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リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~

作者:setuna
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Another76 メタルシードラモン

 
前書き
まずは丈のメンバー。 

 
メタルシードラモンが支配する海のエリアに来た丈達。

フェイト「霧が凄いですね」

丈「そうだね、でも気のせいかな、ここ何か見覚えがあるような……」

賢「ここはファイル島の海岸のようですね。ほら」

賢が指差した先にはかつてシェルモンに破壊されたファイル島の海岸にあった電話ボックスの残骸であった。

丈「本当だ…ここは、僕達がデジモン達と初めて出会ったファイル島の海岸だ。」

フェイト「私達、ファイル島に来てたんだ?」

その時、地面が揺れ、シェルモンが現れた。

丈「シェ、シェルモン!!?」

スバル「あれ何?」

丈「あのシェルモンとは、このファイル島にいた時に戦ったんだ!!」

クロアグモン[ふん、あんな雑魚に…]

アグモンX[進化する必要なんかない!!]

クロアグモンとアグモンXがシェルモンに向けて、同時にベビーフレイムを叩き込み。

ギルモン[ファイアボール!!!!]

ギルモンの渾身のファイアボールがシェルモンを吹っ飛ばして星にした。

はやて「お疲れ様ギルモン♪」

ギルモン[何だあいつ?てえしたことねえな]

丈「す、凄い…」

ギルモンもクロアグモンもアグモンXもゴマモンと同じ成長期のはずなのに、ファイル島の成熟期を軽く超えている。
ゴマモンもあの特訓でそれなりにパワーアップしたが、単体で成熟期と渡り合えるかと言われれば微妙なところだろう。

丈「(いや、無理をすることはないんだ。僕は僕に出来ることで皆を支えて、助けるんだから)」

無理しても自分の場合は空回りに終わるだけだと今までの経験から悟っていた。

ゴマモン[はああ…いきなり力の差を見せつけられちゃったよ……]

特訓の成果を見せて大活躍してやろうと意気込んでいたのに、クロアグモン達の実力を見せつけられてがっかりしているゴマモンであった。

スバル「あ、ギン姉、見てよあれ」

ギンガ「あれは海の家?」

フェイト「ファイル島に海の家なんかあったっけ?」

遠い昔の記憶を掘り起こそうとするが、全く思い出せない。
寧ろ、自分達はメタルシードラモンに直接勝負を挑んで瞬殺したのだから。

丈「何か、あの海の家、怪しくないかい?」

遼「ああ、怪しいな。」

賢「怪しさ大爆発ですね」

すずか「近寄らない方がいいですよ。早くメタルシードラモンを探しましょう」

はやて「せやな、メタルシードラモン倒して大輔さん達と合流せな。」

丈達が海の家を無視してメタルシードラモンを探しに行こうとした時。

[アノマロカリモ~ン!!!!]

全員【ん?】

遼「何だあいつ?」

ドルモン[あれはアノマロカリモンだよ。えっと、アノマロカリスって言う生き物がモデルのデジモンだよ]

アノマロカリモン[選ばれし子供達とデジモン達のエネルギー頂く!!!!]

凄まじいスピードで子供達に襲い掛かるが…。

賢、遼「「小賢しいわ!!!!」」

スティングモン[スパイキングフィニッシュ!!!!]

ラプタードラモン[クラッシュチャージ!!!!]

