羽根ならいいですか?」
ジョージがオズマに尋ねました。
「雲まで飛ぶのなら」
「そうね、やっぱり蜂かしら」
「蜂の羽根を使えばですか」
「雲まで行けるかも知れないわ」
「それじゃあ」
「いえ、それでもね」
蜂の羽根を使ってもなのでした。
「さっき行ったけれどお空の上の方が空気が薄いから」
「その中で運動をしたら」
カルロスがオズマの言葉に気付きました。
「大変ですね」
「ええ、とても疲れるわよ」
空気の薄い場所で運動をすれば普通の場所で運動をするよりもずっと疲れてしまうのです。運動の時に吸い込まないといけない酸素が少ないからです。
「それはね」
「そうですよね」
「ええ、だからお空にまで飛ぶこと自体が」
「あまり、ですね」
「お勧め出来ないわ」
オズマとしてはというのです。
「私としては」
「そう、君達は子供だから」
ボームさんは五人を気遣って言います、五人がポリクロームのところまで行きたいと願っているからこのお話を出したことを知っているからです。
「そこまで体力を使うと」
「よくないですね」
「うん、そうだよ」
「じゃあ四霊獣の方々みたいに霊力でお空を飛んだり雲に乗ったりとか」
神宝はこうしたことを提案しました。
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