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リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~

作者:setuna
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Another78 ピノッキモン

 
前書き
ピノッキモンの元まで向かうヤマト達。 

 
少しだけ一悶着あったが、その後は何事もなく先へと進む。

ヤマト「さて、まずはどうするか…」

タケル「ピノッキモンの所まで行くんでしょう?」

ルカ「それはそうですが、いきなり敵の拠点に飛び込んだら痛い目に遭いますよ。少し様子を見た方が良いでしょう」

タケル「でも、どうせいつかは戦わなきゃいけないなら…」

ルカ「無闇に突っ込んだら手痛い目に遭いますよ…。と、言いたいところですが、タケルさんの言い分も尤もですね。ヤマトさん。僕はピノッキモンの拠点に乗り込むことを進言します。このまま相手の出方を待っていても時間の浪費です。」

一輝「そうだな。虎穴に入らずんば虎児を得ずってな。行ってみようぜ石田。何があっても全員でカバーすりゃあいい」

ヤマト「…そうだな。行ってみよう」

一輝達の言葉にも一理あると思ったヤマトは頷き、ピノッキモンの拠点に向かう。







































森の中を歩くと変な形をした屋敷を見つけた。

ヤマト「何だあの変な形をした家は?」

ルカ「間違いなくピノッキモンの拠点でしょうね」

タケル「おもちゃの町にもあんな感じの家があったよ」

ティアナ「遊園地にあっても不思議でもないわね」

ピノッキモンの屋敷を見て、それぞれ感想を述べる。

ヤマト「さて、ピノッキモンの拠点に着いたのはいいんだが、どうやって中に…」

レオルモン[あの~、ピノッキモンさん、すみません。選ばれし宅急便です。判子お願いしま~す]

ヤマト「そんなんで出て来るか!!!!」

ギキィイ…

全員【!!!!?】

ゆっくり開いていく扉に目を見開く子供達。
そして…。

[判子であ~る!!!!]

全員【だあああああ!!!!?】

まさか本当に判子を出してくるとは思わなかったために全員がすっ転んだ。

ヤマト「馬鹿かこいつら!!」

ピノッキモン[こらああああああ!!宅急便が来たら判子よりも僕を呼ぶようにって言ってるだろっ!!!!]

タケル「ピノッキモンも出て来た!!?」

一輝「ていうか、こんな森の奥まで宅急便来るのかよ」

ティアナ「さあ…?」

こんな森の奥にまで宅急便が来るのかと疑問に思うが、ピノッキモンが使っている宅急便だから碌な物ではないだろうとは断言出来る。

ピノッキモン[って、ああ!!選ばれし子供達!!!!]

一輝「今更気付いたのかよ」

気付くのがあまりにも遅いピノッキモンに一輝達は呆れ顔だ。

ルカ「ピノッキモン、お暇だったでしょう?遊びに来ましたよ~」

フレンドリーな笑顔を浮かべながら言うルカ。

ティアナ「タケルさん、あなたのデジヴァイスにこれをインストールしておきましたから…」

タケル「それは?」

ティアナ「これは私達が開発したダークアンチプログラムversionⅡ…。ピノッキモンに通用するかは分からないけれど…」

タケル「どうするの?」

ティアナ「はい…それは…………」

ピノッキモンに聞かれないようにタケルとティアナの密談は進んでいく。

ピノッキモン[そんなに僕と遊びたいんだ。なら…やっちゃえレッドベジーモン!!!!]

[はー…]

レオルモン[クリティカルバイト!!]

ガブモン[プチファイヤー!!]

コロナモン[コロナックル!!]

フレイモン[ベビーサラマンダー!!]

ストラビモン[リヒト・バイン!!]

パタモン[エアショット!!]

パルモン[ポイズンアイビー!!]

リミュエール[プチパンチ!!]

ヤマト達に襲い掛かるレッドベジーモン達だが、レオルモン達からあっさりと返り討ちにされてしまう。

ピノッキモン[え?]

あまりにも予想外だったのか、ピノッキモンはしばらく目を見開いて停止していた。

ヤマト「俺達だって半年前のままじゃない!!この日のために死に物狂いで特訓してきたんだ!!」

ミミ「そうよ!!ハワイ旅行を楽しむために今日まで我慢してきたんだから!!」

ティアナ「ハワイ…ですか」

まあ、何の楽しみもないなんてある意味残酷だから、気持ちは痛いほどに分かる。

[ピノッキモン様…助け…]

ピノッキモン[ああ、もう何してんだよ!!役立たずばっかり!!]