アノマロカリモンに対抗すべく、成熟期に進化してスティングモンとラプタードラモンが同時に必殺技をアノマロカリモンに炸裂させ、瞬殺した。

遼「大丈夫か?」

賢「皆、怪我は?」

丈「うん、無いよ。怪我どころか汚れも」

10秒も戦うことも出来ずに、登場していきなりあっさりと返り討ちにされたアノマロカリモンに同情した。

すずか「特に賢さんは選ばれし子供の私達の中でも最強クラスですからね。そこらの敵には絶対に負けませんよ」

丈「え?そうなの?」

すずか「はい、大輔さんがNo.1なら賢さんはNo.2でしょうか?」

あの2人は最強形態がロイヤルナイツと七大魔王の進化系というデタラメな存在だ。
大輔は守りの要でありながら攻撃の起点となれる人物であり、賢は大輔とは逆に攻撃の要であり、頭脳も司るため、2人で足りない部分を補い、真価を発揮出来る。
多分、現時点で大輔と賢を超えられるコンビはまず存在しないだろう。
メタルシードラモンを探そうとした時、再び地響きが起こる。

全員【まさか…】

メタルシードラモン[はーっはっはっは!!見つけたぞ選ばれし子供達!!あの時、貴様等から受けた屈辱を倍にして返してくれるわ!!]

賢「何だ?メタルシードラモンか?」

遼「何が出て来るのかと思ったら…」

メタルシードラモン[…………]

あまりにも冷たい対応にメタルシードラモンは沈黙する。

はやて「みんな、お腹空いてへん?」

メタルシードラモン[そ、それは……!!?]

チョコバナナ~。

はやて「いやあ、ここら辺は果物が豊富なんやな~。ついでにフルーツポンチはどうや?」

メタルシードラモン[貴様等は敵地で一体何をしとんのだ!!?]

メタルシードラモンからの適切なツッコミが下る。

スバル、ギンガ「「頂きま~す」」

メタルシードラモンを無視して、チョコバナナを頬張るスバルとギンガ。

メタルシードラモン[…………]

丈「と、とにかく!!メタルシードラモン!!お前を倒して海のエリアを解放する!!」

やる気が全くないメンバーに代わって、丈がメタルシードラモンに強く宣言する。

メタルシードラモン[海のエリアを解放するだと?貴様等如きにやれるものならやってみるがいい!!アルティメットストリーム!!]

メタルシードラモンの砲撃が丈とゴマモンに迫る。

丈「ゴマモン!!」

ゴマモン[ゴマモンワープ進化!ヴァイクモン!!ヴァイキングアックス!!]

進化促進プログラムによって究極体に進化したゴマモン。
背中に装備されたミョルニルでメタルシードラモンの砲撃を砕いた。

メタルシードラモン[何!!?]

ヴァイクモン[今の俺を半年前までの俺だと思うな!!この日に備えて死に物狂いで特訓したんだからな!!]

メタルシードラモン[馬鹿め、貴様如きがいくら特訓を積んで究極体に慣れたところで私に勝てるはずがあるまい!!]

メタルシードラモンが突進してくるがヴァイクモンも真正面から迎え撃つ。

ヴァイクモン[ぐうう……どりゃあああああ!!]

メタルシードラモン[何!!?]

自身の突進を弾き飛ばしたヴァイクモンに目を見開く。

ヴァイクモン[どうだ!!お前のパワーも今の俺からすればこんなもんだ!!]

メタルシードラモン[許さん…アルティメットストリー…]

ヴァイクモン[お前の弱点は既に聞いている!!アークティックブリザード!!]

エネルギー砲が放たれる直前に砲門を凍らせる。
それにより、膨大なエネルギーが行き場を失い、暴発する。

メタルシードラモン[ぐあああああ!!?]

砲身が大破し、メタルシードラモンが苦痛の絶叫を上げる。
ヴァイクモンはその隙を見逃さず、メタルシードラモンの全身を凍結させる。

ヴァイクモン[これでとどめだ!!どりゃあああああ!!!!]

ミョルニルを勢いよく振るい、完全に凍結したメタルシードラモンを粉砕した。

丈「やったあ!!やったよみん…な…」

ギルモン[はやて~、チョコバナナお代わり~]

ルナモン[私も~]

はやて「まあ、待つんや、順番を守るんや順番を」

丈「誰も見てなかったんだ…」

チョコバナナを夢中で食べている仲間達に一番奮闘した丈の呟きが虚しく響いた。 
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