ドリトル先生と森の狼達
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第十一幕その四
「ではこれから」
「はい、お茶をですね」
「楽しんできます、ですが時間がある時に」
「また、ですね」
「巡検、パトロールにお誘い下さい」
「そうさせてもらいます」
こうしてでした、先生は日笠さんの申し出を断って研究室に戻って中華風のティーセット、上段にはごま団子、中段には桃饅頭があり下段は杏仁豆腐とライチがあります。
そして中国茶です、そのセットを楽しみつつ先生は研究室にいる皆にことの次第をお話しました。ですが。
最初に老馬がです、こう先生に言いました。
「今回も半分合格、半分不合格」
「そうなんだ」
「先生、お茶は何時でも飲めるよ」
「お菓子だってそうよ」
ダブダブも言います、まずはごま団子を食べている先生に。
「こちらもね」
「いや、お茶は決まった時間に飲まないと」
「御飯もっていうんだね」
トートーも今回も少し呆れている感じです。
「決まった時間に食べないといけない」
「生活のリズムは守らないと」
「先生、そうは言ってもだよ」
ジップも呆れています。
「そこは融通を効かせないと」
「いや、確かにそうだけれど時間を守れる時はね」
「折角日笠さんが誘ってくれたのに」
かなりダイレクトにです、ポリネシアは言いました。
「今回も」
「そう、今回もね」
ホワイティが言いました。
「先生半分不合格だから」
「合格は狼君達のことだね」
このことは先生もわかります、ですが。
「不合格は何についてかな」
「そこがわからないのがそもそも駄目なんだよ」
チーチーも指摘します、先生がわからずとも。
「全く、中国茶飲んでる場合じゃないよ」
「あれっ、こんなに美味しいのに」
「美味しいとかじゃなくて」
「お茶はこの場合いいんだよ」
オシツオサレツは今回も前後の頭でお話します。
「二番目でいいから」
「連絡してくれれば日笠さんとのパトロール中に持って来るから」
だからだというのです。
最後にです、チープサイドの夫婦も主張しました。
「そこでお茶も一緒にって言わないのがね」
「先生がそもそも駄目なところよ」
「全く、今回も」
「日笠さんも大変だよ」
王子とトミーはそれぞれの講義に出ていていません、先生はこの日は講義は午後からです。ですから午前中は時間があったのです。
ですが先生は、です。
「何でかな」
「何でそこで断るのかな」
「本当にちょっとね」
「そういう手の本読んだら?」
「ゲームでもいいよ」
「ああ、日本にはそうしたゲームも豊富にあるね」
「そうした文化もある国だから」
動物の皆だけでお話するのでした、先生と一緒にティーセットを楽しみつつ。
「だからね」
「是非ね」
「先生、ゲームもしよう」
「女の子と遊ぶゲームね」
「中にはちょっといやらしいゲームもあるけれど」
「純粋に女の子とデートしたりするゲームね」
「そうしのもしてみましょう」
皆で先生に提案します、ですが。
そう聞いてもです、先生は言うのでした。
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