リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~
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Another66 数日ぶり
前書き
ダークマスターズ初戦。
現実世界からデジタルワールドに帰還した子供達。
太一「俺達、戻ってきたのか?」
空「太一、上を見てみて!!」
空に促された太一は上を見上げると、空に地球らしき物が映っていた。
太一「ん…?何だ!!」
ヤマト「あれは!!俺達の地球なのか!!?」
光子郎「地球からデジタルワールドが見えたように、こちらからも見えるようになったんですよ」
アインス「ほう…あれ?テスタロッサ達は?」
大輔「フェイト~?アリシア~?アリサ~?」
大輔がフェイト達の名前を呼ぶが返事がない。
あの大輔の声が聞こえようものなら一瞬で大輔の元に馳せ参じるというのに。
ブイモン[どうやら別の場所に飛ばされたようだな]
アインス「っ!!」
グッ!!
その言葉にアインスはガッツポーズをした。
アインス「私の勝ちだ…!!」
ガブモン[何に…?]
ガブモンがツッコむが、アインスは無視を決め込んだ。
丈「わ、わ~~!!」
ゴマモン[丈!!?]
丈の悲鳴が聞こえ、ゴマモンが振り返ると、小さなピンク色のデジモンが丈を攻撃仕掛けたらしく尻餅をついている。
ゴマモン[待て~~~っ!!]
ゴマモンがピンク色のデジモンを追いかけた。
大輔「俺達も追いかけましょう」
太一「ああ!!」
ブイモン[あのデジモン…どこかで……]
あのピンク色のデジモン、妙に見覚えがあるような気がする。
とにかく追い掛けることにした子供達。
大輔「ん?どうしましたヤマトさん?」
走っている最中、大輔はヤマトが何か沈んでいるような気がして話しかけてみた。
ヤマト「俺達が離れている間に、こんなにもデジタルワールドは変わってしまった。」
不安そうな声を出すヤマトに大輔は少しの間を置いて口を開いた。
大輔「…ヤマトさんだけじゃありませんよ。みんな不安なんです」
ヤマト「分かってる。俺もお前も、みんなそうだよな。でもお前は落ち着いてるよな」
大輔「もう色々修羅場を潜り抜けて来ましたからね。いずれみんな冷静でいられるようになりますよ」
ヤマト「そうだな…お前みたいに強くなれれば、みんなを危険な目に遭わせないで済むのにな」
大輔「俺みたいに無理してならなくていいんですよ。ヤマトさんはヤマトさんのやり方で強くなればいい」
ヤマト「そうだな!!サンキュー大輔」
走る速度を早めるヤマトに大輔は少し走るペースを落として後ろのヒカリに話しかけた。
大輔「ヒカリちゃん。大丈夫か?無理してついて来なくていい、自分のペースでいいからな?」
ヒカリ「うん…ねえ、大輔君。何だか今のデジタルワールド、怖い……」
大輔「そりゃあ、俺達がいた頃と大分変わっているからね。俺達がいた頃はもう少し平和だった気がするけど」
ヒカリ「私、上手くやっていけるかな……」
大輔「誰だって最初は不安になるもんさ。さっきも言ったけどさ。無理してついて来なくていいよ。ヒカリちゃんはヒカリちゃんのペースでやればいい。」
ヒカリ「大輔君も不安だったの?」
大輔「ああ、まあね。初めてデジタルワールドで野宿した時はあまり寝付けなかったな。」
思い出すのは遠い遠い戦いの記憶。
あの冒険があったからこそ今の自分はいるのだ。
ヒカリ「大輔君が?」
どんな敵にも真正面に向かっていく大輔も不安だったのかと驚くヒカリに苦笑する。
大輔「さあて、急がないと太一さん達怒り狂うからな。急ごうか、少しだけな」
ヒカリ「うん」
冗談めかして言う大輔に少し安心したのか、ヒカリも少し走るペースを早めた。
一方その頃。
フェイト「離して!!大輔が今私の名前を呼んだの!!」
アリサ「コロナモン!!あんたパートナーの幸せを妨害するつもり!!」
コロナモン[いいから少し落ち着け!!俺達まで同行したら明らかにパワーバランスがおかしくなるだろ!!?]
チビモン[寧ろ別々の方がいいんだよお!!]
アリシア「そんなあ…何回も思うけど何でアインスばっかりいぃいいいい!!」
ルカ「はいはい。我が儘はそれくらいにしてそろそろゲンナイさんの元に向かいますよ」
賢「行かないなら君達だけ現実世界に帰すよ」
フェイト「あうう…」
現実世界に帰らされたらそれこそデジタルワールドから現実世界に帰るまで大輔に会えなくなる。
フェイト達は本当に渋々とだが、承諾したのだった。
おまけ
大輔「まあ、フェイト達がいないのはある意味幸運だったか…?俺の精神衛生上…」
ブイモン[ああ、それ何か分かる気がする。あんなにハチャメチャされたらストレス溜まるよな大輔]
アインス「ふ、このままテスタロッサ達がいなければリリカルアドベンチャーGTの正式ヒロインの座は私の物だ」
ロップモン[アインス。フェイト達がそれ聞いたらブチ切れちゃうよ~]
アインス「構わないさ。寧ろ望むところ。あいつらがどれだけ強かろうが私は負けん」
大輔「その気持ちを何で別方向に使えないのお前ら…」
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