助けを求めたレッドベジーモンは癇癪を起こしたピノッキモンに爆殺された。

タケル「ああ!!?」

ヤマト「何するんだ!!自分の仲間に!!」

ピノッキモン[うるさい!!あんな奴ら足手まといだよ!!こうなったら僕がやっつけてやる!!]

ヤマト「足手まとい…?お前みたいな最低な奴に従っていたのにか…」

一輝「ガキだなお前。」

ピノッキモン[ガ、ガキだってえ…?]

一輝「少しばかりでかい力を振り回してガキ大将気分か?」

ピノッキモン[またガキって言ったなあ!!]

一輝「やれやれ、これだからガキは苦手だぜ…」

襲い掛かるピノッキモンに対して、レオルモンをパンジャモンに超進化させて迎え撃つ。

一輝「来いガキ大将。俺達が相手してやる」

ピノッキモン[ブリットハンマー!!]

パンジャモン[ふっ…当たらなければどうということはない。]

ルカ「流石は一輝さんのパートナーですね。パワーの差で勝ち負けが決まる訳ではないということです」

パンジャモン[闇雲に攻撃を繰り出しても当たらないぞ]

ピノッキモン[うるさい!!ブリットマシンガ…]

パンジャモン[冷気功!!]

パンジャモンが繰り出した冷気がピノッキモンのハンマーのシリンダーを凍結させ、内部の火薬が暴発し、ピノッキモンを吹き飛ばす。

ピノッキモン[うわあああああ!!?]

ヤマト「ガブモン!!進化して追撃だ!!」

ガブモン[ガブモン超進化!ワーガルルモン!!喰らえピノッキモン!!]

ワーガルルモンに一気に進化して、ピノッキモンに強烈な回し蹴りをお見舞いする。

ピノッキモン[く、くそお…何で僕がお前らなんかに…]

アリサ「当たり前でしょ。仲間を平気で殺すような奴に負けたくないもの」

ピノッキモン[あいつらは僕の玩具なんだから、僕がどうしようと勝手だろ!!]

アリシア「最低な発言だね」

タケル「君、友達いないでしょ」

ピノッキモン[なっ!?い、いるさ…]

タケル「嘘だね。僕なら絶対になりたくないもん。君みたいに自分勝手な奴なんかと友達になりたくないもん」

ルカ「(その台詞、前世のタケルさんに聞かせてやりたいもんですね)」

ティアナ「(そうよねえ、自分勝手っていう点ならピノッキモンとどっこいどっこいだったもの)」

アリシア「(うんうん。成長したねえ。お姉さん嬉しいよ)」

前世のタケルを思い出してひそひそ話をするルカ達。

ピノッキモン[何だって…頭に来るなあ…!!みんな僕の言うこと聞いてればいいんだよ!!]

ヤマト「そんなことだからお前に友達が出来ないんだよ!!自分勝手で、他人を思いやる気持ちを持たないお前と誰が友達になりたいと思うんだ!!」

ピノッキモン[うるさーい!!フライングクロス…]

ホーリーエンジェモン[エクスキャリバー!!]

ザンッ!!

ブーメランを投擲する前にパタモンがホーリーエンジェモンに超進化して、ピノッキモンにエクスキャリバーによる斬撃を見舞う。

ピノッキモン[痛っ…よくも…あれ…?]

急に身体に力が入らなくなり、地面に倒れる。

ピノッキモン[ち、力が…入らない…な、何で…?]

ホーリーエンジェモン[どうやらティアナ達の仮説は正しかったようだ。タケルのデジヴァイスにダークアンチプログラムをインストールしたことにより、暗黒の力を除去出来るようにしたのだ。暗黒の力で強大な力を得たお前達には効果があるはずだと…見事に的中したな]

ピノッキモン[そ、そんな…ずるいよ…]

一輝「悪いがなピノッキモン。お前を生かしておくわけにはいかない。お前は罪のないデジモン達を殺しすぎた。だけどせめて生まれ変わった時には沢山の友達を作れればいいな。石田、頼む」

ヤマト「ああ、ワーガルルモン!!究極体に進化だ!!」

ワーガルルモン[ワーガルルモン進化!メタルガルルモン!!コキュートスブレス!!]

ピノッキモン[うわあああああ!!!!]

絶対零度のブレスをまともに受けたピノッキモンは完全に凍結した。

ホーリーエンジェモン[お前の暗黒に染まった魂を浄化する!!ソウルパニッシュ!!]

聖なるエネルギー弾がピノッキモンに炸裂し、凍結していたために身体が脆くなっていたピノッキモンは粉々になり、粒子となって消えた。 
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